昨日放送された「旅サラダ」。ドックこと神田正輝さんが長年司会を務めている番組に、
ラガーこと渡辺徹さんがゲスト出演されました。
徹さんは以前にも出ておられるみたいですが、その回は見逃してしまったので、私にとっては
「太陽」の特典DVD以来のドックとラガーの絡みにワクワクしました。
「太陽にほえろ!」において、チームとしての良さもさることながら、それぞれの時代に
若手の名コンビが生まれていて、それを見るのも楽しみのひとつでした。
テキサスとボン、ボンとロッキー、ドックとスニーカー、ドックとボギー、ボギーとマミー、
ブルドックコンビ等々…。
中でもコンビ歴?が長く、ニコイチ感が強かったのがドックとラガーだったのではないでしょうか。
ふたりの刑事の名前がタイトルになった作品が目立った80年代前半、なぜか「ドックとラガー」という話は
作られなかったですが、ふだんからコンビを組むことが多かったので今さらという感じだったのでしょうか。
今日は旅サラダ記念に、このコンビで印象に残った話を挙げてみたいと思います。
#487「ケガの功名」
高校時代の先輩から妹(早乙女愛)の目付役を頼まれ、兄貴代わりを引き受けつつほのかな好意を抱いているラガー。
その彼女から婚約者だと紹介された男に宝石強盗の容疑がかかり、ラガーは彼女に疎まれながらも刑事として兄貴分として
真相に迫り彼女を守る。
そんなラガーにお節介をやいたり冷やかしたりしながらも近くで支えるのがドック。
ふたりが初めてがっつりコンビを組んだエピソードだったと記憶しています。
逃げる犯人が急に振り返ってラガーに銃を向けるのを、ドックが撃ち落とすのがカッコよかったです。
一係伝統の腹パンチも引き継がれております。
デート代1万円をラガーにむりやり借りられてしまい、自身は山さん(露口茂)から都合2万円借金しているという残念なところも
ドックらしくて笑えます。
#547「ドックの恋愛術」
冒頭、喫茶店でトランプ占いに興じるラガーに「刑法の勉強でもしろ、刑事らしく」とたしなめつつ、
漫画雑誌を読みふけるドック。
強烈な女難の相が出ているというラガーの占いが当たったのか、ドックは電話交換手の女性の周りで次々起こる死傷事件を捜査するため
刑事の身分を隠して女性に近づき事件を解決するが、苦い結末を迎えることになる。
以前、ラガーが拳銃を奪われた事件で、裏切って嫌われるのも刑事の仕事だと諭したドック。
今回、捜査のために近づいた女性が自分を信じ切っていることに罪悪感を覚え、首尾よく進んでいることを喜ぶラガーを
怒鳴ってしまい、はっと我に返って謝る。
ロマンチックな恋愛を望むラガーとドライで現実的な恋愛観をもつドック。
対照的な一面と、同じようなことで悩む共通点と。
一話限りでなく、長い時間をかけてそれぞれの刑事のキャラクターや関係性を描いているのが「太陽」の魅力ではないでしょうか。
女性を守るためにやむなく発砲し、彼女に刑事だったということがバレて非難されるドック。
彼の葛藤を身近で感じていたラガーが、ドックよりも先に泣きそうになっているのが微笑ましいです。
このころまでは、ラガーもそれほど大きく育ってwいなかったですね。体型に差が出てきた後期のドックとラガーについては
また別の機会に。
【アニキと徹】
この当時、テレビ情報誌をはじめとする雑誌で、太陽の若手を中心にインタビューや撮影エピソードのような記事が組まれていました。
楽しく和気あいあいとした雰囲気が伝わる記事が多く、今読み返してもニマニマしてしまいます。
20歳直前で太陽に参加した徹さん。以前にも書いた神田さんのラジオ番組に徹さん(たぶんラガー殉職後?)が、
「アニキに支えられ、叱られたり励ましてもらいながら今まできたので、これからもアニキなしでは考えられない人生」と
メッセージを寄せていて、楽しくふざけあっているだけじゃなく、厳しさもあるからこその絆なんでしょうね。
当時からアニキ愛が強かった徹さんですが、番組終了後何十年も経ったDVDの座談会でも相変わらずのアニキ大好きっぷりを発揮していて、
元々褒められるとはぐらかしがちな神田さんが、「やけに褒められて俺そろそろ危ないんじゃ・・・」と怯えるwという
ふたりの関係性が変わっていないのが嬉しいです。
徹さんのようにストレートに感情を表さない神田さんですが、太陽放映当時に「笑っていいとも」の友達の輪で
マミー→トシさん→ドック→ラガーというスペシャルな流れがあったときに、徹さんを「海や山に一緒に行く弟分」と紹介していて、
公私ともにすごく可愛がっているんだろうなと思いました。
昨日の旅サラダでは、司会とゲストという立場もあり落ち着いた雰囲気でしたが、今までいろんなところでそれぞれが披露してきた
「ふたりでプールに飛び込んでロッキーを助けるはずが、本番で裏切ったドックがラガーひとりに飛び込ませた」ネタを徹さんが
また披露していて、これはもう一生ふたりの持ちネタとして語り継がれるんだろうなと。
撮影の合間にふざけてる…ように見えますが、実は本編中の一場面(#546「マミー刑事登場!」)です。
なんとなく「ドックとラガー」と「アニキと徹」の境目が消え、劇中でありながら舞台裏を見ているような気分になります。
後ろで見守るトシさん=地井さんの笑顔もいいですね。