トランプ氏、北朝鮮をけん制 「米脅かせば炎と怒りに直面」
[ベッドミンスター(米ニュージャージー州)/北京 8日 ロイター] - トランプ米大統領は8日、北朝鮮が米国をこれ以上脅かせば
「世界がこれまで目にしたことのないような炎と怒りに直面することになる」とし、同国をけん制した。
トランプ大統領は記者団に対し「米国をこれ以上脅かさないようにすることが、北朝鮮にとり最善の策だ」と語った。
北朝鮮はこれより先に、米国の軍事行動に対して、戦略的核戦力を使い「厳しい教訓」を与える用意があると警告していた。
大統領の発言を受け、米国株式市場は主要指数がそろって反落し、投資家の不安心理の度合いを示すボラティリティー・インデックス
VIX).VIXは約1カ月ぶりの高水準で取引を終えた。外為市場ではドル指数.DXYが上げ幅を縮小、円が対ドルJPY=で上昇した。
こうした中、米紙ワシントン・ポストは8日、北朝鮮がミサイルに搭載可能な小型核爆弾の生産に成功したと報じた。
ただ、米情報当局者はロイターに対し、北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)、小型核爆弾、ミサイルの大気圏再突入技術の開発を
加速したものの、この3つを全て達成したことを示す信頼できる証拠はないとし、ましてやこれらの実験を行ったという証拠や、3つの
技術を合わせて米国を攻撃できる武器を生産した証拠はないと指摘した。
ティラーソン米国務長官は7日、北朝鮮が一連のミサイル発射実験を中止すれば米国は北朝鮮と話し合いをする用意があると述べ、
対話のドアは開かれているとの姿勢を示した。
ただ、8日には訪問先のタイで、北朝鮮に対する圧力を強めるよう求めた。
また韓国国防省の報道官は、挑発をやめなければ北朝鮮は一段の国連制裁に直面すると述べ、「北朝鮮は米韓同盟の意思を試すこ
とや、誤って評価することは控えるべきだ」と警告した。
北朝鮮が「グアム周辺に火星12を発射」と米トランプ政権に警告 小野寺防衛相名指しで「日本列島を焦土化できる」とも
2017.8.9 11:26 産経新聞
【ソウル】北朝鮮の朝鮮人民軍戦略軍は、北朝鮮に対するトランプ米政権の軍事的圧迫を非難し、中長距離弾道ミサイルと称する
「火星12」で「グアム島周辺への包囲射撃を断行する作戦案を慎重に検討している」と警告する報道官声明を発表した。
朝鮮中央通信が9日、伝えた。
声明は、作戦案が間もなく最高司令部に報告され、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が決断を下せば「任意の時刻に
同時多発的、連発的に実行されるだろう」と主張。米国に「正しい選択」をし「軍事的挑発行為を直ちにやめるべきだ」と迫った。
トランプ政権が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行ったり、戦略爆撃機を韓国に飛来させたりしていることに反発したもの
で、爆撃機の出撃基地のあるグアムをけん制して警告を送るためだとしている。火星12は、5月に試射され、グアムに届く5千キロ前
後の射程があると推測されている。
朝鮮中央通信は9日、「敵基地攻撃能力」保有の検討に言及した小野寺五典防衛相や、安倍晋三首相を名指しで非難し、
「日本列島ごときは一瞬で焦土化できる能力を備えて久しい」と威嚇する記事も報じた。