慰安婦英文報道に対する有志修正申し入れ、朝日新聞は「応じられない」(回答書全文)
2018.7.24 14:05 産経新聞
米カリフォルニア州弁護士でタレントのケント・ギルバート氏ら有志が、慰安婦問題をめぐる朝日新聞電子版の
英文報道に修正を申し入れていた問題で、朝日新聞は24日までに「申し入れに応じることはできない」と回答した。
ギルバート氏は同日、東京都内で記者会見し「朝日は日本や日本人の名誉回復に努めることが自分たちの仕事だと
思っていないことがはっきりした」と語った。
ギルバート氏らは今月6日、朝日が慰安婦の説明で「forced to provide sex
(性行為を強制された)」としている表現が「慰安婦強制連行・性奴隷説」を流布するような内容だとして、
東京・築地の朝日新聞本社を訪れ表現の修正を申し入れていた。
朝日は申し入れに応じられない理由について「慰安所の生活で『強制的な状況』があったとする記述を含む
河野洋平官房長官談話の内容は、現在の安倍晋三政権まで日本政府が継承してきた立場といえる」などと説明した。
豪州で慰安婦問題解決に取り組む「オーストラリア・ジャパン・コミュニティー・ネットワーク(AJCN)」
代表で、有志の一人である山岡鉄秀氏は記者会見で「これ以上あいまいな表現を看過するわけにはいかない」と語り、
近く朝日の回答に対する見解を公表する考えを示した。
1.(「物理的な強制で性行為を強いられた」という印象を受けるforced to provide sexという 表現を使用しないこと)について
記事を書く際は事実関係を十分に調べたうえで、ふさわしい表現を選ぶよう心がけています。記事でどんな表現を使うかについては、
個々の状況や文脈に応じてその都度、判断してまいりたいと考えています。
今回ご指摘の英語表現に似た「forced to provide sexual services」という表現は、
「女性のためのアジア平和国民基金」(アジア女性基金)のサイト「デジタル記念館 慰安婦問題とアジア女性基金」の英語版ページ
(http://www.awf.or.jp/e1/facts-00.html)の冒頭で使われています。
日本語版のページでは「いわゆる『従軍慰安婦』とは、かっての戦争の時代に、一定期間日本軍の慰安所等に集められ、将兵に性的な奉仕を
強いられた女性たちのことです」と定義されています。(http://www.awf.or.jp/1/facts-00.html)
アジア女性基金は1995年に村山内閣主導で発足し、国民からの募金と政府からの資金拠出により元慰安婦への「償い事業」を実施。
外務省ホームページの「歴史問題Q&A」のページでも、アジア女性基金の活動が紹介されています。
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/qa/index.html)
菅義偉官房長官は2014年6月20日の記者会見で「河野談話作成過程に関する検証作業」について述べた際、「河野談話を見直さない、
平成19年に閣議決定した政府答弁書であるとおり、これを継承するという政府の立場はなんら変わりはありません」と発言しています。
(https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201406/20_p.html)
慰安所の生活で「強制的な状況」があったとする記述を含む河野談話の内容は、現在の安倍政権まで日本政府が継承してきた立場といえます。
朝日新聞が慰安婦問題を報じる際は、こうした日本政府の立場も踏まえつつ、今後もさまざまな立場からの視点や意見に耳を傾け、
多角的な報道をめざしていく所存です。
2.(吉田証言が虚偽であり、記事を撤回した事実を改めて英文で告知すること)について
朝日新聞が吉田清治氏の証言を虚偽と判断して記事を取り消したことについて、新聞紙面では2014年8月5日付朝刊の特集記事で伝えました。「朝日新聞デジタル」では現在も、下記のURLで紙面を掲示しています。
(http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014080516.pdf)
英語版の紙面は現在発行していませんが、2014年8月5日付記事の英訳版は「朝日新聞デジタル」で2014年8月22日に掲載し、現在も下記のURLで全文閲覧できます。(https://www.asahi.com/articles/SDI201408213563.html)
また、「朝日新聞による慰安婦報道を検証する第三者委員会報告書」の要約版の英訳文を、国連本部、同広報センター、米国議会、
在日米国大使館、韓国大使館、米国グレンデール市などに送付しています。
3.(forced to provide sexが軍隊による物理的強制連行や性奴隷化を意味しないと主張するなら、具体的にこの表現が何を意味するのか明確に説明すること)について
慰安婦とされた女性の訴えは人によって、あるいは時期や場所、戦況によって大きなばらつきがあり、個々の状況全体を総合して具体的に
説明するのは困難です。「1について」の回答で紹介した「河野談話」で「強制的な状況」への言及があり、また「アジア女性基金」サイトの
説明で「性的な奉仕を強いられた」との説明がありました。また中国や東南アジアなど、戦時中に日本の占領下にあった地域で、
日本軍の一部部隊が現地女性などを強制的に連行し、慰安婦にしたことを示す供述や調査結果が、戦犯裁判記録や連合国側の政府調査報告などで
明らかになっていることも踏まえています。
また、「forced to provide sex」という表現について、英語ネイティブスピーカーが読めば、「軍隊による物理的な
強制で性行為を強いられた」という印象を受けると指摘されていますが、当該表現は「意に反して性行為をさせられた」という意味です。
4.(今後慰安婦の説明的表現を追加するなら、comfort women who worked in brothels regulated by the military authoritiesなどの表現を使用すること)について
記事を書くたびに、国内外のさまざまな立場の意見や歴史研究の蓄積なども考慮しながら、人権に配慮し、個々の状況や文脈に応じて、
その都度ふさわしい表現を使うよう努めてまいりたいと考えています。
以上から、英語表現に関する申し入れに応じることはできません。
間違いを英語では認めないってことね。こんな新聞無くなっていいよ。→慰安婦英文報道に対する有志修正申し入れ、朝日新聞は「応じられない」(回答書全文)(1/5ページ) - 産経ニュース https://t.co/C0T9p9s7Lp @Sankei_newsさんから
— 上念 司 (@smith796000) 2018年7月24日
日本人が知らない朝日の慰安婦海外向け報道の実態 AJCN 代表 山岡鉄秀
朝日新聞は国民一万人からの声にどう応えたのか?動画クリックしアップサイトに飛んで下さい。
動画へのコメント https://www.youtube.com/watch?v=xWAZcpjVWHY