米国務長官、カタールへの要求事項提出を中東主要国に求める。
[ワシントン 21日 ロイター] - ティラーソン米国務長官は21日、カタールとの国交を断絶したサウジアラビアやアラブ
首長国連邦(UAE)、バーレーン、エジプトの中東主要国がカタールに対して、問題解決に向けた「合理的かつ実行可
能な」要求事項の一覧を早期に提出するよう希望すると表明した。
前日には国務省の報道官が、サウジなどの中東主要国がカタールに対する具体的な抗議内容を明らかにしていないこ
とに「困惑している」と述べていた。
ティラーソン国務長官は声明で「UAE、サウジ、バーレーン、エジプトが協力して要求事項のリストを準備したと理解して
いる。リストは早期にカタールへ提出され、合理的かつ実行可能な内容であることを希望する」とした。
また長官は、問題解決へ向けて仲介に乗り出すクウェートの取り組みを米国は支持すると付け加えた。
その後の記者会見で長官は、米国は湾岸協力会議(GCC)加盟諸国に対し、中東全域における過激派組織「イスラム
国」との戦いに集中できるよう団結を求めると表明した。
カタールにアラブ諸国から要請一覧
クウェートはカタールに対して国交回復のための要請一覧を手渡した。AP通信が報じた。AP通信によれば、
一覧には「アルジャジーラ」TV局の閉鎖、イランとの外交断絶が列挙されている。
このほか、カタールがトルコに置く軍事基地を即刻閉鎖し、トルコとの軍事協力を中止することも含まれている。カタール
には賠償金の支払いが要求されているが、その額は記されていない。
要請の遂行は10日以内に行われることとされている。
6月5日、バーレーン、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、イエメン、リビア暫定政府、モルディブ、モーリシャ
スは、カタールの首長がテロや過激思想を支持しているとして、カタールとの断交を発表した。サウジアラビアはカター
ルへの陸上輸出を禁止し、国境を閉鎖。カタールは一方、外交関係を断絶したアラブ諸国の決定に遺憾の意を示し、取
られた行為を不当だと述べた。
AP通信の記事・・・カタールへの要請リスト要旨
アルジャジーラと関連会社の閉鎖。
イランとの関係を縮小(外交断交・エリート革命警備隊のメンバーの追放・貿易の制限)、
トルコにあるカタールの軍基地を閉鎖すること
イスラム教徒団体や、ヒズボラ、アルカイダ、イスラム国家などの他のグループとのすべての関係を断つこと。
4カ国から市民を帰化させることを拒否すること。
テロリズムに対し4カ国が指名手配してるすべての人を引き渡す事
米国がテロリスト団体と指定している過激派組織に資金提供を停止
サウジアラビアや他の国々で表立って資金を提供している野党の計数についての詳細な情報を提供
カタールは要求のリスト受け入れは10日以内に遂行
カタールが遵守することに同意すること。、リストは、最初の1年間は月に1回、その後発効した2年目には四半期に1回監査される。
次の10年間、カタールは毎年コンプライアンスを監視されます。