偶然、ユーチューブで、「大学の駿河台の記憶 」という昔の大学の記録フイルムを見ていたら。偶然にも、落語研究会の私の同期の「I」君の写真を見つけました。
彼は、独特の話芸の持ち主。けっして「うまい」と呼べる代物でないのだが彼が話すと、全部おかしいから不思議。勉強も、アルバイトもせず、ひたすら、「ギャグ」を考える姿。北区十条に彼の住まいがあり、わたしら、落研の連中のたまり場。
もちろん、かれは、それを大歓迎。麻雀して、つまらないギャグを考え、寝床に入りながら・・・。何日も何日も、・・・。風呂は、たまには、入っていたようですが・・・。
万年床で・・・。ま。良くもここまで、汚くできると感心するくらいです。
I君は、三重県の津出身。彼の故郷で、何日間かお世話になったことがあります。
お父さん、お母さんは、とても良い人。弟もとても良い男。たしか警察官になったようです。そう言う恵まれた環境に育てられて・・・・。
この破天荒の性格は、・・・。彼は、面食い。綺麗な人を見ると、積極的にアタック。
けど、これが実を結んだという話は、一度も聞いたことがない。2年ぐらい前に亡くなったという知らせを部長の福田から受けました。本当に、良い奴でした。寅さんに似たような性格もありました。
ただ、なんか、浮き世ばなれしたような男。それと、働くことが余り好きでないようでした。だから、年中、漫才の脚本、ギャクを考えて居ました。
彼の作ったものがたまに「笑点」で採用され、これは、俺が作った物だと自慢していました。確かに、彼の汚いノートと笑点メンバーが言っていることが 同じでした。
ま。落研のメンバーは、みんな個性的な連中でしたが、将来については、結構:現在は真面目に働いて堅実な生活している人がほとんどなのに・・・。その中で、「i君」は、特別落ち。彼が、何をして生活していたのか、全く知りませんでした。他の連中は、5年に一回ぐらい、連絡取り合い、適当に知って居ますが・・・。
結婚は、しなかったようです。不思議な男。友情も厚く、約束したことは、守る。
ただ、時間と経済観念が全くない。ただ、お笑いのことになると、熱心に研究して、秀作ノートが二・三十冊あったようです余り世の中には、出ませんでしたが、適当にお笑いの仕事をしていたようです。かれは、ギターをもって、「サミーI」という芸名でやっているという話は、昔聞きましたが・・・。
今、結構お笑いを一生の仕事にしている人も多いらしい。漫才・落語等一流になるには、才能。才能と運。これを持って居て、いつ「芽」が出るか。その辛抱期が10年、20年ざらの世界。キミマロの様に世に出られれば・・・・。ま、芸能界は、そんなに甘い物ではない。どんな世界に生きても、自分が決めたのなら、ぶれることなく、突き進むべし。本当に、才能があるのなら、努力が実ることも・・・。あると信じてやるしかない。
偶然、ユーチューブで見つけ、「i君」が生きていれば、お前の写真を見つけたぞーと電話でもするところですが・・・。生憎、彼は、すでに、「天国」へ。
ま、日本に帰ったとき、仲間に連絡してみます。
「i君」は、天国では、大スターになっていることでしょう。
再見。