EMERALD WEB≪拝啓 福澤諭吉さま≫

政治・経済・生活・商品情報などさまざまな話題で情報を発信してます。

習主席のダボス参加、表向きの顔と裏の意図 ・ スイスでは習主席を大歓迎

2017-01-20 03:13:50 | 国際社会・国際会議・国際政治・経済・法及び条約等

習近平がダボス会議に出発する前から人民日報では大々的に報道してました。習主席がダボス会議にご降臨って感じです。

通称「ダボス会議」と呼ばれるこの会議は、世界中の政財官学の指導者たち約3000人がスイスの寒村ダボスに集って、その年の世界の政

治・経済などについて討論する世界最高峰のフォーラムです。

エリート、セレブのお集まりですね。各国首脳、経済界や財閥、文化人や芸能人まで幅広い。

毎年ヤンググローバルリーダーと称する表彰があります。日本は結構いるのです。秋篠宮紀子さま、楽天三木谷社長、指揮者の西本智美、

サッカー中田英寿、宇宙飛行士山崎直子。うーんグローバルに活動してますね。

政治家小泉進次郎、政治家小渕優子、グローバルに活動してるんだ~。

橋下徹、女優藤原紀香、ミスチル桜井和寿うんうんなるほど。

津田大介。。。はぁ?

私たちがヨーロッパの詳しい事情を知らないように、ヨーロッパもアジアについて大まかな事しか判らないんですよね。

習近平が完全な資本主義経済を形成していると(ちょっと言葉は忘れましたがこんな感じ)、スイスの大統領は絶賛ですよ。はぁ?ですよ。

習主席のダボス参加、表向きの顔と裏の意図

グローバル化の擁護者を演じる筋金入りのナショナリスト

2017 年 1 月 17 日 11:44 JST  THE WALL STREET JOURNAL

 

ダボス会議に中国のリーダーとして初めて参加する習近平国家主席

――筆者のアンドリュー・ブラウンはWSJ中国担当コラムニスト

***

 【上海】世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)に参加する世界のエリートに、今年は中国の習近平国家主席が加わ

る。英国が欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)を決定したり、米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したりと、エリートたちが推

