気の向くままに junne

不本意な時代の流れに迎合せず、
都合に合わせて阿らない生き方を善しとし
その様な人生を追及しています

’75. 6.19. . 別れの夜

2022年06月19日 | 日記・エッセイ・コラム
     明日はお別れ   最後の夜 
小浜島二日目。今日は午前中に西表島付近へ大城のオヤジさんの舟で出た。午後は午後で再び舟に乗ってリーフの外、沖合いで魚釣り。そしてそれがそのまま晩ご飯のおかずになった。こういったパターンもたまには良いものである。魚釣りなど好きなほうではないが、それがそのまま食事に結びつくとこなどは、やはりいいなと思う。西表島の辺り迄舟を出したといっても、私達の泊まっている所からは本当に目と鼻の先。だからそれ程遠く迄出たという感じはしなかったが、海の色は竹富の時とは異い外海の色合いであった。これは紛れもなく、其々の島の地形的な問題なのであろう。完全に平坦な竹富はリーフ迄は遠く浅瀬に出来ているのに、小浜島・西表島は山が多くどちらかと言うと遠浅の部分が少なく、いきなり外海の様になっている。この辺りは潮も濃いのであろうか、とても塩っぱく感じる。そして風も同様で、腕や足に塩が吹く始末。私の肌はかなり日焼けしたみたいだ。昨日と比べ、また一段と色が黒くなったのが判る。東京に残してきたみんなより一足先にサマー・ホリデーを楽しんだ感じだ。ここ小浜島での日程は今日で終り。明朝八時には石垣島へ出航の予定。

石垣に着いたらすぐにも職探しだ。といっても時間が早いから、市内を少し見廻ってからの事になるだろう。そう言えば私はまだ石垣に付いて何も知らない。いつも波止場の辺りを歩くだけであったから。ああ、何故か「Got A Travel On」が頭の中から離れ様とはしない。
みんなどうしているのかなァ…。大阪の女の娘達、毛利と須藤はまだ与那国島に二人して居るのだろうか。清美や千尋、そして田中…武田。みんなこんな私を、心の片隅の何処かで気に掛けているだろうか…。どんなに壁に当たり追い込まれても、当分みんなには会わない。会えない。みんな各々頑張っている。私だって負けやしない。頑張る…きっとネ。今日で家を出てから二週間目になる。事態は殆んど何も変っていない。

❋  多くの人は観光に出ると何故か自然と心が解放してしまう様だ。それはそれで無理もない事なのだろう。それが目的の場合も有るのだから。
そんな中にあって、姉さん・章子は何処か異っていた。自己を解放しながらも、しっかりと「芯」を保持出来ていた。だからこそ、人を惹き付ける魅力が有るのだと思う。見習うべき存在であった。



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