じんべえ時悠帖Ⅱ

漬物の話を記事リレーで

 「しるけの多いぬかみそづけ」。国語辞典の「どぶ漬け」の説明で

ある。「どぶづけ」は大阪では「どぼづけ」とも言われる。

 社会に出て工場の設備の仕事をするようになって「どぶづけメッキ」

を覚えた。亜鉛を溶かした槽に鋼材を浸けて防錆処理をする、いわば

「簡易メッキ」である。

 だから、「揚げたての天ぷらを、どぶづけのお酒で楽しむ」という

文言も、「湯を張った槽に徳利を入れた燗酒」だろうと推察する。

どぶづけメッキを知らないと「どぶづけのお酒」は「?」であろう。

            (参考:朝日土曜版「街のB級言葉図鑑」)

 一方、今朝の一面記事に「『いぶりがっこ』がピンチ」とある。

煙で燻した大根のぬか漬けで、秋田の名物である。なぜ、ピンチか。

 食品衛生法の強化で、各地の手作りの漬物の「生産」が大きな影響を

受けるということらしい。衛生施設の整備が必要になり、国際的な衛生

管理手法である「HACCP(ハセップ)に則って、衛生管理の実施状況の

記録と保存が必要になる。

 10年前、札幌の高齢者施設などで「浅漬け」の食中毒が起き、8名が

O157で死亡した。同じ樽で何度も野菜を消毒したため消毒液の濃度

不足が引き起こした事故だったのが規制強化の理由と言う。

 秋田県では「いぶりがっこ」の生産農家の1/3が販売から撤退する。

 

曇りの日の暗い花たち

 


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コメント一覧

jinbei1947
ワイコマ様
義母が漬物名人でした。
いろいろな漬物を頂きましたが、何といっても「ぬか漬け」が絶品でした。
jinbei1947
えめらるど様
我が家では奥方の方が技能工です。
理屈が分かるということと手が動くということは別物のようです。
ykoma1949
イブリガッコ、私は買ったことはなく、いつも亡くなった
秋田の先輩の奥さんが送ってくれます。奥さんの実家で作って
いるとの事ですが・・食品衛生法の改正が・・今各地で・・
その取扱いなどに・・問題となっていますよね~
私は昔おばあさまが硬ダイコンの漬物を上手に漬けてくれ
それが大好きでしたが・・本家の姉さんも私の母もその
漬物の味は出せません。これから漬物も少なくなっていく
ことでしょう。
工学部
昔私の喫茶店の顧客に、東北大学工学部・新卒の方がいました。間もなく会社が潰れ、何処か東京の良い会社へ転勤して行きましたが、現在70歳になられたはずです。奇しくも弟さんが現在私の本務神社の氏子総代長になって居ますが、此の人は5人兄弟の末っ子なので経済的に余裕が無く、地元の工業高校の機械科を出ました。私はとかく実業高校を低く見て居ましたが、大変頭の良い人で、即物的に役に立ちます。動かなくなった戸をひっくり返して中の輪を替えるなど、建具屋の仕事も簡単にやってのけて人望もあります。このような事は、[兄貴]には出来ないと思います。余談ながら、昔はどの家も[心強いとして]大勢の子供を造ったものです。1人っ子だった私にもし兄が居たら、私は東京の大学へは行かれなかっただろうと思います。
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