京田辺市「個別指導塾 時習館」代表の日記

奇跡はおきない

京都には奇跡と言われた高校が2校あります。

ひとつは、ドラマ『スクールウォーズ』のモデルで知られる伏見工業。
以前にも書きましたが、伏見工業は、前年の全国大会準優勝の花園高校に
112-0で敗れながら、1年後には花園高校に18-12で勝利してしまいます。
その4年後には全国優勝を成し遂げ「奇跡」と呼ばれるようになりました。

もう一つは、大学合格実績において低迷していた京都府公立高校にあって
大躍進を遂げた堀川高校。国公立大の合格者数が30倍になりメディアにも
取り上げられ「奇跡と呼ばれた学校」と称されるようになりました。

ただ、伏見工業元監督の山口良治さんは「奇跡といわれますが、それは
違います。選手全員が本気で勝つ気だったから。」ということでした。
また、堀川高校も府内全域を対象とする探求学科をつくるなど、周到な
準備もあっての躍進です。
周りから奇跡と言われるようなことというのは、実は当事者からすると
やるべきことをやった結果なのでしょう。

奇跡という言葉を調べてみると、以下の通りです。
1 常識で考えては起こりえない、不思議な出来事・現象。
 「―が起こる」「けががなかったのが―だ」
2 キリスト教など、宗教で、神の超自然的な働きによって起こる不思議な
 現象。

こうやって意味を確認すると、高い目標を持って切磋琢磨してきたことに
対し、簡単に「奇跡」と言われては違和感があるでしょうね。

そんなことで、高3の生徒たちには「奇跡はおきない」と話しました。
当事者は奇跡を起こそうとしているのではなく、本気で取り組んでいる、
ただそれだけ。その結果を周りが「奇跡」と言っているだけだということ。
大学入試は自分が当事者ですから、奇跡を願うのではなく本気で勝つ気で
臨んでもらいたいと思います。
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