中国でまたもや道路陥没 一か月半で5回「ほとんどが人災」
2020年1月17日 NTD 新唐人
1月13日、中国の青海省西寧市で道路陥没が発生しまいた。報道によると、14日午後10時現在、
9人の死亡が確認され、17人が負傷しました。中国ではここ1か月半の間に5回の道路陥没が
発生しており、中国の道路陥没のほとんどは人災によるものだとする統計データもあります。
1月13日午後5時半ごろ、青海省西寧市で、路線バスが停車していたバス停の地面が突然陥没して
バスの前半分が穴に落ち、周囲にいた数人も飲み込まれました。陥没が起きた30秒後には穴の中で
爆発が起き、黄色の濃い煙が発生したほか、穴の中で断続的に閃光が起きました。
中国メディアは、10人が行方不明になっていたが、14日の午後10時までに、9人の死亡か確認され、
17人が負傷したと伝えています。
西寧市で地下鉄工事は行われておらず、道路が陥没した原因についてはまだ調査中です。
ここ1か月半の間に、中国では5回の道路陥没が起きています。
12月1日には広州市の地下鉄建設工事現場付近で道路が陥没し、三人が穴に落ちました。
しかし地元政府が彼らを救出せずコンクリートで穴を埋めたため、大きな怒りの声が挙がりました。
12月12日には福建省アモイ市の地下鉄2号線の吕厝駅付近の工事現場で約500平方メートルの陥没が
起こり、自動車三台が巻き込まれました。政府は事故原因について、工事で臨時に建てられた柱が、
重さに耐えきれず崩壊を招いたと発表しています。
12月21日には湖南省長沙市で地面が陥没し、長さ12メートル幅8メートルにわたる大穴が空きましたが、
幸い被害者は出ませんでした。現場の作業員は、この陥没はおそらく地下鉄建設と関係していると
語っています。
1月4日には、江蘇省蘇州市の観光地、十全街で陥没が発生し、復元された長い回廊全体が沈みました。
周辺の地面にも亀裂と陥没が生じ、政府は河川のシルト除去作業が原因だと発表しました。
近年、中国大陸では地盤陥没が頻発しています。
官制メディア「人民網」の2016年のデータによると、深セン市だけで、2013年から2015年にかけて
579回もの陥没事故が発生しているほか、市全体では地盤沈下のリスクを抱えた場所が2万か所以上
あるとされています。また「深セン晩報」は、深センの地盤沈下の8割は人災によるもので、
主な三つの原因は排水管の破裂、不適切なパイプラインの敷設、地下鉄工事だと指摘しています。
『中国応急管理報』も2018年の記事で、「道路陥没に人が巻き込まれるケースが多発しているが、
崩壊したのは都市管理システムであり、地下インフラの安全コンセプトに対する当局の理解不足、
知識の欠如、脆弱な技術、管理不足を反映している」と指摘しています。
中国の都市建設が大躍進を遂げたその陰で、安全にかかわるリスクが一体いくつ隠匿されているのかと
憂慮する声も聞かれます。