正恩氏 化粧品工場を視察。危機の中、美人妻と満面の笑み
…金正恩氏「視察デート」の現場写真
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が平壌市内にある化粧品工場を視察した。朝鮮労働党機関紙・労働新聞など北朝鮮
メディアが29日、報じた。拡張工事を終えた工場を見て回った金委員長は、世界の有名ブランドと競争できるような製品を生産するよう指示
したという=29日、ソウル(労働新聞=聯合ニュース)
2017年 10/30(月) 6:33 高英起 | デイリーNKジャパン編集長/ジャーナリスト
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、金正恩党委員長が李雪主(リ・ソルチュ)夫人、妹の金与正(キム・ヨジョン)氏とともに、
リニューアルされた平壌化粧品工場を現地指導したと伝えた。。日時は明らかにされていないが、直前のことと思われる。
今年は軍事部門を重点的に現地指導してきた正恩氏だが、今月中旬から万景台革命学園、柳原履物工場、そして今回と、
3回続けて民生部門を訪れた。政治・経済・軍事のすべてで圧力を強める米国に余裕を見せつけるとともに、国民生活を気遣う
姿勢をアピールし、経済制裁を乗り切ろうとの思惑が伺える。
デタラメな女性遍歴
ただそれと同時に、訪問先のひとつに平壌化粧品工場を選んだことの裏には、正恩氏のプライベートな事情があるような気がして
ならない。
実は、正恩氏は2015年2月にも同工場を訪れ、次のように号令をかけている。
「化粧品の質を絶えず高めてわが人民が他国のものではなく『銀河水』商標をつけたわれわれの化粧品を先に求めるようにし、
ひいては『銀河水』化粧品が世界市場でも有名になるようにすべきだ」(2015年2月5日付朝鮮中央通信)
世界市場を狙おうとは、えらい鼻息の荒さだが、「銀河水(ウナス)」と聞いてピンとくるものがある。元歌手である雪主夫人がかつて
所属していたのが、「銀河水管弦楽団」なのだ。
もしや化粧品の「銀河水」は、雪主夫人をイメージしたものなのではないか。正恩氏はこの現地指導の際、次のようにも言っている。
「自分が後押ししてあげるから平壌化粧品工場を世に出して誇るに足る近代的な工場、満点の工場、わが国の化粧品工場のモデル、
標準として完全に一新させよう」(同)
同工場のリニューアルはこの言葉を受けて開始され、このほど完成したのであろう。そして正恩氏は美貌の妻を伴い「視察デート」に
及んだのではないか。同工場で夫人を隣に満面の笑みを浮かべる写真(下)が、そのことを物語っている。
本当にそうなら国家の私物化だが、夫人を大事にしているのなら、「喜び組」との遊びにふけり、デタラメな女性遍歴を重ねた父の
故金正日総書記よりはまだいい。
もっとも正恩氏自身も、「パーティー狂い」が伝えられてはいるのだが。
いずれにしても、このまま国際社会の経済制裁が続けば、国民は化粧品どころではなくなるかも知れない。
正恩氏はまずそのことを、正面から見据えるべきなのだ。
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金正恩氏「美貌の妻」の「異性問題」で殺された北朝鮮の芸術家たち
2017年09月03日 DailyNK 高英起の無慈悲な編集長日誌
韓国の情報機関である国家情報院は8月28日、国会情報委員会で北朝鮮の金正恩党委員長の夫人、李雪主(リ・ソルチュ)氏が
「今年2月に第3子を出産したようだ」と報告した。ソルチュ氏は昨年、およそ9カ月にわたり公の席に姿を現さなかった時期があり、
出産説が囁かれていた。
ポルノ撮影説も
国家情報院の報告によると、ソルチュ氏は正恩氏と2009年に結婚。翌年の夏頃に第1子を生み、2013年1月に第2子を生んだ。
2番目の子は「チュエ」という名の女の子であると伝えられているが、第1子と第3子は性別も名前もわかっていない。
ところで、脱北者で韓国紙・東亜日報の名物記者でもあるチュ・ソンハ氏が31日、自身のブログで興味深い記事を公開した。
ソルチュ氏の「元カレ」に関する話だ。
ソルチュ氏は正恩氏と結婚した時には20歳だったから、男性遍歴を重ねるような時間はなかった。しかし彼女の出身校である金星学院は、
他のエリート校に比べれば恋愛についてかなり自由な空気があったという。
ちなみに、正恩氏は「親友」である元NBAプレーヤー、デニス・ロッドマンが北朝鮮を訪れた際、金星学院の女学生たちを呼び出して、
乱痴気騒ぎにつき合わせたと言われる。
芸術家を養成する同校は、全国から選抜された人材が11歳からレッスンを受ける。卒業後も同じ芸術団で同僚となる例が多く、卒業生らは
互いの私生活をよく知っているものだという。
それが、ある悲劇を生んだ。
ソルチュ氏が正恩氏のパートナーとして選ばれた際、彼女が所属していた銀河水(ウナス)管弦楽団の同僚や友人ら数人が、ソルチュ氏に
「元カレ」がいたことを示す「証拠写真」を回し見した。これが、北朝鮮当局の知る所となってしまった。
当局は、写真の持ち主は誰で、回し見したのが誰であるかを執拗に調べ、突き止めた。そうして銀河水管弦楽団と旺載山(ワンジェサン)
芸術団のメンバーら9人の名前が挙がり、2013年8月、姜健総合軍官学校の射撃場で銃殺されたという。
ただ、この銃殺事件を巡っては、これとは大きく異なるストーリーが伝えられてもいる。芸術団メンバーらが処刑された主な理由は、
自分たちどうしでポルノを撮影していたことがバレたからだというものだ。
こちらの説も、なかなか詳細な話が出てきており、まったくの作り話だとも思えない。
女性関係を隠すため
しかしチュ記者は、「写真のせいで殺すとは言えないから、性的に堕落したとの罪状をたっぷりとかぶせたのだ」とポルノ撮影説を
全面的に否定している。
いずれにしても、この時に芸術団のメンバーらが無残に殺されたのは事実のようだ。チュ記者によれば、メンバーらは丸太に縛り付けられ、
1人に対しAK47自動小銃から90発が撃ち込まれたという。口径7.62ミリの小銃弾を90発も浴びせたら、人体は文字通りズタズタになる。
当局はその様子を、射撃場に集めた芸術関係者数千人に見せつけた。前列で見ることを強要された女性歌手らの中に、失禁しなかった者は
いなかったという。そして当局はさらに、芸術関係者たちに死体を近くで見るよう強要した。「彼らが、数日前まで一緒に笑い合っていた
友人や同僚の血と肉片を踏みながら感じた恐怖を、いかに文章で表現できようか」と、チュ記者は書いている。
それにしても、人々がこれほど無残に殺されねばならないほどの「証拠写真」とは、どのようなものだったのか。
チュ記者は、「内幕を良く知る脱北者によれば、ソルチュが学生時代の彼氏といっしょに、万景台少年宮殿の隣の芝生の上で肩を抱き合って
撮ったものらしい」と説明している。
ポルノを撮ろうが彼氏と写真を撮ろうが、そんなことは、人間が殺される理由になどなり得ない。
正恩氏の父である故金正日総書記もまた、自らの乱れた女性関係を隠すため手を血に染めている。
やはりどう考えても、金王朝に人間社会を治める資格などないのだ。