じゅうのblog

こちらでボチボチ更新していく予定です。

『女と男、そして殺し屋』 石持浅海

2025年02月20日 18時10分20秒 | ■読書
石持浅海の連作ミステリ作品『女と男、そして殺し屋』を読みました。
石持浅海の作品は、昨年4月に読んだ『君の望む死に方』以来ですね。

-----story-------------
殺し屋は、実行前に推理する…殺し屋シリーズ第3弾!
殺し屋は、殺害前に推理する──。
殺し屋×推理小説 第3弾が文庫書下ろしで登場!

殺しの依頼の不可解な点から、二人の殺し屋、それぞれの視点で一つの真実へとたどり着いていく推理過程はシリーズの中でも圧倒的な重厚感と面白さ。
-----------------------

2004年(令和6年)に刊行された殺し屋探偵シリーズの第3作……殺し屋探偵シリーズは昨年4月に読んだ第1作の『殺し屋、やってます。』 以来ですね。

 ■遠くで殺して
 ■ペアルック
 ■父の形見
 ■二人の標的
 ■女と男、そして殺し屋

ビジネスライクで安定と信頼の副業殺し屋、富澤允と鴻池知栄……お互いの存在を知らないが、彼らには揃いも揃って標的の奇妙な行動の裏を推理せずにいられない癖があった、、、

各々が受けた依頼の謎に深入りするうちに、交わらないはずの2人の推理が驚愕の真実を導き出す……殺し屋が日常の謎に奔走する異色のミステリ中短篇集。

本作では短篇4作に加え、表題作でシリーズ初の中篇『女と男、そして殺し屋』の5作品が収録されています、、、

普段は経営コンサルタントとして働く富澤允と、インターネット通信販売業を営む鴻池知栄……副業として殺し屋稼業を請け負っているという裏の顔を持つ殺し屋が2人になったことで物語に厚みが出ましたね。

しかも、お互いの存在を知らない2人には、さらにもうひとつ共通する癖を持っている……それは不可解な依頼を推理すること、、、

ビジネスライクに、安心安全に、そして確実に任務を実行するために、彼らは依頼を様々な角度からみつめ、謎解きをしてしまう……そんな富澤と鴻池が、交互に描かれる短篇4話のあと、表題作の中篇『女と男、そして殺し屋』では、ある依頼を通して急接近してしまいます! 殺し屋が日常に潜む謎を解く、一風変わった展開が愉しめるだけでなく、お互いの存在を知らない2人の殺し屋が登場することにより、これまで以上に面白い展開になりましたね。

雰囲気も大好きだし、続篇を期待したいですね……未読の第2作『殺し屋、続けてます。』も古書店で見つけなきゃ!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロッテの『ガーナミルク エク... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■読書」カテゴリの最新記事