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『初つばめ 「松平定知の藤沢周平をよむ」選』 藤沢周平

2022年02月24日 21時37分00秒 | ■読書
「藤沢周平」の短篇時代小説集『初つばめ 「松平定知の藤沢周平をよむ」選』を読みました。


「山本周五郎」の作品に続き時代小説です… 「藤沢周平」の作品は2年振りですね。

-----story-------------
今こそ読みたい人情と希望。
庶民の哀歓を描く名作短篇集

深川の小料理屋に勤める長屋住まいの「なみ」
両親を亡くしてから親代わりとなり面倒をみてきた弟の「友吉」が、嫁になる相手を連れて挨拶にやってきた。
幸せな気持ちで出迎えたものの、高価そうな身なりの二人を見て心が乱れ… 表題作をはじめ、「チャンネル銀河」の人気番組『松平定知の藤沢周平をよむ』が選んだ、庶民の哀歓を描く10編。
物語の舞台を巡る散策マップ付。
[解説・「松平定知」]
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「松平定知」の企画した朗読番組『松平定知の藤沢周平をよむ2』で紹介された10篇を収録したオリジナル短篇集… 江戸の専門家が作品に関するテーマを解説するコラム『江戸の豆知識』や本書収録作品の主な舞台となった本所・深川周辺の江戸時代及び現代の町名・地名の入った散策地図『『初つばめ』江戸町歩きマップ』も付属されています。

 ■驟り雨(はしりあめ)
  □江戸の豆知識1「江戸の刑罰」
 ■遅いしあわせ
 ■運の尽き
  □江戸の豆知識2「米と江戸煩い」
 ■泣かない女
 ■踊る手
  □江戸の豆知識3「表店・裏店」
 ■消息
 ■初つばめ
 ■夜の道
 ■おさんが呼ぶ
 ■時雨(しぐれ)みち
  □江戸の豆知識4「商人・大店」
 ■解説 松平定知
  □『初つばめ』江戸町歩きマップ


さすが「松平定知」のセレクトですねー 市井の人々の哀歓を描く秀作ばかりで、甲乙つけがたく、どの作品が印象深かったかと問われても選べないなぁ… 敢えて選ぶとすれば、『驟り雨』『踊る手』『おさんが呼ぶ』かな、、、

江戸庶民の哀しみや歓びが心に沁み込んできて、人と人の濃厚な関わりに胸が苦しくなるような作品たちでした… 心が苦しくなるような、やるせない物語も含まれていますが、ほとんどの作品で心地よい余韻を残す結末、将来に向けた希望が見えるエンディングが用意されていたので、読後感は爽やかでした。

名作短篇集と呼びたい… そんな一冊でした。



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