こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑 外形扁(外科) 1頭(1)

2018年02月24日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(一)

一、頭部は天谷
谷というのは天谷で、神というのは一身の元神、天の谷は俗化を含む虚空、地の谷は万物を包容し山川を司る。人が天地とともに性を受け、また谷があって、その谷に真一おいて元神を住まわせる。だから頭には九宮があって九天に応じ、中間の一宮泥丸といい、または黄庭・崑崙・天谷などの名前をもっているが、総称して即ち元神の居住するところである。うつろで谷に似て、そこが神が居るところから谷神といい、神が存在しているときは生き、離れると死ぬ。昼は事物に接し、夜は夢と、神はその居に安住出来ないが常人の天谷である。黄帝の内経に天谷は元神が守ってくれるもので、人身の上は天谷と泥丸あって神を守る腑、中には応谷と絳宮があって気を守る腑、下は虚谷と関元があって精を守る腑であるが、天谷は元宮であり、元神の居室として霊性が存在し、これは神の枢となることである。

二、頭部に九宮があること
頭には九宮があり、脳には九弁がある。即ち一は隻丹宮、二は明堂宮、三は泥丸宮、四は流珠宮、五は大帝宮、六は天庭宮、七は極真宮、八は玄丹宮、九は大皇宮、宮ごとにそれぞれの神があって守り、いうなれば元首九宮真人ということである。
頭に九宮があるが正中を泥中といい、九宮が羅列して七竅が応じて通ずるところが泥丸の宮で魂魄の穴である。

三、脳と髄海
脳とは髄の海で、髄海が多いと身は軽く力強い。不足すると、脳は眩転し耳鳴りがして目に見えるものはない。
脳は髄の海で、すべて髄は脳に属し、上は脳から、下へと尾底に至るまで、精髄の昇降の道である。

四、頭部の大きさ
頭の大骨の周囲は二尺六寸、毛髪のかぶさったところである顱からうなじにかけて二尺二寸、毛髪からあごまで一尺、耳のうしろの完骨にあたる広さが九寸、耳前の耳門にあたる広さが一尺三寸である。

五、頭風症の場合
病は大体において飲痰に起因する症、または風呂上がりに涼風にあたるか、または寝ていて風にあたり、風が脳とうなじに入ると頸から上へ耳・目・口・鼻・眉稜のあいだに麻痺しにぶく頭が重く、くらくらしても、知覚しない。または口・舌がにぶく食の味を知らず、耳聾・眼痛が起こり、眉稜の上下がつれ、香を嗅ぐと鼻をつき、あくびや背ののびをするとめまいを感ずるなどの症が起きたら消風散を使い、冷えると追風散を、普通は川芎茶調飲、祛風通気散を使う。
頭痛で頭に鉢巻きしたいと思うときは熱があるので二陳湯に酒苓荊芥・川芎・薄荷・石膏・細辛を加え、または消風百解散を使う。
頭風に白芷散・天香散・加減芎辛湯・菊花茶調散を使い、婦人の頭風には養血祛風湯を使う。

