落ち穂拾い 3 2015年09月04日 | 菅井滋円 作品集 落ち穂拾い 3 膀胱に薬剤を入れて癌を治療する という新しい治療があるらしい 病になって20年 これまで受けた治療も20年 懐疑的になるのも当たり前だが 医師の指示通りその治療を10週受けた。 その10回目の治療を受け 帰宅のバスの客となった 自らゴクロウサン と云う言葉を口中で発し その言葉を呑みこんだ。 病の行方に見当はつかないが 目の前に何の不安もない だから急ぐこともない 文字通り残りをここで「落ち穂拾い」をしよう ゆっくりと。