進してきたグローバル化に疑念が生じていることを踏まえれば、習氏の参加は妙に時宜を得ているように思える。


 毎年スイスのこの山岳リゾートに集結するコスモポリタン(国際人)の中で、習氏は場違いな存在になるだろう。ハーバード大学の政治

学者サミュエル・ハンティントン氏は「ダボスメン」という呼び方をはやらせた人物だが、この言葉は同じ国の同胞よりも互いの企業の中

で居心地の良さを感じ、地元の地域社会より人類全般に思いをはせるような人々のことを皮肉たっぷりに表現したものだ。


 ダボス会議に中国のリーダーとして初めて参加する習氏はダボスメンとは正反対の人物だ。筋金入りのナショナリストである。


 しかも、世界の富の配分が裕福な先進諸国から新興諸国へと劇的に変化した結果、中国は他のどの国よりもその恩恵を受けた――

数億人の中国人が貧困から脱却した――にもかかわらず、習政権のグローバル化に対する姿勢には相反する二つの側面がある。


 それでもダボスでの習氏は、グローバル化の偉大なる擁護者としての自分を演出してみせるだろう。


習氏が嫌うエリートの説教

 だが、いったい何からグローバル化を守るのか。習氏のダボス参加の最たる皮肉は、同氏がグローバル化への懐疑心を欧米の一

部有権者と共有していることだ。彼らは文化・経済の両面で最も大事にしてきた理想を捨て去ろうとしている。


 習氏は説教じみたエリートとそのリベラルな価値観を特に不快に思っている。告発サイト「ウィキリークス」で暴露された外交公電によ

ると、習氏は政権の座に就く前、メキシコで珍しく無防備に、これらの「肥えた外国人はわれわれの問題を批判すること以外、何もする

ことがない」と表現した。昼食会議の席で、「中国は第一に、革命を輸出していない。第二に、貧困や飢餓を輸出していない。第三に、あ

なた方に迷惑をかけていない」と話した。


 中国政府の公式な見解を映し出す大勢の中国人アナリストがトランプ次期政権に対して驚くほど楽観的な見通しを持っているように

見えるのは、こうした欧米エリートへの敵意があるためだ。彼らはトランプ氏を気の合う人物として見ているのだ。


 確かに、トランプ氏が最近示した台湾支持の姿勢は中国人アナリストらを警戒させはした。中国を相手に貿易戦争を起こしかねない

ような発言も同様だ。しかし彼らの慎重ながらも楽観的な見方は変わらず、トランプ氏は実利的なビジネスマンとして統治にあたると考

えている。国民の大きな一角を置き去りにしてきたエリート主導のグローバル化への邁進は国の結束に危険であることを、同氏は自分

たちと同様に理解すると彼らは考えている。


 習氏は昨年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で、グローバル化を最初から作り直さなければならないと述べた。

「その回復力や包括力、持続力を向上させ、人々がその恩恵から公平な分け前を得られるように、また自分たちもそこに関わっている

という認識を持てるように」するためにだ。


トランプ氏とそっくりな政策

 習氏が人前で見せる慎重さとトランプ氏の情熱は対照的だが、両者の政策は驚くほど似ている。2人とも自国を最優先に置く。トラン

プ氏のスローガン「米国を再び偉大に」は、習氏の大きな野心「チャイナドリーム」とそっくりだ。

 このため中国の影響力ある識者の中からは、同国をおびえさせている米国主導のグローバリズムをトランプ氏が弱めるだろうとの見

方も出ている。こうしたグローバリズムは、中東や中・東欧の旧共産圏諸国で起こった一連の政権交代やいわゆる「色の革命」をあ

おってきた。


 習氏はグローバル化を全く別の方向に持って行きたいと望んでいる。中国は国境をまたいだサプライチェーンにつながることと、外資

を受け入れることで今の繁栄の大部分を築いてきた。にもかかわらず習氏は国境のない世界という経済ビジョンを快く思っていない。こ

の開放性と中国式の国家資本主義は容易に交わらない。中国は国有企業を肥大化しつつある一方で、IT(情報技術)セクターの多国

籍企業を閉め出している。


 多文化主義についてはどうか。習政権は人種を基にした国家アイデンティティーを恥じらいもなく強調する。チベット族や大半がイスラ

ム教徒のウィグル族など少数民族は、これを漢民族の優越主義だと批判している。


 何よりも習氏は絶対的な国家主権を主張している。中国政府は社会主義制度の転覆を謀っているとする欧米諸国の「敵対勢力」を

激しく非難。そして、ネット上の「国境」を確保し、破壊活動につながりかねない情報の流れを管理する「インターネット主権」の世界的な

推進者となった。


 習氏は昨年、グローバル化の旗手の中でも外国NGO(非政府組織)に照準を合わせ、すべてを警察の管理下に置いた。


 習氏は当然ながら、グローバル化の動きが丸ごと反転することを望んでいるわけではない。経済成長が失速し、資本が国外に流出し

ている中国は今、安定した輸出と外資の流入をかつてないほど必要としている。ダボス会議で同氏は目玉政策の「一帯一路」構想を売

り込むだろう。港湾や鉄道、通信網といった貿易インフラを陸路と海路に沿って整備し、アジアから中央アジア、中東、アフリカを経由し

て欧州まで続く交易ルートを形成するという構想だ。


 しかし、この野心的な計画にも重要な注意点がある。中国の意図は国境を崩壊させることよりも、周辺諸国を地政学的に影響が及ぶ

範囲に引っ張り込み、自国が抱える余剰生産力の受け皿として新たな市場を創出することにあるのだ。


 習氏の世界観の中心にあるのは結局、中国だ。ダボスメンと呼ばれる聴衆を前に、同氏は矛盾しているが大胆不敵な技の披露を試

みるだろう。グローバル化の救世主というポーズをとりながら、グローバル化の死を祝うのだ。


 

