こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る51(大便11)

2017年11月18日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(11)

<虚痢>
四物湯に人蔘・白朮・地楡・樗白皮を加え使い、気虚には真人養臓湯を使う。
気虚に便の色が白く鼻水が出るときは理中湯に木香・肉桂・厚朴赤茯苓を加えて使う。
痢疾が長いと気血が弱まるので八物湯・補中益気湯を使う。
痢疾が長いと下すといけない、調中理気湯・加味香蓮丸を症勢に応じて使う。
久痢の五虚症で危篤なときは大断下丸を使う。
虚寒りの脱肛には詞子皮散を使う。

調中理気湯   虚痢と気弱な症を治す。
     処方 白朮・枳殻・白芍薬・檳榔各一銭、蒼朮・陳皮各八分、厚朴七分、木

        香五分を水で煎じて服する。この処方は治痢すると同時に調服する。

加味香蓮丸      虚痢と久痢を治す。
     処方 黄連四両を呉茱萸の煎じた水に浸して炒り、、木香一両阿芙容二銭を

        作末して陳米糊で緑豆大に丸め、毎二〇~三〇丸を蓮肉で煎じた湯で

        呑み下す。

大断下丸        久痢で回数が多く、衰弱した症を治す。
     処方 竜骨・附子炮・白礬枯・肉豆蔲煨・牡蛎煆・詞子皮・酸石榴皮一両、

        良薑・赤石脂各七銭半、細辛三銭七分半を作末して醋糊で梧子大に丸

        め栗丸飲で三〇丸呑み下す。

詞子皮散        赤白痢で脱肛した症を治す。
     処方 御米穀蜜炒・橘皮各五分、乾薑炮六分、詞子皮七分を作末し一貼を、

        水で煎じて空腹時に呑み下す。

<積痢>
積痢は便の色が黄色く、また腹がつっぱる。食積痢には保和丸感応元・蘇感元・生熟飲子を使う。

感応丸         積痢・赤白膿血の相まざった症を治す。
    処方 肉豆蔲煨・白薑炮・百草霜各二両、木香一両半、蓽澄茄・三稜炮丁香各

       一両、巴豆一〇〇粒の皮・心・膜・油を捨て作末し、杏仁一〇〇粒去皮

       尖・隻仁麩炒の細研酒煮、蠟四両、清油一両を細末にして、先に香油に

       巴豆杏仁末を入れ蠟令で熔化させたあと、残りの薬末を全部まぜて毎一

       両に一〇錠づつつくり、毎一錠を米飲で調下する。または緑豆大に丸め

       て白湯で一〇丸呑み下す。

蘇感元        積痢で腹内がつっぱって痛いときに使う。
    処方 麝香蘇合元四分、感応元六分で緑豆大に丸め米飲で三〇丸呑み下す。

生熟飲子      大人の痢疾と、子供の積痢を治す。
処方 罌栗殻大四つ、中身と尾を捨て半生半灸、陳皮二片の半生半炒、甘草2寸の

半生半灸、鳥梅二個の半生半煨、大棗二片半を半生半煨、生薑二槐の半生半煨、

黒豆六〇粒の半生半炒、黄芪二寸の半生半灸、白朮二槐の半生半煨、当帰二寸の

半生半煨、したものを切って、毎五銭をつぼに入れて水一盃半に煎じ、半分に

なったら滓を捨て、温めて服用する。小児は一~二合服用する。