ストレスの少ない都市ランキング、トップ10に独から4都市
2017.09.14 Thu posted at 12:14 JST CNN
(CNN) 世界各地の都市の住民が感じるストレスを比較した最近の調査で、ストレスの少ないベスト10にドイツから4都市が入った。
調査は英国のクリーニング宅配サービス大手「ジップジェット」が世界500都市を対象に実施。都市基盤や公害、経済、福祉など
17分野で全項目のデータがそろった150の都市をランク付けした。
具体的には道路の混雑や公共交通機関の状況、緑地率、住民の家計状況、心身の健康状態、年間の日照時間といった項目を
総合して比較した。
その結果、ドイツ南西部のシュトゥットガルトが世界一ストレスの少ない都市と判定された。同国からはこのほかハノーバーが3位、
ミュンヘンが5位、さらにハンブルクがオーストリアのグラーツと並んで9位に入った。
ベスト10の顔ぶれは2位がルクセンブルク市、4位がベルン(スイス)、6位がボルドー(フランス)、7位がエジンバラ(英国)。
欧州以外の都市ではオーストラリアのシドニーだけが8位に入った。
最もストレスが多いとされた都市はイラクのバグダッド、ワースト2はアフガニスタンのカブール。
総合的なストレスを示す指数はシュトゥットガルトの1.00に対し、バグダッドが10.00となっている。
シュトゥットガルトの強みは地元の経済だ。ポルシェ、ボッシュ、メルセデスベンツなど大手自動車メーカー、自動車部品メーカーの
本社がある。その一方でブドウ園の丘や谷が広がり、市内の緑地率も首位に位置している。
人口密度が低い都市のトップはクウェート市。ルクセンブルク市がこれに続き、シドニーは6位、同じオーストラリアのメルボルンが7位
だった。
公共交通機関への満足度が最も高かったのはシンガポールと台北。犯罪が少なく、安全な都市のトップはアラブ首長国連邦(UAE)
のアブダビ、2位が大阪だった。
日照時間はシリアのダマスカスが最も長かったが、この項目は総合ランキングとの関連性が低いとみられ、ベスト10の中で最も長い
ボルドーでも56位にとどまった。
大気汚染が少ない都市の上位には米国のマイアミ、シアトル、カナダのバンクーバー、そして米ボストンと、北米の都市が並ぶ。
失業率が最も低いのはカンボジアのプノンペンだった。
世帯収入の平均と生活費から算出した家庭の購買力は、ミュンヘンがトップ。ルクセンブルク市、シドニー、モナコ、
シュトゥットガルトがこれに続いた。
住民の精神的な健康状態はルクセンブルク市とボルドー、グラーツ、身体的な健康状態はアイスランドのレイキャビクが最も良好と
された。
レイキャビクは男女の平等でもトップ。人種間の平等で上位に挙がったのは米サンフランシスコ、ボストン、シアトルだった。
世界の四大都市とされるロンドン、東京、パリ、ニューヨークはそれぞれ70、72、78、84位と、いずれも150都市のほぼ中位に
とどまった。
アイスランドのレイキャビクは、身体的な健康と男女の平等という観点でトップに立った
独ハンブルクの市庁舎。同市はストレスの少ない都市ランキングで9位に入った
ハンブルクと同率の9位となったオーストリア・グラーツの街並み
欧州以外の都市で唯一のトップ10入りを果たした豪州のシドニー
英スコットランドの首府エジンバラは7位。ランキング対象の150都市中2位の緑地率を誇る同市だが、
日照時間はスコットランドの都市らしく141位だった
6位に入ったフランスのボルドーは安全性の認知度でも3位とトップクラスの結果。
家庭の購買力ではドイツのミュンヘンが最高位を記録。世界一ストレスの少ない都市5位。
スイスのベルンは緑地率や人種間の平等などでの優勢が際立つ。世界一ストレスの少ない都市4位
独ハノーバーの名所、ヘレンハウゼン王宮庭園。バロック様式の庭として欧州でも屈指の見事さを誇る。世界一ストレスの少ない都市3位
ランキング対象の150都市中2番目に人口密度が低かったルクセンブルク市。世界一ストレスの少ない都市2位
独シュツットガルトにあるネオ・ゴシック建築の教会。世界一ストレスの少ない都市と判定された。1位