菅井滋円 作品集

絵を始めて半世紀以上の歳月が流れた 絵に向かう時何時も満たされないモノがある その場がここになりつつある。

作品 3

2016年06月17日 | 菅井滋円 作品集
作品 3
「形象の孤独」はこの頃から始まった 花園とは京都西郊外 そこにはまだ汽車が煙を吐いて走っていた頃の話しである。
亀岡から保津峡を縫うように 黒い煙を吐きながら走っていた黒いバッハローは花園駅で休み 二条駅を目指すのだが  交差点の信号機の音がバイオリンをピッチカートする様に野辺を渡りわたしの枕元まで響く 悲しい音だ。
また東洋現像所という映像の仕事をしていた会社があった 映画フイルムだろう 道には畑も残りネギや野菜が植えられていた。   織工場の女子寮があった 街燈の陰で波板塀の鈍く投影された桐の影はいまから思うと「形象の孤独」を映しだしていた。

小さなドラマが幾つかあったが 大方消え去った 人の命は小さなドラマから出来あがっている。

小さなモノを描く これがわたしのスタンスとなった。絵の大きさはほぼ20~30号程度の夫々だ。

ご高覧下さい。



   



   


   


   




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