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米上院議員、中国「一帯一路」に懸念表明

2018-08-07 11:09:43 | 中共日本浸透工作・中共浸透工作・一帯一路・中国経済侵略

米上院議員、中国「一帯一路」に懸念表明


 16人の上院議員はスティーブン・ムニューシン財務長官とマイク・ポンペオ国務長官に宛てた書簡で、

中国の広域経済圏構想「一帯一路イニシアチブ(BRI)」に起因する問題に対応するため、どのように国際通貨基金

(IMF)に圧力をかけるつもりか尋ねた。


 現在、約70カ国が一帯一路に基づき資金提供を受けたプロジェクトを展開しており、その多くが多額の負債を

抱えている。スリランカはすでにIMFに救済を要請。パキスタンも今秋、これに続くとみられる。

パキスタンは、20億ドル規模のエアコン付き地下鉄建設計画を含む計620億ドル規模のインフラ改良計画などで

生じた債務を負っている。


 書簡を送ったのは、デービッド・パーデュー議員(共和党、ジョージア州)のほか、ジョン・コーニン議員

(共和党、テキサス州)やマルコ・ルビオ議員(共和党、フロリダ州)といった対中強硬派などで、

「今後数カ月の間にIMFがパキスタンを救済すると見込まれることを踏まえ、以下の質問への回答を求める」と迫った。

質問の1つは「米国はIMFに最も貢献している国として、救済によって、現在進行中のBRI関連プロジェクトの継続や

新たな同プロジェクトの開始を確実に阻止するために、どう影響力を行使できるか」だった。


 財務省の報道官はこの書簡を受け取ったことを認めた。IMFの報道官は「IMFは常に債務の持続可能性について

厳しい評価を行ってから融資するかどうか決める」と述べた。


 ワシントンでは一帯一路に対する懸念が強まっている。議会は、中国が自国の優位の象徴として一帯一路関連

プロジェクトを利用することを恐れている。


 上院議員らは書簡で、「財政難の国が多額の債務を免除してもらおうと中国と交渉するとき、中国は戦略上重要な

資産の権益譲渡など負担の重い譲歩を引き出す。さらに、繰り返し経済的圧力をかけて外交政策の決定に影響を

及ぼしている」と指摘した。


 米国のシンクタンクの世界開発センターは3月、一帯一路関連プロジェクト向けに巨額の資金を借り入れたために、

ジブチ、キルギス、ラオス、モルディブ、モンゴル、モンテネグロ、パキスタン、タジキスタンの8カ国が経済的に

脆弱(ぜいじゃく)になったとの見方を示した。一帯一路イニシアチブが中国の融資に占める割合は小さいと

見なされているが、大型プロジェクトを手掛けている、中国より小さな国からすれば大金だ。


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