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我が家のお稲荷さま』 第18話 観ました

2008-08-05 03:32:40 | アニメ
こうして観ると…
シロちゃん編の話が一気に終わってしまって残念な気がしてしまうのはどうしてなんだろう?
確かに原作でも、二巻に分けて収録していた話でしたが、一旦、シロちゃんがシスター槐たちの所に引き取られてから、又やって来てしまった話の間に一階暗いバカ話がマジっても良かったのかも知れないくらい、この話の結末にあっけなさを感じてしまったのです。

とは言え、あっけなく終わってしまった感はあるものの、その内容は取っても濃くて、ぎゅっと濃縮されていました。それば…、一つが、透くんとシロちゃんとの判れ、くーちゃんと月読との間の駆け引き、鬼たちの中での不協和音と、再結束。そして天狐空弦と、天狐玉燿との大事な話し合い。そのどれも画話を締めるにあたってとっても重要で、無視しては通れない案件でした。

では、まず一つ目。
シロちゃんとの別れ。
今回の別れは、前回の別れとは違って、別れたら最後二度と会うことは無いだろう永久の別れです。いくら、汨羅さんが死ぬわけではなくて眠るだけだと言い切ったところで、透くんにとってはシロちゃんの“眠り”とか“封印”と言うのは死別することと同じ意味なんです。そしてそれが、くーちゃんはもちろん昇もそう理解しているだけに、汨羅さんの言うところの“治療”を素直に受け入れることが出来なかったし、出来ない訳です。でも、最終的にはシロちゃんとどうしたいのか、くーちゃんは透くんと電話越しでしたが、ちゃんと話して透くんがどうしたいのか決定させていました。これは、くーちゃんが透くんの意思を尊重していたからなのですよね。透クンがまだ幼いからと言って、子供扱いしないでいると言うことです。

結果的に、透くんは月読の思惑通りの判断を下してくれましたが、もし、弱りきったシロちゃんの側にいることを選択した場合、くーちゃんは神族の月読たちと対立をし、尚且つ、白鬼を追うとして欲しがる鬼たちを蹴散らし、透くんの意思を守ろうとしたはずです。それは、くーちゃんが透と昇を守ると自分で決めて二人と約束をしたからに他なりません。だからこそ、今回も透くんの意思を自分で確認したのです。

そして、透くんとシロちゃんとの最期の会話はちょっとしたズレがありましたけど、それでも、切なさは伝わってきます。

「どうして槐さんの所から僕の所に来てしまったの?」
「透、家族になろうと言ってくれた」
「僕が親だってこと?」
「親、知らない。透、家族になろうって言ったの忘れた?」
「忘れてなんかいないよ」

ここで透くんは、なまじシロちゃんの俎上と言うか事情を知っていたためにシロちゃんの気持ちを誤解していましたが、この会話ではっきりとシロちゃんが自分を慕って自分と一緒になりたいと思ってやってきたと言うことに気がついたのですよね。これは切ないですね。ただ、それは観ている周りの思いであって、恐らく、自分の感情の整理がつかないまま、別れを迎えてしまったので泣く暇が無かっただけなのかも知れません。でも、透くんにとってそんな別れは、御霊送りの時にも経験してしまっているので、少しは見栄が晴れたのかも知れませんね。観ていて不憫ではありますけどね…

と、なるとなるほど、槐立ちが連れてきた泥人形との戦闘になった時に、シロちゃんは透くんの上着を借りてそれを羽織り、透と敵との距離を稼いでから本格的戦闘に入った理由も納得出来ますよね。この行動は、シロちゃんは透くんに守られているだけの存在ではなく、守る事が出来て、尚且つ、透くんを好きでいたと言う証でもあるのです。シロちゃんにだって、守りたい人がいて、それをなせる能力があって、それをなせる時には透くんを守りたかった。そんなことまで透くんが気がつけたかどうかまでは、作中では語られてはいませんが、恐らく、そこまで判っているのだろうと思いたいですね。

そして、そんな事態を引き起こしていたのはくーちゃんと近しい存在の玉燿。
お互い女性形態でのお話し合いでしたが、今風のピンクのワンピを来たくーちゃんに対し、ミニアレンジした巫女服を来た玉燿との対比が象徴的だった出すね。
くーちゃんは今を楽しむために、全力を注ぎ、楽しい思い出を積み重ねてきた。
たまちゃんは…自分が受けた仕打ちを忘れまいと必死で行き抜いてきていた。
だから、たまちゃんはくーちゃんが月読に封印されたことを、くーちゃんのために怒って月読に嫌がらせをしてみた。その時に、くーちゃんの考えが理解出来なかったから、ついでにくーちゃんにも災いが起こるように悪戯をアレンジしてみた。
そんな玉葉をみて、いつか、美夜子に言われて何故そんな心配をされたのか分からなかったこと、長い間、封印をしている人間に恨みは無いの?と言うやり取りを思いだしていた。そして…

「お前も俺ことで怒るのは止めにしないか?」
「どうして?」
「俺は楽しい想い出があるし、今も貰っている最中だしな。お前は楽しい想い出が無かったのか?」
「・・・ズルイな」
「・・・ああ、確かにな」

この二人の価値観の差
それが今回の騒動の原因だった。
ドタバタとはいていたし、バトルもあった。
だけど、その結末と原因は割合と平和的に解決していまう。
それがこのお稲荷さまのテイスト、醍醐味なんですよね。
敵とか味方とか。絶対正義とか、絶対悪は出てこない。その代わり、あるのは描く個人が抱える窮めて個人的な事情だけ。それは神様だろうが、物の怪だろうが、人間だろうが同じことなのだと言うのが、秘奥に面白みを出しているのですよね。

さてさて、次回は貧乏神。
恵比寿さまとは非常に相性が悪そうな神様の登場の見込みですね。

この話の詳しいことはこの記事にTBを貼ってくれた方々のブログを読んでいただくか、公式HPを参照してくださいね。


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