衆議院選挙が公示され、全国で千人を超える立候補者が
揃ったが、女性候補者は17.7%と相変わらず低調である。
特に与党である自民党、公明党がいずれも10%未満で、
大きく全体の足を引っ張っているのは象徴的である。
昨日「台湾侵攻の損得勘定」の中で、台湾で蔡英文政権
と若者の交流が活発と書いたが、もう一つ、その台湾では
クオータ制採用で国会議員(一院制)の40%が女性である。
3割を占める比例区の当選者の半数を女性と決めている
からである。女性議員が増えると各党の幹部に女性が増え、
いわゆる「料亭政治」がなくなりつつあるという。
世界の潮流に遅れ、今や三流国になった日本は速やかに
クオータ制導入で後れを挽回せねばならない。
以下は今朝の朝日新聞「多事奏論」ー多様性のメリットー
(岡崎明子科学医療部次長)から。
昨年までの自然科学系のノーベル賞受賞者620人のうち、
女性はわずか22人(3.4%)で、今年はゼロだった。
日本の科科学技術系の研究者に占める女性比率も17%で、
OECD加盟国中最下位という。
いわゆる「リケジョ(理系女子)」の少なさは世界でも
日本でも課題なのである。
アメリカである実験が行われた。殺人事件に関する資料を
読み、容疑者を推測する課題に、25組は知り合い4人の組。
もう25組は知り合い3人に部外者1人を加えた組。
正答率は後者の部外者1人を加えた組が高かった。理由は
部外者が活躍した訳ではない。部外者が加わる「ぎこちなさ」
が慎重な議論を生んだことが影響したと言う。
痛い痛いマンモグラフィーに代わる、立体エコー画像の
検査機器を開発したのは、女性社長のベンチャー企業だ。
この会社の強みは、社員の出身元が老舗メーカー、IT、
研究者など多様性に富み、独立国家のようなところ。誰もが
居心地の良い組織でないからこそ技術革新が生まれる。
今年のノーベル物理学賞の真鍋淑朗氏は「私は調和の中で
生きることはできません」と語ったと言う。多様性は大変で
面倒くさい。だが「痛み無くして得るもの無し」。
ノーベル物理学賞と化学賞のメダルの裏面のデザインは、
自然の神を覆うベールを科学の神が持ち上げようとしている。
その二人は女性の姿だという。
昨日、この夏の第五波の真っ最中にオープンしたイオン
タウン吉川美南の増築部を「見学」して来た。片道約4キロ、
往復すればちょうどよいウォーキングである。
この日の最高気温は17~18℃と涼しいが晴れて陽射しが
強かった。
増築部の端は木目調、上は食事処で下は日帰り温泉。
奥は立駐車場。
第二大場川を跨ぐ連絡ブリッジは、工事中の様子を何度か
紹介したような気がする。
まずは既存店内に入って連絡ブブリッジを渡る。中年の
御婦人グループをやり過ごしてシャッターを切る。
既存部より広いスペースだが、フリースペースがやけに
目立つのは、コロナ禍のオープンでテナントがあまり集ま
らなかったのだろうか、あるいは余裕充分の計画通りか。
中庭に向かって1階に降りたところが日帰り温泉の入口。
「武蔵野温泉」と言う名、一度入ってみるか。
2階に戻ったフードコート脇、館内のCO2濃度がエリア別
に表示される。5年前、南極でも400ppmを越えたという。
今立っているここが一番高いのは俺の息のせいだろうか。