フィンランド建築・デザイン雑記帳

森と湖の国、SUOMIのクリエーター達に想いをよせて....
チョット書き留めておきたいこと、昔の思い出・備忘録

SUOMI(スオミ)について、その1・・・初めて目にしたSUOMIは「グリコ」の景品から

2024年09月09日 | 文化



SUOMI (スオミ)とは、「フィン人の国」という意味で、スオミはフィン人の自称。
フィンランド語で「湖沼・沼地」を表す単語「スオ」(SUO)に由来すると言われる。
これはもともとフィンランド湾周辺の地域を指す名称で、後に主にフィンランド本土およびフィンランド語を話す人々を指す名称であったことが知られているが、後に国全体を意味するように拡張された。
「スオミ」の語源については多くの説が提唱されており定説はないそうだが、これが最も一般的な説だと思う。


僕が、初めて「SUOMI」という文字を目にしたのは、小学生の頃で、お菓子の「グリコ」に入っていたフィンランドの切手からだった。
昭和30年代に江崎グリコは外国切手を景品とした「おまけ付グリコ」を売り出した。 
「世界の切手をあつめよう・とりかえよう」と題した、景品入り「グリコ」は、小中学生に切手ブームをもたらした。

ハトロン紙の小さな袋に入った1枚の使用済み外国切手は、どんなものが入っているかは箱を開けるまで分からず、毎回ドキドキした。
切手の多くはスペイン、チェコやソ連、イギリスやアメリカ、ハンガリー、インドなどのものが多かったが、稀に北欧の国々の切手も入っていた。

初めて見る本物の外国切手は、小さな一片であるが、子供たちに世界への憧れや、想像をかきたてた。
当時、外国の本物を手にする機会など殆ど無い子供たちは、日本の切手と違った形状やデザイン、紙質などが醸し出す。舶来の匂いに心躍らされた。

僕たちは、切手帳のようなものを作り、国別に並べるのだが、小学生にとってはこれが難題であった。
切手には、それぞれの国名が入っているのだが、そのどれもが自国の言葉を用いている。
ちなみに、日本の切手には、どれも英字で NIPPON の国名が入っている。
パソコンやインターネットなどが普及するずっと前の時代、大人に聞いてもどこの国か分からない。

フィンランドの切手には、SUOMI - FINLANDの国名がある。
FINLANDとあるので、フィンランドだと察しがついたが、SUOMIが何を意味するのかは、まったく分からなかった。






Sverige (スウェーデン)、 Norge(ノルウェー)、 Danmark,(デンマーク)、そしてEspana (スペイン)、HERVETIA (スイス)などなど・・・、どこの国なのか大人でも全く分からなかった。
グリコの景品に夢中になっていた子供たちが、学校の図書室にあった地図帳を前にして、あそこだ、ここだと、クイズの答えをを当てるように言いあった。








僕は長い間、SUOMI-FINLANDのFINLANDは英語での表記だと思っていたが、これはスウェーデン語でフィンランドの事。
併記されるのは、フィンランドには2つの公用語 (フィンランド語とスウェーデン語) があることによる。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フィンランド、NATO加盟を記... | トップ | SUOMI(スオミ)について、そ... »
最新の画像もっと見る

文化」カテゴリの最新記事