沖縄・台湾友の会

《台湾に興味のある方》《台湾を愛する方》《不治の病・台湾病を患ってしまった方》皆んなで色々語り合いたいものです。

チャイナルネッサンス(華興資本)のCEO包凡が「失踪」     株式は50%の暴落、第二の馬雲か?

2023-02-17 22:10:31 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月18日(土曜日)
       通巻第7643号  <前日発行> 
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  チャイナルネッサンス(華興資本)のCEO包凡が「失踪」
    株式は50%の暴落、第二の馬雲か?
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 2月16日、チャイナルネッサンス(華興資本)は「CEO包凡と連絡がとれなくなっている」と公表し、その「失踪」が明らかとなるや、同社株式は50%の暴落を演じた。

これは、「第二の馬雲」事件なのか? 何が習近平を怒らせたか。
アリババは金融子会社アントの上場を延期(事実上中止)させられ、膨大な罰金を取られ、馬雲は海外へ逃れた。流浪の身の上となった。

2015年だけでも復星集団のCEOら五名が行方不明となった。
復星集団は1992年に上海で、郭広昌ら復旦大学卒業生5人により設立され、製薬、不動産などに多角化。保険、投資、資産運用管理ビジネスを展開してきた。日本の不動産買い占めでも名をはせたが、フランスやギリシアのリゾート開発にも手を出して4000億円の不払いが生じ、以後は資産売却をつづけてきた。

ところがCEOの郭広昌が 2015年12月に行方不明となり、その後の情報では自宅にもどり、「上海で司法機関の調査に協力している」と発表されているが、この情報を信じる者は殆どいない。]。

チャイナルネッサンスは従業員700名を抱える投資集団で「滴々」「美団」「CTrip」、JDなどの上場幹事として世界的な名をはせた。
CEOの包凡はクレディスイスからJPモルガン証券で修行し、2015年に独立、その後は破竹の進撃を続けてきた。


「台湾の声」「国民党副主席の中国訪問・その背後」

2023-02-17 22:07:56 | 日記
「国民党副主席の中国訪問・その背後」

 「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

以下のTaiwan Voiceサイトから完全な解説と映像を購読できます。
http://taiwannokoe.com/ml/lists/lt.php?tid=KYj4WCHb3CC/PAUJtc1dqSm34+LpVSjeptZJesJNQJytoPZ0nJVpa674vTtHYffk


2/8-2/17の10日間、国民党副主席・夏立言率いる国民党中国訪問団が訪中した。実は2022年8月10日も中国訪問をしていた。
8月10日とはどういう日か。
ナンシー・ペロシ下院議長(当時)の訪台後、中国が軍事演習をしている最中。この最中にあえて国民党が訪中している。まさに(国内外の反中の)雰囲気と逆行している。

これから見れば中国が意図的にこのような時期を選んで国民党に訪中させていることが分かる。今回の訪問も中国の偵察気球が発覚した後というタイミング。

訪問した相手は宋濤(台湾弁公室主任)。
主任といっても閣僚級。
従来台湾弁公室の主な役割は中国に進出している台湾企業の面倒を見ること。
ただし宋濤は特務出身。
台湾弁公室は実質台湾の内部にどう手を突っ込むか。
これが習近平3期目対台湾工作の方針転換の表れ。

宋濤は夏立言に対し、
「我々は1つの中国の原則、92年コンセンサスを堅持していく。1つの中国は話し合いの前提。これを認めなければ話し合いはない。」

92コンセンサスとは
「1つの中国。台湾は中国の一部。台湾と中国の関係は1国2制度のもとで統一する。」

また宋濤は夏立言に対し、
「これから台湾の有識者と相談して、これからどのように統一するか具体的に相談していく。」
これは国民党と相談していくという意味で、実質国民党を中国共産党の台湾併合の手先にしようとしている。実際はすでに手先になっているが。

