感染は10歳未満から60代の男女 英国同様のコロナ変異種、国内初確認
2020年12月26日 00:55 産経新聞
厚生労働省は25日、英国で広がっている新型コロナウイルスの変異種の感染者が国内で確認されたと
発表した。今月中旬から下旬にかけて英国から到着した10歳未満から60代の男女5人で、国内で
英国と同様の変異種が確認されるのは初めて。5人のうち、1人は倦怠(けんたい)感があり、
4人は無症状。5人に濃厚接触者はいない。
田村憲久厚労相は25日夜に記者会見し、空港での検疫で感染を確認したと説明し、5人はホテルに
滞在していると明らかにした。「国内に感染が拡大する可能性をなるべくなくしたい。万全を期す」
と述べた。菅義偉首相は田村厚労相に「水際対策もしっかり対応してほしい」と指示した。
厚労省によると、感染が確認されたのは18日、20日に羽田空港に到着した男性2人と、21日に
関西国際空港に到着した男女3人。空港の検疫で新型コロナの感染が判明し、国立感染症研究所の
検査で変異種が確認された。
東京都が確認を進めている英国からの帰国者関連の4人とは重複しない。
英政府などによると、この変異種は9月に出始め、10月に確認された。これまで世界で流行して
きたウイルスより感染力が最大70%強いとの分析がある。欧州や中東、アジア各国で英国からの
入国を制限する動きが出ているが、既にデンマークやオランダ、オーストラリアでも見つかっている。