今朝のブログを別のテーマで打ち始めようとした時、「聴こえて」
来たテレ番組に「見入って」しまった。
二十代の若者が積雪期(2月~4月)の北海道のど真ん中の分水嶺を
単独行で縦断する「白銀の大縦断」。宗谷岬から襟裳岬までの670Km、
もちろん中央部は大雪山系という前人未踏のルートである。
スキーとアイゼンを使い分けながらの雪の稜線歩きはまさに命懸け。
ストックが2本とも折れるアクシデントは、この単独行を時折空撮する
NHKのディレクターから修理工具提供のサポートを受けた。
途中の山小屋に事前に準備した補給食糧がネズミに荒らされて大半が
駄目になるアクシデントは急きょ恋人が雪の登山道を運び上げてくれた。
このアクシデントの前、彼は自撮りのカメラに呟いていた。「誰かが
待っていてくれる、そこに帰る誰かがいるから冒険が出来るのかな」。
襟裳岬手前の楽古山(1472m)からは雪が減り、稜線の藪漕ぎで植物
を傷めないようにと麓を歩いた。60日の雪中大縦断が終わる襟裳岬には、
恋人はもちろん大勢の仲間が横断幕を持って出迎えてくれた。
壮絶な雪中独行の成就に皆涙、涙。そして私も。
懐古シリーズ、多摩川の上流編(2013年)
約10キロ続いたダム湖、奥多摩湖も終わり
村営日帰り湯「のめこい湯」、二十数キロ歩いた足を癒す
泊り客は私一人の民宿の夕食、川魚以外は全て女将の自家栽培