沢木耕太郎の短篇小説集『あなたがいる場所』を読みました。
沢木耕太郎の作品は8月に読んだ『天涯 4 砂は誘い 塔は叫ぶ』以来なので、約3か月振りですね。
-----story-------------
著者初の短編小説集。これぞ、珠玉。
たった今、揺れ、戸惑っているような年代の人たちに。――角田光代
ついてないな。
そもそも高校に入ったときからついてない。
バスに乗り遅れたナツミは停留所で小学校時代の友人と再会する。
ぎこちない会話はやがて不幸の手紙へ──(「銃を撃つ」)。
少しずつ少しずつ積み上げてきた生が、ふと直面する戸惑い、やりきれなさ、苦い思い。
その儚くも愛しいミルフィーユのような断面を鮮やかに描き出す珠玉のナイン・ストーリーズ。
著者初の短編小説集。
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実は10年程前に単行本で読んでいたのに… 間違って文庫本を買っちゃったんですよね、、、
でも、もうほとんど覚えていないので素直に再読することにしました。
■銃を撃つ
■迷子
■虹の髪
■ピアノのある場所
■天使のおやつ
■音符
■白い鳩
■自分の神様
■クリスマス・プレゼント
■解説 角田光代
平凡な日常の中でのちょっと変わったことを切り取ったような… そんな、どこかで見たことがある風景や、いつか感じたことのある想い等が題材になっていて、物語の世界観を身近に感じることのできる作品でした、、、
親の不仲に悩み、試験のできにくよくよし、何もかもがついていないと感じる女子高生を主人公とした『銃を撃つ』や、迷子の幼女とのエピソードを小学生の男の子の目線で描いた『迷子』は、主人公が子どもなのですが、とても感情移入しやすくて、自分の記憶の中の出来事のような感覚で読むことができました… 真相のつかめない事故で娘を喪った夫婦を描いた『天使のおやつ』も印象に残りましたね。
そんな中、イチバン印象に残ったのは『虹の髪』… 経済官庁に勤める中年男性が通勤バスで出会う、前の座席に座る女性の太陽の光を受けてつややかに輝く、茶色がかった髪、、、
その髪にできる虹に魅入られ、密かな憧れを感じながら、バスでの乗り合わせを期待する日々… 淡い恋を予感をさせるエンディングに心がキュ~ っとなりましたね。
フィクションなのですが、ノンフィクションっぽい印象の残る作品が多かったかなー そういう意味では、沢木耕太郎らしい作品なのかもしれませんね。
沢木耕太郎の作品は8月に読んだ『天涯 4 砂は誘い 塔は叫ぶ』以来なので、約3か月振りですね。
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著者初の短編小説集。これぞ、珠玉。
たった今、揺れ、戸惑っているような年代の人たちに。――角田光代
ついてないな。
そもそも高校に入ったときからついてない。
バスに乗り遅れたナツミは停留所で小学校時代の友人と再会する。
ぎこちない会話はやがて不幸の手紙へ──(「銃を撃つ」)。
少しずつ少しずつ積み上げてきた生が、ふと直面する戸惑い、やりきれなさ、苦い思い。
その儚くも愛しいミルフィーユのような断面を鮮やかに描き出す珠玉のナイン・ストーリーズ。
著者初の短編小説集。
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実は10年程前に単行本で読んでいたのに… 間違って文庫本を買っちゃったんですよね、、、
でも、もうほとんど覚えていないので素直に再読することにしました。
■銃を撃つ
■迷子
■虹の髪
■ピアノのある場所
■天使のおやつ
■音符
■白い鳩
■自分の神様
■クリスマス・プレゼント
■解説 角田光代
平凡な日常の中でのちょっと変わったことを切り取ったような… そんな、どこかで見たことがある風景や、いつか感じたことのある想い等が題材になっていて、物語の世界観を身近に感じることのできる作品でした、、、
親の不仲に悩み、試験のできにくよくよし、何もかもがついていないと感じる女子高生を主人公とした『銃を撃つ』や、迷子の幼女とのエピソードを小学生の男の子の目線で描いた『迷子』は、主人公が子どもなのですが、とても感情移入しやすくて、自分の記憶の中の出来事のような感覚で読むことができました… 真相のつかめない事故で娘を喪った夫婦を描いた『天使のおやつ』も印象に残りましたね。
そんな中、イチバン印象に残ったのは『虹の髪』… 経済官庁に勤める中年男性が通勤バスで出会う、前の座席に座る女性の太陽の光を受けてつややかに輝く、茶色がかった髪、、、
その髪にできる虹に魅入られ、密かな憧れを感じながら、バスでの乗り合わせを期待する日々… 淡い恋を予感をさせるエンディングに心がキュ~ っとなりましたね。
フィクションなのですが、ノンフィクションっぽい印象の残る作品が多かったかなー そういう意味では、沢木耕太郎らしい作品なのかもしれませんね。
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