台湾で拡散された新型コロナ関連のデマ、7割強が中国から=調査局
2020/03/19 18:54 中央通信社
中国発のフェイクニュースについて説明する仮訊息防制センターの張主任

(台北中央社)法務部(法務省)調査局は18日、記者会見を開き、フェイクニュース
として立件された新型コロナウイルス関連のデマのうち約72%が「網軍」と呼ばれる
中国のサイバー部隊が仕掛けたものだったと報告した。
フェイクニュースの調査などを行う同局仮訊息防制センターの張尤仁主任によれば、
海外からのデマ流布のピークは今年2月下旬。台湾が実施したマスクの輸出禁止政策や、
中国の防疫対策を批判した台湾のネットユーザーの言動などに反発した中国のネット
ユーザーが連携し、台湾社会にパニックを引き起こしたり、政府への信頼を失わせる
ことを目的に広めたとみられる。
網軍の常套手段は、
▽「先日〇〇〇議員が、台湾の感染者が500人を超えていると言った」などという文例を
作り、政治家の名前を当てはめて拡散する
▽台湾のニュース画像を加工する
▽政府の公式発表をデマと思い込ませる
--の3パターン。台湾の言葉遣いを研究・分析した上で、台湾で広く使われるフェイス
ブックのアカウントを利用するなどして拡散していた。
これまでに通報されたのは776件。立件されたのは271件で、このうち海外からの攻撃は
196件に上った。
張氏は、一般の人はこれらの虚偽情報をすぐに見破ることは難しいと指摘し、現在攻勢は
弱まっているが油断は禁物だとして警戒を呼び掛けた。