埼玉県東部の元荒川から大落古利根川(オオオトシフルトネガワ)、
中川、江戸川までは低地帯である。
今年の台風19号の豪に、二つの巨大システムが見事に
機能した。まず国道16号線地下50mの首都圏外郭放水路
は全長6キロ余、5ヶ所の立穴は深さ70m、直径30m。
東端の春日部市庄和の江戸川沿いには「地下神殿」と
呼ばれる巨大な調圧水槽と排水機場があり、龍Q館という
見学施設が作られている。
次は三郷排水機場。この低地帯の中央を流れる中川と
江戸川を結ぶ三郷放水路。この放水路の江戸川沿いにある
のが三郷排水機場で、庄和排水機場と同じく1秒間に200
トンの水を排水する。
今回、台風19号でこの一帯に降った雨の3割、50mの
プール3万杯分をこの二つのシステムが江戸川に排出し、
所謂「内水氾濫」を防いだ。吉川市では中川の警戒水位が
4時間で解消したと言う。
低地帯ならではの豪雨対策システムも「千年に一度」の
異常豪雨に耐えることが出来るだろうか。
新聞を取りに玄関先に出ると、今朝は久しぶりに東の空
が晴れて霧の予報もあったので、冬支度をして日の出前の
江戸川の土手に上がる。
期待通りの幻想的な霧の江戸川が待っていた。
そろそろ日の出の時間だ。