フィンランド建築・デザイン雑記帳

森と湖の国、SUOMIのクリエーター達に想いをよせて....
チョット書き留めておきたいこと、昔の思い出・備忘録

フィンランドの「すずらん」切手、「ムーミン」の作者 トーベ・ヤンソンのお母さんがデザインしていた。

2022年03月31日 | 文化

2002年に発行された記念切手「花シリーズ」の「すずらん」
ファースト・デー・カバー


フィンランドの国の花は「すずらん」。
フィンランドには「すずらん」をテーマにした切手がたくさんあるのでは? と 僕のささやかな 「フィンランド切手コレクション」の中から探してみた。
資料も見てみたが、結果は期待外れで、数は少なく、国の花に制定された1967年にも記念切手は発行されなかった。



「シグネ・ハンマルステン・ヤンソン」がデザインした「すずらん」の切手
複十字マークの付いた寄付金付き結核予防切手、4枚組の中の1枚、 1958年

フィンランドの「すずらん」をテーマにした一番古い切手は、1958年に発行されたこの切手だと思う。
これをデザインしたのは 「シグネ・ハンマルステン・ヤンソン (Signe Hammarsten・Jansson, 1882-1970)」で、「ムーミン」の作者 「トーベ・ヤンソン」のお母さんである。
僕は、この事を、今回初めて知った。

「シグネ・ハンマルステン・ヤンソン」は、画家、グラフィックデザイナーで、切手のデザインも多く、1940年代から30年間に約220の切手のデザインをした。

「シグネ」の生き方は、娘「トーベ・ヤンソン」のキャリアに大きな影響を与えたそうだ。
「ムーミン」の中で、創作と家事を両立させるハートフルなキャラクターとして描かれる「ムーミンママ」は、実母「シグネ」の生き方にそっくりだという。




アトリエでの「シグネ・ハンマルステン・ヤンソン」
Photo : Quoted from 「フィンランド郵政博物館、Posti Museo」

2020年は、「シグネ」の没後50年にあたり、「フィンランド郵政博物館(Posti Museo)」が、彼女の作品を紹介する展覧会を開催した。
初期の時代からの作品、切手のデザイン原画が紹介された、






「シグネ・ハンマルステン・ヤンソン」がデザインした、1950年代の切手。

僕のスタンプブックを調べてみて、彼女がデザインした切手の多さに、あらためてビックリした。
彼女は、1960年代末までのフィンランドの切手の多くをデザインしたと言われている。
写真はほんの一例であるが、フィンランド切手ファンにとっては、どれもお馴染みの切手ばかりである。




2002年に発行された記念切手「花シリーズ」の「すずらん」
デザインは「ピルッコ・ユヴォネン-ヴァルトネン、Pirkko Juvonen-Valtonen」









フィンランドを代表するグラフィックデザイナーの 「カリ・ピーポ (Kari Piippo、1945- )」がデザインした 「フィンランド独立80周年」の記念切手。
切手は、春・夏・秋・冬の4枚組で「すずらん」は「春」。

「カリ・ピーポ」は、日本でもよく知られているデザイナーで、2013年 「ギンザ・グラフィック・ギャラリー (ggg)」で展覧会が行われた。
氏の作品は、日本のグラフィックデザイナーにはお馴染みの本「ggg books」でも1冊になっている。








この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フィンランドの国の花、国花... | トップ | 「artek」の「マイヤ・ヘイキ... »
最新の画像もっと見る

文化」カテゴリの最新記事