「台湾の各領域と融合していく。」
この宋濤の発言は習近平の3期目の方針を表している。

中国の本当の思惑とは、
1.台湾の統一は特務政治によって、国民党を通じて台湾内部に浸透し、多くの拠点を作り、併合を図る。
2.利権を持って、親中派と国民党の人間を釣り、金で台湾を買う。
3.アメリカと衝突しているタイミングで、台湾最大野党を呼びつけて、台湾は親米ではなく親中だと国際社会にアピールする。

国民党の訪中の思惑は、
表向き思惑は、
1.台湾の農民と漁民の声を中国に伝える。
2.対台湾窓口の責任者との接触と交流。
3.台湾企業の面倒を見るため。

本当の思惑は、
1.政治献金をもらう。
2.利権のため
3.朱立倫の党内での有利な状況を作るため。

今回の国民党訪中がもたらす影響とは。
1.国民党は共産党の手先だと国内外に宣伝。
2.台湾国内の親中派からの支持が上がる。中間票が逃げる。
3.中国の台湾企業はずっと人質状態。

長期的な目線で見ると国民党に有利ではない。

中国国民党は親中そして本質的に反日。
中国国民党の政治家は中国共産党の前では挨拶時にスマホをいじることは絶対ないが、日本の政治家の前だとする。これは本質的に日本を軽視しているから。

親日・親米と親中は同時になることは絶対にない。
中国国民党の中国接近は自滅の道。


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台湾の声


王毅が巴里に現れた。西ヨーロッパとの関係修復が目的だが   ロシア制裁に加わらない中国を西欧はいかに扱うのか

2023-02-17 22:06:16 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月17日(金曜日)弐
       通巻第7642号
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 王毅が巴里に現れた。西ヨーロッパとの関係修復が目的だが
  ロシア制裁に加わらない中国を西欧はいかに扱うのか
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二月十五日、王毅は巴里に現れた。
フランスのカトリーヌ・コロンナ外務・欧州問題大臣と握手を交わした。マクロン大統領府は「食料安全保障に関して世界で最も脆弱な国々に対するロシアのウクライナ侵攻の結果について話し合った」としたが、会議は非公開だった。

 王毅は前外相、現政治局員のポストにあって中国外交を展開するトップ、定年を超えて予想を覆した政治局入りは「戦狼外交」で世界中を派手に動き回り、習近平に追従したからだ。

 王毅はイタリア、ハンガリー、ロシアを訪れ、17日に「ミュンヘン安全保障会議」で講演する。王毅はミュンヘンで、ブリンケン米国務長官とも会談する。 

 この王の訪欧はいくつかの思惑がある。
 第一に欧州との関係修復である。貿易相手国として重要だからだ。
 第二にスパイ気球問題で険悪となっている中米関係の説明、すこしでも欧州の対中国感情を和らげたいらしい。

 しかし欧州はウクライナ戦争に関してはほぼロシア制裁で一致し、かつウクライナへの支援に温度差はあったものの武器供与もしくは人道援助を継続している。こんな状況なのに中国はロシア制裁に加わらず、逆に金融システムでルーブルを補助し、貿易では石油とガスの輸入を増やし、ひいてはロシアを支援している。

ウクライナ侵攻非難を中国が拒否している事態は西側諸国との関係をさらに悪化させるだろうし、多くの国々と亀裂が生じている。
例外的なのはハンガリーで、王毅はブダペスト訪問を予定しており、オルバン首相といかなる話し合いをもつのか、おおいに興味があるところである。


武漢と大連の抗議デモは何を騒いでいるのか?   支払った保険料金を返せ、いきなり減額では風邪薬も買えない

2023-02-17 21:16:55 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月17日(金曜日)
       通巻第7641号  <前日発行>
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 武漢と大連の抗議デモは何を騒いでいるのか?
  支払った保険料金を返せ、いきなり減額では風邪薬も買えない
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 一月末から二月初旬にかけて、武漢と大連で久々に大規模な抗議行動が発生し、在米華字紙などは「数万人」のデモにふくれあがったという。

 注目されたのは地方公務員ならびに国有企業の退職者が市政府庁舎前に集まり、政府当局者に、退職者への医療補助金の額が大幅に削減され、毎月の医療補助金が削減された理由を説明するよう求めたことだった。
 260元から83元に減額されたのだが、これ如何に? 中国では薬品が高価で、80元(日本円で1600円弱)ではまともな風邪薬も買えない。

