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そもそも「私たちはなぜ税金を納めるのか」。
本書では,第1章で「税とは何か」という基本的な疑問をわかりやすく説明しています。
税に歴史についても面白く読むことができました。
ブックカバーの折り返しに,作品の概要が以下のように記載されています。
「税を納めたくないという思いはどこからくるのだろう? 政府を選んで、税の使途を選択し,払うことで社会は変えられる。税制の歴史,問題点や展望を見つめ,民主主義を実現するための税という仕組みを考える。」
後半は少しマニアックな内容になってきますが,日本の税制度,そして世界各国の税制がよくわかります。
ボクが是非政府に取り入れてほしいこと。
日本のサラリーマンの特別徴収を廃止して確定申告を導入すること。
現在のサラリーマンは,事業主が毎月従業員に支払う給与から個人住民税を天引きして,従業員等に代わって市町村に納入する制度を取っています。
これが特別徴収ですね。
天引きされるから税に対する意識が低いのではないでしょうか。
本書によれば全納税者が確定申告を行う国も少なくないようです。
ボクもそれが望ましいと思うのだけど,なぜそれが進まないのだろう。
政府はやたらと給付金としてお金をばらまくけど,確定申告で清算すれば使途もはっきりするし,税に対する意識も高まるよね。
全国民が確定申告したら税務署がパンクするという指摘もあるけど,政府はデジタルの推進を図ろうとしているのだから,必ずできるはずです。