著者は「豊饒の海」という題名について「月の海の一つのラテン名なるMare Foecunditatisの邦訳である」としています。
その解釈は読者がどのようにとらえるかということでしょう。
ボクは先入観なく読み始めたのだけど,読み終わってからこの題名の奥の深さに感銘を受けました。
「月」は聡子であり,彼女は「海」にたどり着き,本多は「月」に出会って救われた。
ボクはそんな風に受け止めました。
著者はいろんな解釈があっていいと思っているのではないでしょうか。
さて,第四巻では旅の途中の清水港で本多が16歳の透に出会い,彼の左の脇腹にある黒子を目に留めます。
輪廻転生を思い続ける本多は彼を養子に迎えますが,本多の思いどおりには展開せず,驚くべき結末を迎えるます。
しかし,唐突と思われるような事象すべて,著者によって計算しつくされています。
凡人の発想からはかけ離れた展開が続きますが,読み終わってみると一部から四部までのつながりが理解できると思います。
海外でも高い評価を得たこともうなずける作品です。
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