 説明では「薬を減らす」というが、もともと薬は健康保険の対象外である。2 月 1 日から「武漢の従業員のための基本的な医療保険の外来患者共済保障に関する実施規則」が施行された。

武漢医療保険は医療保険参加者の外来治療費を医療保険貯蓄基金の支払い範囲、その個人口座の割合を調整する。被保険者は最初に年間500~700元の医療費を支払う必要があり、医療保険基金はそれを超える医療費を保険の範囲内で払い戻すことができる。
一般外来診療費の支払限度額も規定されている。極端に言えば高齢者は薬局にも行けなくなる。

「国が毎月補助金を出してくれれば問題はないが、私たちが支払った、労働収入である」と抗議集会の参加者等は批判した。武漢にはおよそ200 万人の退職労働者がいる。しかも武漢はコロナの震源地。昨師走まで都市封鎖が続いていた。

 ところが武漢肺炎が大流行のときに、中国中央テレビは、中国国際医療保険局の関係者の言葉を引用して、「中国は世界最大の基本的な医療保険ネットワークを構築しており、10 億人の中国人が医療と医薬品を買う余裕がある」と獅子吼していた。


 ▲中国の医療保険、生命保険は日本とここが違う

 日本と中国の保険制度を比較してみると、日本は国民皆保険制度で原則3割負担である。
 中国の公的医療保険制度は戸籍による区別がなされており、都市職工基本医療保険(強制加入)は、都市で働く会社員(農村戸籍者も含む)、自営業者、公務員が対象。
都市・農村住民基本医療保険(任意加入)は高齢者、非就労者、学生・児童、農村部住民、都市職工基本医療保険の被保険者に扶養されている家族が対象とされる。

 地域ごとに運営方法が異なり、給付限度額・自己負担割合も異なる。もし他地域で受診する場合は全額自己負担(一部償還が最近可能になった)となる。

 日本の制度では全国どこの医療機関でも自由に受診できる。
中国の医療制度は戸籍や就業の有無によって加入できる制度が2つに分かれており、公的医療保険制度でありながら、強制加入と任意加入が並存しているう

西欧諸国のエネルギー補助金が1兆ドルに迫った   一方、ロシアの中国へのガス輸出は空前の活況

2023-02-17 21:14:27 | 日記
 「宮崎正弘の国際情勢解題」 
    令和五年(2023)2月16日(木曜日)弐
       通巻第7640号 
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 西欧諸国のエネルギー補助金が1兆ドルに迫った
  一方、ロシアの中国へのガス輸出は空前の活況
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 電気代高騰に対する国民の不満を避けるため英国政府は補助金を支給しているが、すでに英国は22年11月だけで、1030億ユーロ(ポンドを換算)を支出した。ノルウェイが81億ユーロ(同)だった。

 ショルツ独政権の諮問機関・ガス委員会は昨年10月に、市民・企業のエネルギー費用負担の高騰を防ぐために、ガスと地域暖房の料金に上限を設定した。
ドイツ政府が投じる補助金の総額は、910億ユーロ(12兆7400億円)に達する。
 西ヨーロッパ全体でエネルギー補助は米ドル換算8550億ドル。寒い冬はまだしばらく続きそうだ。

 日本の電気代補助金は23年1月から9ヶ月間で、同時に電力は30%値上げを申請しており、ユーザーにとっては負担軽減にはならないだろう。

 他方、中国はシベリアからガスをパイプラインを通じて長期契約、ひときわ廉価で輸入しており、2022年には154億立法メートルとなって前年比45%増だった。ロシア全体の輸出量は西側が制裁しているため25%の落ち込みだった。

 シベリアから中国へ3000キロのパイプラインを繋ぎ、さらにこれをあと2本ほど増設するプロジェクトも進捗している。
 黒竜江省にはいるロシアのガスは分岐されて中国各地へ総計5111キロにおよぶ国内パイプラインが繋がっている。