投錨備忘録 - 暇つぶしに借りた本のメモを残すブログ

悪い奴ほどよく眠る


悪い奴ほどよく眠る [DVD]
東宝ビデオ


パシフィック・リムの「ギレルモ・デル・トロ監督が決して手離さない「あのノート」の驚くべき中身の画像いろいろ」という記事を読んでいたら下の方に「キューブリック、コッポラ、タランティーノなど10人の偉大な映画監督が愛した映画100本」という記事があって、そこに黒澤明の「悪い奴ほどよく眠る」が二名から選ばれていた。選んでいたのはフランシス・フォード・コッポラとライアン・ジョンソン。三船敏郎主演で1960年の作品。企業と政界の汚職事件を中心にした社会派の映画。この作品、レンタルで観て面白いとは思っていたが、海外の映画監督から高評価を得ていたことを知ると確かにこれ以前にこの手の社会派の映画は無いかも、様式として始めてかもと考えてしまう。また今観ても内容的に古臭さが無いし扱う題材も普遍的。きっちり作っている。役者が演じるキャラクターも立っている。そういう意味で評価が高いのだろうとあらためて思う。

同じ黒澤明監督の1949年の作品で「野良犬」というのがあって以前ここのブログでエントリーしたが、DVDの説明書きに後の日本の刑事物のベースを作ったとあった。老練な刑事と若い刑事の二人組みという様式を作った作品。これも洋画でよく見るパターンだと思うんだが「野良犬」の影響があったら面白いなどと考えるのはおかしいか。

と思って野良犬を観直してみたが1949年は余りにも戦後の荒れた街並みと世相すぎてちょっと欧米人には共感を得るのは難しいか。
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