バス会社で募集していたツアーがあったので、予てより応募していた高尾山ハイキングに昨日(11月14日)行ってまいりました。
私たち夫婦は、バスを降りたところからリフトに乗り込み、終点の駅を目指しました。
高尾山ハイキングに行った人の中には、リフトやゴンドラに乗らず、バスを降りたところから直接山頂を目指して歩く人も居るのだろうと思いますが、私が参加したツアー客の中に、そのような健脚の人が居たのかは不明です。
高尾山は、週休日でもないのに、人が大勢いました。
立ち寄ったお団子を売る店のお兄さんに、聞くと、「今日は埼玉県民の日だから、お昼ごろから大勢の埼玉県民が押し寄せてくると思いますよ。」との事でした。
すっかり色づいた紅葉が、とても綺麗でした。
頂上に差し掛かった辺りの林道からは、東京都内の風景が見えましたが、その遠くの方は、ややガス状のうっすらとしか見えない景色が広がり、それが、この時期の様子なんだなぁ、と、感じさせてくれました。
微かに見えるスカイツリーは、都心のシンボルとして高尾山を訪れる客一人一人が認知していて、それが見えた嬉しさや喜びを、お互い語り合っていました。
高尾山山頂へのハイキングは、日頃、運動などやっていない私にとっては、〝疲れる経験〟でしたが、山頂を目指す多くの人の波の流れに乗り、歩き通せたことは、良い経験だったと自己分析しています。
妻は、私と違って日頃から家事等をせっせとこなし、身体を動かしている成果なのか、「高尾山山頂までの歩く行程は、程々には疲れたような感じもするけれど、景色が美しくて、来て良かった。」と、言っております。
下山して、昼食に「ビール」と「とろろ蕎麦」を注文しました。
冷えたビールは、疲れた心身を〝キュ〟っと引き締めてくれました。また、とろろ蕎麦もとても美味しくいただく事ができました。
帰路のバスは、高速道路の乗り口を間違えて、帰りの方向とは逆の方に入ってしまい、そのまま走行し、次のインターで降り、暫く町田市相原の一般道を彷徨った後、どうにか高速道路に乗り、帰路に着くことが出来ました。
乗客の多くは、高速道路の乗り口を間違ったことを知らなかったのですが、男性客の何人かは、この事を知っていたのです。
そのうちに運転手さんか添乗している人から、説明があるものと私も期待をしていたのですが、いつになっても弁明がありませんでした。
すると、1人の男性客から、大きな声で説明を求める声があがりました。
すると、添乗員が慌てたように運転手さんに近づき、運転手さんの耳元で囁き、
あまり聞き取れないような声で「はい、間違えました。」と一言弁明があったのです。
その後、乗客の一部が下車するために立ち寄った「ララン藤岡」で、バス会社のツアー責任者が出向いてきて、
今回の一件についてのお詫びの言葉を述べられました。
乗り口を間違えた時点で、一言弁明があれば、客も説明を求めるような事態にはならなかったのではないでしょうか。
ほとんどのツアー客は、仕事をリタイヤしている方だろうと推察しますが、それだからなおさら社会経験が豊富です。
仕事でミスをした事もあると思います。
ミスをしたなら、即、釈明し謝る事です。
みんな、こんな事は経験済みなのだと思います。
だから、この程度の事なら、大きな事件にはしなかったはずなのです。
要は、運転を間違えた事を隠蔽する事に、不信感を抱いたのです。
厳しく考えれば、確かにバスの従業員の対応は、陳腐です。
考えようによっては、客には分からないだろう、と言う、まるで客をバカにしている対応とも考えられます。
私も、サラリーマン時代は、失敗の中から、いろいろと学んだ事ばかりでした。
間違ったら、それを瞬時に相手に伝える事。
「報告・連絡・相談」は、瞬時に行う事。
これが先輩からも学び、失敗からも学んだ事の一つです。
この事は、私も後輩には伝え置きした事です。
ミスした事について毅然とした声で弁明を求めた、あの一人の男性客は、バスの従業員にとっては良い先輩だったと私は思うのです。
世の中様々だと言う事を実感させられた今回の日帰りツアーでした。
高崎駅東口に到着したので、私たち夫婦は、海鮮居酒屋で魚介類などをつまみにして、生ビールを呑み、今日一日の反省会をしました。
日帰りでしたが、良い旅でした。
隣の席では、サラリーマン風の一人の中年の人と、一人の若い人が、いつの間にか向かい合ってビールを呑んでいます。
声が良く通る人達だったので、会話が聞こえてきます。
今日の取引についての対応の反省点を、先輩が後輩に優しく指導しているのです。
良い先輩に育てられているなぁ、と、しみじみと感じると共に、その光景にほほ笑ましささえ感じながら、私たち夫婦は居酒屋を後にしました。