習近平主席はスイス連邦のロイトハルト大統領と会談、中国・スイス関係がより良い発展を実現できるよう推し進めていくことで合意

 jp.xinhuanet.com | 発表時間 2017-01-17 09:44:15 | 新華網

 
 
新華網ベルン1月17日 習近平国家主席は16日、スイス連邦のロイトハルト大統領とベルンで会談を行った。

両国元首は中国・スイス関係を積極的に評価し、開放的かつ包容的な理念を継承し、協力ウィンウィンの道を歩み続け、各分野で実務

的協力を深め、中国・スイス関係がより良い発展を実現させるよう推し進めていくことで合意した。


  習近平主席は次のように指摘した。国交樹立からの67年間、中国とスイス両国は終始、戦略的高度と長期的な視点に立ち、絶えず

政治、経済、人文などの各分野での協力を深めてきた。中国・スイス関係は異なった社会制度、異なった発展段階、面積の規模が異

なった国家が友好協力を発展させるモデルになっている。目下、中国・スイス関係は引き続き良好な発展の勢いを保っている。中国と

スイスは去年、イノベーション戦略パートナーシップを確立し、両国の協力を深めるために重要な牽引的役割を果たしている。我々はス

イスとともに中国・スイス関係がより良い発展を実現できるよう推進していきたい。


  ロイトハルト大統領及び会談に参加したスイス連邦参事会委員たちは次のように表明した。習近平主席のスイスに対する公式訪問を

再び歓迎したことを光栄に思う。今回の訪問はスイス・中国の従来からの友情と互恵ウィンウィンの協力関係を深めることができると信

じている。スイスと中国は国交を樹立して以来、良好な関係を保ってきて、世界の平和と発展など多くの問題で同じ見解を持っている。

スイス側は中国の経済社会の発展の成績、特に貧困撲滅と人民の福祉の向上などの方面で著しい成績を獲得したことを敬服する。当

面の情勢を前に、スイス側は中国と経済貿易、金融、イノベーション、文化、観光などの分野で対話と協力を深め、世界平和の安定を

維持し、開放的なグローバル貿易を維持し、保護貿易主義と投資保護主義に反対することに力を入れていきたい。


  両国元首は双方が密接な往来を続け、各レベルの対話メカニズムを利用して、互いに関心を寄せる重要な問題について速やかにコ

ミュニケーションし、中国・スイス関係が健全で安定した軌道に沿って前進していくよう推し進めていくことで合意した。


  会談後、両国元首は外交、自由貿易、発展と協力、エネルギー、税関、知的財産権、文化、教育、スポーツ、地方交流などの分野に

おける二国間協力文書の調印に立会った。


中国の習近平国家主席を乗せた特別機が15日、チューリヒ国際空港に到着した。

習近平主席と彭麗媛夫人がハッチから出ると、スイスのロイトハルト大統領夫妻がタラップの脇で習主席夫妻を熱烈に出迎えた。新華社記者

 

 

習近平、ダボス会議で主役 ――「鬼」のいぬ間に

1/18(水) 7:30  Yahoo 遠藤誉

1月17日から始まったスイスにおけるダボス会議で、トランプ次期政権が保護貿易に向く中、習近平国家主席は「グローバル経済」を強調する基調講演をした。ウクライナ大統領とも会談しロシアを牽制するなど主役顔だ。

