G7サミット 貿易や温暖化対策で米と各国に隔たり
5月27日 11時07分 NHKニュース
イタリアで開かれているG7サミット=主要7か国首脳会議は、初日の討議で北朝鮮に対する圧力を強化することなどで
一致しましたが、貿易政策や地球温暖化対策ではアメリカと各国の間で意見の隔たりが残りました。27日に行われる2
日目の討議を経て発表される首脳宣言で、どれだけ結束を打ち出せるかが焦点となります。
イタリアで開幕したG7サミットは、27日未明まで行われた初日の討議で、テロ対策の強化や、核や弾道ミサイルの開発
を続ける北朝鮮に対する圧力を強化することで一致しました。
また、貿易の分野では中国などを念頭に、市場をゆがめる不公正な貿易慣行には厳しく対処することでおおむね一致し
ました。
ただ、G7が長年首脳宣言に盛り込んで共有してきた、「あらゆる保護主義に対抗する」という考え方については、不公
正な相手国に対しては保護的な対抗措置も許されるという立場をとるアメリカのトランプ政権とほかの国との間で意見
の隔たりは埋まっていません。
さらに、国際的な地球温暖化対策の新しい枠組み「パリ協定」からの脱退を検討するトランプ大統領に、各国の首脳が
反発し、足並みの乱れも見られます。
サミット2日目は、アフリカ開発や、難民問題や食糧問題などグローバルな課題について討議が行われる予定。
移民や難民への対応などを討議し、日本時間の27日夜に首脳宣言を発表して閉幕します。
「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権の誕生で浮かび上がったG7各国の溝を埋め、どれだけ結束を打ち出すこと
ができるかが焦点となっています。
安倍首相 1日目 首相官邸
平成29年5月25日(現地時間)、安倍総理は、G7タオルミーナ・サミット出席のためイタリア共和国を訪問しました。
翌26日(現地時間)、総理は、イタリア共和国のパオロ・ジェンティローニ首相による歓迎を受けた後、写真撮影を行
い、カクテルに続いて航空ショーを観覧しました。
その後、「政治外交・安全保障」を議題とした第1セッション(ワーキング・ランチ)に出席し「テロ及び暴力的過激主義に
対する戦いに関するG7タオルミーナ声明」を採択しました。続いて、引き続き「政治外交・安全保障」を議題とした第2
セッション及び「世界経済・持続可能な成長(貿易、気候変動・エネルギー)」を議題とする第3セッションに出席しました。
また、アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領、EU(欧州連合)のドナルド・トゥスク欧州理事会議長及びジャン=ク
ロード・ユンカー欧州委員会委員長、フランス共和国のエマニュエル・マクロン大統領と、それぞれ会談を行いました。
夜には、ミラノ・スカラ座フィルハーモニーによるコンサートを鑑賞しました。
イタリア共和国に到着した安倍総理
ジェンティローニ・イタリア首相による歓迎を受ける安倍総理
広場を散策する首脳
カクテル後の航空ショー観覧
第1セッション(ワーキング・ランチ)「政治外交・安全保障」
第1セッション(ワーキング・ランチ)「政治外交・安全保障」
「テロ及び暴力的過激主義に対する戦いに関するG7タオルミーナ声明」の採択
日EU首脳会談
日仏首脳会談
ラノ・スカラ座フィルハーモニーによるコンサートを鑑賞する安倍総理