ロシアは米のシリアへの攻撃受け安保理緊急会合を要請する=プーチン氏
米英仏が土曜日、シリアにミサイル攻撃を加えたことを受け、ロシアは国際連合安全保障理事会の緊急会合の開催を要請する。
プーチン大統領が発表した。
「ロシアは、米国とその同盟国による攻撃行為を協議するために国連安保理の緊急会合の開催を要請する」とプーチン氏は述べた。
「米国はその行動で、シリアの人道危機をさらに深刻化させ、民間人に苦しみをもたらし、シリア国民を7年に渡り苦しめている
テロリストに本質的には寄与し、この国と地域全体からの難民の新たな波を誘発している。
シリア情勢の現在のエスカレーションは、国際関係システム全体に破壊的な作用を及ぼす。歴史は全てをあるべき場所に収める。
そして歴史はすでに、ユーゴスラビアやイラク、リビアとの血濡れた暴力に対して、米国政府に重い責任を課した」と
プーチン氏は指摘した。
米のシリア攻撃は、テロとの戦いの最前線にいる主権国家への攻撃=プーチン大統領
米国とその同盟国は国連憲章や国際法に違反し、国連安全保障理事会の制裁なしにシリアの軍事施設や民間施設を攻撃したと、
プーチン大統領は発表した。
「4月14日、米国は自らの同盟国の支援を受けて、シリア・アラブ共和国の軍事施設と民間インフラにミサイル攻撃を加えた。
国際連合安全保障理事会の制裁なしに、国連憲章と国際法の規範と原則に違反して、テロとの戦いの最前線にある主権国家に
対する攻撃行為が実行された」とプーチン大統領は述べた。
トランプ大統領はシリアに対して英仏との合同作戦の開始を宣言このシリア攻撃は4月7日、東グータ地区ドゥーマ市で行われたと
されている化学兵器による攻撃が口実となっている。
トランプ大統領は軍事作戦はこれから英仏と合同で行われ、その目的は「大量破壊兵器を使用した新たな攻撃を許さないため」
だと語った。
トランプ大統領は、米軍はシリアにおいて「長々と終わりなき」プレゼンスを行うつもりはないものの、シリア政府が
化学兵器使用をやめない場合、米国の軍事報復は「継続したもの」となることを明らかにしている。
4月6日、シリア軍は東グータ地区ドゥーマ市から武装戦闘員を一掃する作戦を開始。ドゥーマは東グータ-の居住地区で
アサド大統の政府軍に掌握されていない最後の場所だった。
その後、ロイター通信は反政府勢力からの情報として、ドゥーマ市に塩素爆弾が投下されたと報道。
また神経麻痺ガスが使用されたという情報も現れた。シリア政府は自国に向けられた非難を否定している。
ロシアは米国に対し、シリアに攻撃した場合、深刻な結果を招くと警告を発していた。