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ファーウェイ幹部逮捕、焦点は謎のオフショア企業 / 華為技術の孟晩舟CFOの保釈請求巡る審問、判事は条件に難色

2018-12-11 13:34:23 | IT関連・サイバー攻撃・SNS・ゲーム・5G・ポスト5G

ファーウェイ幹部逮捕、焦点は謎のオフショア企業

2018 年 12 月 11 日 08:13 JST  THE WALL STREET JOURNAL

加バンクーバーの裁判所に7日出廷した孟氏の法廷スケッチ画 

 華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・最高財務責任者(CFO)が米国の要請を受けカナダで逮捕された

事件を巡り、イランと取引のあった香港の会社、スカイコム・テックの所有先が争点に浮上している。


孟氏の弁護団によると、孟氏は2013年に英銀大手HSBCに行ったプレゼンテーションで、スカイコムの

株式はすべて手放しており、取締役も退いたと説明していた。孟氏は通商ルールを順守するために

取締役に就いていたという。このたび裁判所に提出された書類で明らかになった。


 弁護団は、ファーウェイは2009年にスカイコムとの関係を断っており、それ以降の活動について、責任を

問うことはできないとしている。

 

 一方、孟氏の身柄の引き渡しを要求している米国の検察当局は、スカイコムは2010~2014年に

ファーウェイの傘下にあり、イランとの取引窓口になっていたと主張。銀行をだまし、制裁違反となる

数百万ドルの取引を承認させていたとしている。


 今回の事件の行方は、このスカイコムを2009年以降、誰が支配していたのかという問題が左右する

ことになりそうだ。


 だが、その答えは謎に包まれている。孟氏がスカイコムの取締役を務めていた当時の所有者が

不透明なためだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が香港の法人登記を調べたところ、

インド洋に浮かぶ島国モーリシャスで会社登記しているカニキュラ・ホールディングス

(Canicula Holdings)という企業が、2007年11月にファーウェイ子会社からスカイコムを買収したことが

判明した。カニキュラは、スカイコムが昨年事業を清算するまで同社を所有していた。

 

孟氏は2008年2月にスカイコムの取締役に就任したが、カニキュラが同社を買収したのはその3カ月前という

タイミングだ。孟氏はその後、1年2カ月にわたり取締役を務めていた。

 モーリシャスの法人登記は透明性を欠くため、カニキュラの所有者を追跡するのは困難だ。

モーリシャスは英領バージン諸島のようなオフショア・ヘイブン(租税回避地)で、法人登記には

電話番号、株主や取締役の詳細な情報などは記載されていない。


 ファーウェイはカニキュラやスカイコムとの関係性についてコメントを差し控えた。


 スカイコムは1998年、ファーウェイ幹部と名前が同じ人物らによって香港で法人登記された。

香港での会社設立は容易だ。最小限の書類提出で、1日もあれば数百米ドル程度の費用で法人登録できる。


 香港の法人登記には基本情報は記載されており、孟氏が加わる前の10年間にスカイコムには6人の

取締役がいたと記されている。このうち初期出資者とされる1人と残る5人は、ファーウェイに勤務していた

幹部の名前と一致する。


 記録によると、孟氏が2008年に取締役に就任した時点では、ファーウェイ傘下の投資会社が保有していた

スカイコム株式は、カニキュラに移行している。

 孟氏の弁護団は、スカイコムが2009年に売却されたと主張している。売却先は明らかにしていない。

 

 米当局は孟氏に対する起訴状で、ファーウェイはその後もスカイコムを支配し続けており、スカイコム

従業員はファーウェイの社員でもあったと指摘。スカイコム従業員はファーウェイのメールアドレスや

社員証を使用していたほか、正式なスカイコムの会社資料にはファーウェイのロゴが記載されており、

複数のスカイコム銀行口座はファーウェイ従業員が管理していたとしている。


 また、イランでの従業員はビジネスの目的にあわせ、「ファーウェイ」と「スカイコム」と書かれた

事務用品を使い分けていたという。


 WSJは2011年、スカイコムの法人登記に記載されていた会計会社の社員が、同社はファーウェイ傘下だと

述べたと報じていた。


 米検察当局は、カナダに対する身柄引き渡し要請を含む裁判所への提出書類で、複数の銀行が

2010~2014年にかけて数百万ドルの資金を違法に決済したが、孟氏が事実を隠さなければ、そうした

取引は行っていなかったと主張している。


 

華為技術の孟晩舟CFOの保釈請求巡る審問、判事は条件に難色

 2018年12月11日 11:42 JST  Bloomberg
  • 孟CFOの夫は保釈求め12.7億円を納付の意向表明
  • 判事は夫が身元引受人として行動できるか疑念示す、11日に審問再開

 

米国の要請でカナダが逮捕し、勾留中の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の孟晩舟最高財務

責任者(CFO)の保釈請求を巡る10日の審問で、ブリティッシュコロンビア州最高裁のウィリアム・

エルケ判事は保釈請求の付帯条件に難色を示した。

 

  エルケ判事は、孟氏が保釈された場合に夫の劉暁棕氏が身元引受人になれるのかどうか疑念を表明。

裁判所が保釈を認めた場合に国外逃亡のリスクがないと保証することは不可能だとも述べ、

いったん休廷とし、11日に審問を再開することを決めた。


 政府側弁護士のジョン・ギブカースリー氏は、劉氏にはカナダやバンクーバーとの関係がないため、

身元引受人となることに「常に懸念を持っている」と述べた。

 劉暁棕氏


  これに先立ち孟氏の弁護士デービッド・マーティン氏は、米国への身柄引き渡しについて争う間の

孟氏の保釈を求めて、劉氏が現金とバンクーバーにある住宅資産で1500万カナダ・ドル(約12億7000万円)

相当を納付する考えを明らかにしていた。劉氏は保釈金の納付とともに、裁判所が定めた移動制限処分の

条件の順守を保証すると判事に説明した。不動産の記録や孟氏の宣誓供述書によると、夫妻は評価額が

計2000万カナダ・ドルを超える住宅2軒を所有している。

原題:Judge in Huawei Hearing Not Satisfied With Meng Bail Conditions(抜粋)

 
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