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オウム残り6人、死刑執行
6人は東京拘置所、名古屋拘置所、仙台拘置支所に収容されていましたが、関係者によりますと、
26日、林泰男死刑囚(60)、岡崎一明死刑囚(57)、横山真人死刑囚(54)、端本悟死刑囚(51)、
豊田亨死刑囚、広瀬健一死刑囚の合わせて6人に死刑が執行されたということです。
岡崎死刑囚 刑執行控えた心境つづる
岡崎一明死刑囚は、東京拘置所から名古屋拘置所に移送されたあとのことし4月、支援者に宛てた手紙で、死刑の執行を
控えた心境をつづっていた。この中で、「最近は特に思いが強くなりつつあり、何をすべきか、今を無駄にせぬ心懸けが
必須。残された時間が改めて強くなる度に1日1日の大切さ、重さ、静けさを慎重にひとつひとつ確認せずには
おれません」と記していた。
支援者によると、岡崎死刑囚は東京や名古屋の拘置所の中で、被害者や遺族に対して罪を償いたいとして、
筆ペンを使って鳥や植物、それに母と子を描いた作品など繊細なタッチの水墨画や色紙を描き続けてきたという。
手紙では、再審=裁判のやり直しを求める手続きについては考えていないとしたうえで、「早晩には成るべくして
成るのは必至の事ですから。色紙一枚、画用紙一枚に絵を描く方が、何倍もの価値があるというもの」と記していた。
また、平成24年に支援者たちが公表した死刑囚の手記の中では、「麻原や、未だに盲従している暗愚な弟子たちは
別にして、広瀬健一君や、豊田亨君、端本悟君たちは生きていてほしい。彼らは、在学中に出家して、社会経験の
無いまま洗脳されたような、純粋犠牲者の一人です」と記され、今回死刑が執行された広瀬健一死刑囚、豊田亨死刑囚、
端本悟死刑囚の名前を挙げて死刑の回避を望むという考えが示されていた。
手紙のやり取りを続けている支援者の30代の女性は「岡崎死刑囚は、移送後、荷物や資料を整理したりして、
あるがままに受け入れている様子だったが、オウム真理教の後継団体の若い信者が増えているというニュースで
心を痛めていた。家庭や友達などの人間関係でつまずいて実行犯になった信者もいるので、危険な指導者が現れれば、
いつの時代でも事件が起きる可能性はあり、事件を知らない世代に教訓を伝えたい」と話している。
オウム真理教の死刑囚2人に刑執行
2018年7月26日 8時45分 NHKニュース
オウム真理教の一連の事件で死刑が確定している林泰男死刑囚ら2人に死刑が執行されたことが、関係者への
取材でわかりました。教団の元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚ら7人には、今月6日に刑が執行されていて
残る6人の刑の執行が焦点になっていました。
オウム真理教は平成元年の坂本弁護士一家殺害事件や、平成6年の松本サリン事件、平成7年の地下鉄サリン事件など、
数々の事件を引き起こし、合わせて29人が死亡、およそ6500人が被害に遭いました。
平成7年3月から始まった強制捜査では192人が起訴され、首謀者とされた松本元死刑囚など13人の死刑が確定しました。
一部の元信者が逃亡を続けたため刑事裁判は長期化しましたが、ことし1月に地下鉄サリン事件などに関わった
高橋克也受刑者の上告が退けられたことで終結し、死刑囚が事件について証言を求められる機会がなくなりました。
その後、一部の死刑囚は東京拘置所から全国5か所の拘置所や拘置支所へ移送され、
今月6日、元代表の麻原彰晃、本名・松本智津夫元死刑囚ら7人に刑が執行されました。
ほかの6人は東京拘置所、名古屋拘置所、仙台拘置支所に収容されていましたが、関係者によりますと、
26日、林泰男死刑囚(60)ら2人に死刑が執行されたということです。
林死刑囚とは
裁判では事件に関わったことを認め、平成20年に死刑が確定しました。
そして、「事件で被害を受けられた皆様におわび申し上げます」と謝罪の言葉を述べました。
林死刑囚は事件後に名字を小池に変えていました。
執行された死刑囚のもう一人は、端本悟。