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<韓国報道>条件付き物乞い:食糧は必要だが…北朝鮮「300トン未満なら受けるな」 / 「北、ハノイ会談当時ベトナムに食糧30万トンの借款を要請」

2019-06-07 08:05:08 | 北朝鮮

食糧は必要だが…北朝鮮「300トン未満なら受けるな」

2019年06月06日16時14分    中央日報
 
  国際社会に食糧支援を訴えている北朝鮮が、大規模な支援でなければ受け取るなという指示を

出しているという。 

  ラジオ・フリー・アジア(RFA)は5日、咸鏡北道(ハムギョンブクド)の情報筋を引用し、

「先月下旬、中央が各道・市・郡人民委員会傘下の『海外同胞迎接局』に海外民間団体の支援規則

というものを伝えた」とし「国際民間団体が食糧支援を提案してくる場合、300トン以上でなければ

支援を受けてはいけないということだ」と説明した。 


  こうした党中央の指針に住民はもちろん地方の幹部も当惑しているという。情報筋は「該当機関の

幹部は、わずかな食糧でも惜しい時にただでくれるというのに理解できないという反応を見せている」

と伝えた。 


  続いて「過去に外国の民間団体から食糧支援を受ける時は100トンでも200トンでも直ちに

受け取った」とし「韓国が支援する食糧についても『コメに思想はない。無料で食糧を受けるのは

我々の戦略的勝利』と住民に宣伝したことがある」と振り返った。 


  情報筋は「これまで外国の民間団体が支援する食糧はたいてい価格が安いトウモロコシ・豆・

小麦粉だった」とし「現在の価格に換算してもトウモロコシ300トンなら10万ドル(約1100万円)

だが、小規模な民間団体には少なくない金額」と話した。 


  また「外国の民間団体が海外同胞迎接局に食糧支援の意思を明らかにしてくれば直ちに平壌

(ピョンヤン)に報告しなければいけない」とし「海外民間レベルの食糧支援は分配確認手続きも

必要ないため、一般住民は除外され、中央の指示に基づき経済協調局などを通じて軍、党、司法、

政務院配給用として出回ることになる」と説明した。 


  咸鏡北道の別の情報筋は「5月中旬、米国の民間団体クリスが食糧支援の意思を明らかにしてきた

とし「しかしクリスが支援する食糧が25トンという理由で直ちに拒否した」と伝えた。 


  情報筋は「この数年間、栄養失調の子どもや高齢者を対象に無償支援してきた慈善団体がクリスだった」

とし「しかし中央で決めた食糧支援基準に達しないという理由で支援活動が中断した」と話した。

さらに「中央は海外民間団体が少ない量の食糧支援で北の内部に浸透し、住民の思想かく乱を

試みていると主張する」とし「いったい何を恐れて無料で与えられる食糧も受けることができないか

という不満が住民の中で出ている」と伝えた。 


  一方、干ばつが深刻な北朝鮮にロシアが3900トンの麦を支援したと、北朝鮮のロシア大使館が

5日(現地時間)明らかにした。 


  大使館によると、この日、北朝鮮南浦(ナムポハ)でロシアが支援した2895トンの麦の

荷役式が行われた。この麦は北朝鮮に対する人道主義支援レベルで世界食糧計画(WFP)チャンネルを

通じて支援されると、大使館側はフェイスブックで説明した。



「北、ハノイ会談当時ベトナムに食糧30万トンの借款を要請」

2019年06月05日07時29分    中央日報
  北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が2月、第2回米朝首脳会談のためにベトナム・

ハノイを訪問した当時、北朝鮮代表団がベトナムに食糧支援を要請したと複数の消息筋が4日、

明らかにした。 

  匿名を求めた消息筋は「ハノイで開かれた米国との首脳会談が決裂したが、北朝鮮はベトナムとの

首脳会談などを通して友好関係を強固にした」として「当時、北朝鮮はベトナムに食糧30万トンを

借款形式で支援してほしいと要請したと把握している」と話した。

彼は「北朝鮮は最高指導者の権威を重視しているが、これを考慮して金委員長でない他の高官が

ベトナム側に支援を要請したと理解している」とし、「ベトナム側からも肯定的に検討するという

趣旨の回答があった」と説明した。しかし、北朝鮮の誰が支援を要請したのかは明らかにしなかった。 


  北朝鮮は当時、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長をはじめとする対米交渉チームと

ベトナムとの二カ国関係の修復と協力増進を担当するイ・スヨン副委員長をはじめとする

ベトナムチームなど2チームに分けて代表団を構成した。

「対米交渉チーム」と「ベトナム協力チーム」に構成したわけだ。 


  金副委員長と李容浩(イ・ヨンホ)外相、キム・ヒョクチョル特別代表、崔善姫(チェ・ソンヒ)

外務次官(現第1副相)は米国との会談に専念した反面、イ・スヨン、キム・ピョンヘ、オ・スヨン

党副委員長をはじめとして努光鉄(ノ・グァンチョル)人民武力部長、玄松月(ヒョン・ソンウォル)

宣伝煽動部副部長などはベトナムと友好関係の増進に注力した。 


  ベトナム協力チームは米国との会談が行われる間、ハーロンベイなどを訪れて金委員長がベトナムの

主席および首相、国会議長などと会談および晩餐会に同席した。したがって「協力チーム」の中で

1人がベトナム側に食糧支援を要請した可能性が大きいと見られる。 


  北朝鮮が米国との会談が決裂した状況でもベトナムに借款形態で食糧支援を要請したのは昨年の

食糧生産が減ることにともなう対策である可能性がある。 


  北朝鮮は外交ラインを通じては公開的に支援要請に乗り出している。2月北朝鮮の金星(キム・ソン)

国連大使が国際機関に食糧支援を要請する公文書を送り、東南アジア諸国駐在大使も食糧難を

訴えている。 


  東南アジアのある北朝鮮大使館から出た文書によると、北朝鮮は昨年495万1000トンの

「穀類」を生産した。ところが、「高温と日照り、洪水」などで昨年より50万3000トンが

減少して今年148万6000トンが不足したと評価された。

この文書によると、各国駐在北朝鮮大使は4月中に対策(該当国の支援)をたてるように指示したが、

政府当局は簡単ではないと把握している。 

 
 他の当局者は「最近、ロシアが小麦粉(5万トン)を支援したこと以外にベトナムや東南アジア

諸国から直接支援は行われていないと理解している」として「北朝鮮の指導部や金持ちはまだ

問題がないが、外部の標語的支援がないため脆弱階層は春の端境期に食糧難を体験する可能性が

大きい」と話した。

北朝鮮経済専門家であるチョ・ボンンヒョンIBK経済研究所副所長は「北朝鮮で最近、独立採算制が

普遍化することで国家が責任を負う党や国家幹部らと工場運営が円滑な企業従業員は問題が少ない」

として「しかし、小規模企業の勤労者や高齢者、子供たちの間では餓死者が発生する可能性が大きい」

と主張した。 


  韓国政府は北朝鮮に対する食糧支援問題をめぐり国内世論を収れんしている。共に民主党の

ソル・フン議員は「政府が近いうちに国際機関を通じて5万トン程度を支援するだろう」としたが、

統一部当局者は「まだ確定したものはない」という立場だ。