インフル薬「アビガン」有効性確認 新型コロナ治療、後発薬量産へ―中国
2020年03月17日18時44分 時事通信
【北京時事】中国科学技術省は17日の記者会見で、新型コロナウイルス感染患者の
治療薬として、富士フイルムのグループ会社が開発した新型インフルエンザ薬
「アビガン」の有効性を臨床試験で確認したことを明らかにした。
アビガンの有効成分「ファビピラビル」に関するライセンス契約を富士フイルムと
2016年に結んだ中国の製薬大手・浙江海正薬業が、後発医薬品を量産する方針だ。
同社は先月、中国国家薬品監督管理局から認可を取得している。
臨床試験は、湖北省武漢市と広東省深セン市の病院で計200人の患者を対象に
行われ、投与した患者の方が短期間に陽性から陰性になり、肺炎症状なども改善した
という。アビガンは日本でも先月から患者への投与が始まっている。
NHKニュースより抜粋 2020年3月17日 21時01分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200317/k10012336431000.html
科学技術省生物センターの張新民主任は、国内の2つの医療機関が行った臨床研究の
結果、日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」、
一般名「ファビピラビル」に、新型コロナウイルスによる肺炎などへの治療効果が
認められ、明らかな副作用もみられなかったと述べました。
臨床研究は、湖北省武漢と広東省深※センの医療機関が、それぞれ240人と80人の患者を
対象に行い、このうち深※センでは「アビガン」を投与しなかった場合は、
ウイルス検査の結果が陽性から陰性になる日数の中央値が11日だったのに対し、
投与した患者では4日だったということです。
また、エックス線の画像で肺炎の症状の改善が認められた患者の割合は、
「アビガン」を投与した場合は91%と、投与しなかった場合の62%より高かったとして
います。
張主任は「安全性が高く、効果も明らかで正式に推薦する」と述べ、治療薬の1つとして
医療現場で使用を勧めていく方針を明らかにしました。