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中国 世界最多のロケット打上げ 露米を2年連続凌駕

2019-11-21 13:03:45 | 軍事・兵器・訓練演習・自衛隊

中国 世界最多のロケット打上げ 露米を2年連続凌駕

2019年11月20日 22:51   SPUTNIK
 


2019年、中国は年間のロケット打上げ回数でロシアと米国を再び追い抜きトップに立った。

テクノロジー専門のニュースサイト「アーズ・テクニカ」によると、2019年の現時点での中国の

打上げ回数は27回。うち25回は成功している。

中国(中国国家航天局)が初めてロケット打上げ回数のトップに輝いたのは2018年で、35回。

これは1990年代の10年をかけて同国が達成した回数に匹敵する。

一方のロシアは2019年は現時点で19回、米国は16回打上げており、すべて成功している。

今年はまだ1か月半残っているが、打上げ回数で露米が中国を追い越す可能性は低い。

 

宇宙空間は今後どうなる?

 中国は、2018年だけで35回の打上げに成功し、打ち上げ回数トップに躍り出た。

しかし、過去16年間に中国国家航天局が有人宇宙飛行を行ったのはわずか6回。にもかかわらず

「アーズ・テクニカ」によると、多くの専門家らは、中国は地球と月を結ぶ宇宙輸送システムを

確立という野心的な宇宙計画(10年以内の月面基地建設)を2030年までに達成できるとみている。

 

この宇宙輸送システムは2050年までに登場する宇宙経済圏の基礎となるだろう。

「アーズ・テクニカ」によると、宇宙開発で中国が華々しい成功を収めている理由について専門家らは、

宇宙産業への民間投資が認可されたためと指摘している。

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 勢力を増す中国のミサイル攻撃能力はアジアにおける米軍の脅威となるか

2019年09月23日 16:15  SPUTNIK   筆者 : 

 
2019年8月、オーストラリアのシドニー大学付属アメリカ研究所は「懸念すべき危機:

インド・太平洋地域における米国の戦略、軍事費、そして集団防衛」と題された報告書を発表した。

メディアの関心を呼んだこの報告書によると、米国はもはや太平洋地域における揺るぎない

軍事的優位を失っている。


報告書作成に関わった研究者らは、中国のように高度な技術力を持った相手と米軍が戦争したと

想定した際、米軍がいかに脆弱であるかを示している。その例として、海軍と海兵隊が持つ戦闘機の

うち、53%が出撃できない状況にあると記されている。また、研究によると、軍事作戦上の

兵力として見込まれている人員は米軍基地全体のわずか3分の1に過ぎない。


中国はミサイル攻撃能力を大幅に向上させた。米国防総省の評価によれば、中国人民解放軍が持つ

中距離弾道ミサイルは450基(DF-21)、短距離弾道ミサイル(DF-11A、DF-158)は1500基に

達する。特に懸念となっているのが対艦弾道ミサイル(DF-21D)の存在だ。このミサイルには

遠隔操作機能が備わっていることから、航空母艦を破壊する能力を持つ。このロケットを中国は

50基近く所有している。

 

こうしたタイプのミサイルで中国は韓国や日本(沖縄の基地は短距離弾道ミサイルの射程圏内)、

フィリピンの米軍基地を破壊できる。報告書作成に関わった研究者らは、ミサイルの奇襲攻撃で

中国はこの地域における米軍を撃破できると結論付けている。この結論はすでに以前から提示されて

いるものだ。同様の結論を「新アメリカ安全保障センター」(拠点は米国)も2017年7月に提示

している。しかし、オーストラリアの研究者らはさらに踏み込んだ結論を提示した。

まず、オーストラリアは独自に長距離ミサイル防衛システムを構築する。次に、有事の際に備えて弾薬、

および燃料の備蓄を増やす。そして最後に、安全保障分野におけるパートナーシップを見直す必要が

あるとした。


この研究者らが集団防衛における日本の役割について関心を割いている点は重要だ。航空自衛隊と

海上自衛隊の戦力はオーストラリア軍のおよそ3倍に達する。対潜戦など、一連の戦略において

日本の役割が期待されている。研究者らは事実上、日本を地域レベルの重要な同盟国としてみなす

ことを提案している。仮に米軍のプレゼンスが今後も低下する場合、オーストラリアにとって頼みの

綱はもはや日本だけだ。


軍事的状況は大幅に変化しており、米軍はもはやこの地域における優位性を失っていることは

受け入れるしかない。しかし、中国人民解放軍が果たして奇襲で米軍を撃破できるという仮説が

本当に正しいかは疑ってみる必要がある。核を搭載しない弾道ミサイルと巡航ミサイルの戦力は極めて

限定的だからだ。

 

その典型的な例として、2017年4月7日に発生したシリアの「シャイラト空軍基地攻撃」が示唆に富む。

米軍の駆逐艦はこの基地に対して59発の巡航ミサイルを発射した。攻撃結果についての情報は極めて

錯そうしている。米国防総省は20機の戦闘機を破壊したと発表したのに対し、ロシア側は6機の

ミグ23が破壊されたと伝えた。また、シリア側は破壊されたのは10機で、加えて5機が損傷したと

公表した(攻撃された戦闘機の種類は一つに限らない)。しかし、この攻撃で滑走路や誘導路は

破壊されていなかった。米軍は奇襲に近い形で攻撃し、さらにシリア側の対ミサイル防衛システムが

脆弱であったにもかかわらず、結果はこの程度だったのだ。

 

核を搭載していないミサイル(フガス砲弾や榴弾)で撃破するには、空軍基地と海軍基地はあまりに

標的として大きい。重量500キロの巡航ミサイルや弾道ミサイルで破壊できる目標物は80メートル

程度に限られる。こうしたミサイルで破壊できるものといえば、機体の格納庫や武器庫、レーダー

などだ。戦闘機を基地に分散させて配備するだけで、攻撃の標的となるリスクは大幅に減る。

さらには、こうしたミサイルで滑走路を使用不可の状態まで破壊するのは難しい。海軍基地に関して

いえば、空母や石油貯蔵庫、武器庫などに命中させることができれば重大な被害を与えることは可能だ。

しかし、波止場を破壊して艦隊の停泊を不可能にするのは難しい。したがって、中国人民解放軍が

「シャイラト空軍基地攻撃」以上の結果を達成できるかは大いに疑問だ。一定の被害を与えることは

できても、基地の壊滅とまではいかない。


作戦計画上、ミサイルによる空軍基地の攻撃は軍事行動の一部にすぎず、戦術上の優位を限定的な

範囲で確保することしか目的としていない。ミサイル攻撃部隊の成功は、他の部隊の行動によって

左右される。ミサイルだけで戦争に勝てるものではない。

 


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