◆グローバル経済の主役顔の習近平国家主席

習近平国家主席は、1月15日からスイス入りして、16日に首都ベルンでスイスのロイトハルト大統領と首脳会談を行い、貿易投資を拡

大させ、金融や保険分野で協力を高めていきたいとした。その後、列車の中で長いテーブルを挟んで歓談を続けるなどしながら、ダボ

ス会議(世界経済フォーラム)の会場であるダボスに向かった。

習主席がダボス会議に出席するのは初めてのことで、スイスは「アメリカを除いた世界最強の経済国家」の代表として、国を挙げての

破格の厚遇で習主席を歓待した。

17日には習主席がダボス会議で基調講演を行い、トランプ次期政権を念頭に、「反グローバル化」「保護主義」を批判した。

そして「現在、世界で起きている多くの問題は、決して経済のグローバル化がもたらしたものではない」とした上で、「中国は一貫して開

放的でウィン-ウィンの地域自由貿易を貫き、排他主義に反対し、人民元を操作して貿易競争力を高める考えなど毛頭なく、ましていわ

んや、通貨戦争をする気などはまったくない」と主張した。中国メディアが伝えた。

今年のダボス会議は1月17日から20日まで開催される。最終日ギリギリまでオバマ政権時代の範囲内に入っている。したがってアメリ

カからはオバマ政権のバイデン副大統領とケリー国務長官が出席する。

本来なら1月下旬に開催されるはずだったが、あえて前倒ししたのは、トランプ政権に入る前に習主席が参加して、グローバル経済の

旗手としての役割を果たしかったからではないだろうか。

一部には、中国の春節(今年は1月28日)を避けるため、スイス側の厚意から前倒ししたのではないかと言われているが、筆者はそう

は思わない。

グローバル経済を牽引したオバマ政権が終わり、「アメリカ・ファースト」を掲げて保護主義に向かうトランプ政権が誕生する前の、こん

な「奇跡的な間隙」を縫って開催するなど、いかにも中国が考えそうなことだ。

この「鬼のいぬ間に」、アメリカに代わって中国こそが世界のグローバル経済を牽引していくのだというメッセージを、世界にアピールするための戦略であったと、筆者は見る。

 

◆ウクライナの大統領とも会談する習近平国家主席

習主席は17日、ダボスで、ウクライナのポロシェンコ大統領とも、実ににこやかに首脳会談をした。中国共産党の機関紙「人民日報」

の電子版「人民網」が伝え、中央テレビ局CCTVが習主席とポロシェンコ大統領の晴れやかな笑顔を大きく映し出した。

ウクライナと言えば、昨日のコラム「露ハッキング喜ぶ中国――トランプ・プーチン蜜月を嫌い」で書いたように、まさにロシア(のプーチ

ン大統領)とは犬猿の仲。クリミヤ問題で衝突したままになっている。

そのウクライナの大統領と会うということは、プーチン大統領に「仇(かたき)」と会っていることを見せつけて、やきもちを焼かせようとい

う魂胆か。外交戦略とはいえ、なんとまあ、露骨なことをするのだろう。

スイスのロイトハルト大統領に見せたときの笑顔よりも、さらに「とろけるような笑顔」をポロシェンコ大統領に見せる「習近平」という男の

「さま」に、唖然とした瞬間だった。

トランプ次期大統領はこの日、イギリスのEU離脱を讃え、離脱者が続くだろうと言って、EU加盟国に不快感を与えた。

まもなく誕生するトランプ政権が地球上に起こすであろう地殻変動は、留まるところを知らない。


 

 

 

習近平主席への抗議デモ 訪問先のスイスで スイス当局はデモ強制排除 前回の中国激怒で神経質に

 2017.1.16 09:46  産経新聞

 

  15日、スイス・ベルンで警官に拘束された後もチベットの旗を掲げる男性(中央)

 

 中国の習近平国家主席がスイス公式訪問を始めた15日、習氏が訪れた首都ベルンの連邦議会の前では中国のチベット政策に抗議の声を上げようと亡命チベット人が集まった。だがスイス当局は多数の警官を動員。デモ参加者らを議会前から遠ざけ、従わない人を次々と拘束し強制的に排除した。

 国家主席によるスイス公式訪問は1999年の江沢民氏以来。江氏がベルンを訪れた際、亡命チベット人らのデモに激怒したハプニングがあり、当時の経験からスイス当局がデモに神経質になっているようだ。

 「チベットに自由を」「習近平は出て行け」。亡命チベット人の男性が叫びながらチベットの旗を掲げると、警官数人が取り囲み拘束。周辺にいた人からは警察側のなりふり構わぬ露骨な対応にブーイングも起きた。(共同)


15日、スイス・ベルンでデモに参加する亡命チベット人たち(右側)と排除しようとする警官ら(共同)

15日、スイス・ベルンの連邦議会前で警戒する警備当局者