消風散    すべての風邪は上にのぼり、頭や目がくらみ、鼻がつまり、耳がなり、

       皮膚がカサカサになり、また婦人の血風で頭皮がはれあがってかゆい症

       を治す。
    処方 荊芥・甘草各一銭、人参・茯苓・白殭蚕・川芎・防風・藿香・蟬殻・羌 

      活各五分、陳皮・厚朴核三分を細茶一にぎり入れて煎じて服用し、また

       作末して毎二銭を茶漬けあたは温酒で調服する。

追風散        扁・正頭痛と顔面に虫がはうような感じを受ける症を治す。
    処方 川鳥炮・石膏煆・白殭蚕炒・川芎・防風・荊芥・甘草各五銭、南星炮・

       白附子炮・羌活・天麻・全蝎・地竜・白芷核二銭半、草鳥炮・没薬・乳

       香・雄黄核一銭二分を作末して毎半銭を寝しなに茶漬けまたは温酒で調

       服する。

白芷散    頭面の諸風と風眩を治す。
    処方 白芷を蘿菖汁につけて乾かし、作末して毎二銭を湯をわかして食後服用

       する。

天香散    久・新の頭風が発し、しびれ嘔吐し、食慾のないときにに使う。
    処方 南星・半夏を共に七回湯で洗い、川鳥・生白芷各一銭を水で煎じ薑汁半

       盃を入れて少し服用し、頭上に塊子鍼を打つと良い。

加減芎辛湯  頭風で目が痛むときに使う。
    処方 川芎・細辛・白芷・石膏・藁本・皂角・羌活・防風・荊芥・桔梗・蔓荊

       子・甘菊・薄荷・甘草各五分を水で煎じて服用する。 

菊花茶調散  頭風に鼻塞し、または扁正頭痛症を治す。
    処方 甘菊・川芎・羌活・白芷・甘草各一両、防風銭半、細辛五銭、蟬殻・白

       殭・蚕薄荷各二銭半を細末にして毎二銭を食後に茶漬で調服する。

養血祛風湯    婦人の頭痛がおきるとめまいがする症は、大体肝の弱いところへ風邪を

       ひいたためである。
    処方 当帰・川芎・生乾地・黄防風・荊芥・羌活・細辛・藁本・石膏・蔓荊子 

      ・半夏・施覆花・甘草各五分、薑三、棗二を入れて煎じて服用する。


東医宝鑑を観る58  大便(18)

2018年02月22日 | 日記

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(18)単方<七〇種>

鱉(スッポン) 痢疾のあと脱肛したものを治す。 鱉を普通食べるように煮て生薑と砂糖を

     少し入れて作って食べる。

鮒魚膾  長いあいだつづいている赤・白痢、腸澼に醋・醤・蒜まぜて食べる。

露峰房  赤白痢と大小便の不通を治す。 作末して温酒で一銭調服する。

糞蛆   噤口痢に効く、蛆を焙って作末し清米飲で調服する。

鳥梅   腸痢を治す。 血痢に白鳥梅肉一個に、臘茶を加え、醋で少し入れて煮てす

     する。赤痢と久痢に鳥梅を水で煎じて蜜でまぜて飲み、休息痢には建茶乾薑

     末を丸服すると良い。

桃花   大・小便を良くさせる。 花の散るとき花びらを拾ってかげ干しにし、水で

     調服するか、または煎じて餅をつくって食べる。

桃葉   大・小便の不通を治す。 汁を取って半升ぐらいたべると治る。

桃仁   大便の血結・血秘・血燥・秘渋・不通に汁を出して粥をつくって食べる。

酸石榴殻 赤・白痢を治す。 焼いて末にして米飲で二銭呑み下す。

大麻仁  大・小便の不通と風秘・熱秘・血秘を治す。 汁をしぼって粥をつくって食

     べ、または蘇子のように汁を取って粥をつくって食べるのを蘇麻粥という。

赤小豆  下痢を止める。 粥をつくって食べる。

生脂麻油 熱秘と大便の不通を治す。 一合くらい食べる。

糯米   下痢を治す。 半生半炒の粥をつくって食べる。

神麹   下痢を止める。 蒸して作末し粟米飲で一日三回二銭を服用する。

鶯栗殻  痢疾を治す。 芽と中身を捨て、醋で炒って作末し、米飲で一銭服用する。

冬葵子  大・小便の不通と腹のはるときに使う。冬葵子二升を水四升で煎じて一升に

     なったら猪脂一合を入れ服用する。

雞腸草  小児の赤白痢に汁一合を取って蜜でまぜて食べる。

薺葉   赤白痢に根と葉を焼いた灰で作末し、米飲で調服すると良い。

葱白   大小便の不通を治す。白いところだけ取って、ついて醋にまぜて小腹の上に

     おくと良い。粥をつくって食べても良い。

韭葉   痢疾を治す。赤痢には韭汁に酒をまぜて一盃温めて飲み、水穀痢には粥、ま

     たは煠炒で、白痢には煎じて飲む。

独頭蒜  大便不通に一枚を煨熟して、皮を取り綿にくるんで下部の冷たいところに入

     れると治る。

馬歯莧  大・小便を通す。米と五味を入れ汁をつくって食べる。

白蘿菖  久痢に汁をしぼって蜜を入れ、煎じて服用する。

乱髪   大小便の不通に効く。焼いて灰にし、一日三回一銭づつ温水で調服する。

黄雌鶏  赤・白久痢を治す。汁をつくって食べる。

鶏子   赤・白痢の長いときに醋に煮て空腹時に食べる。または作末して一銭を酒で

     服用する。

鳥骨鶏  小児の噤口痢を治す。煮て汁を取って食べると良い。

家鴨   痢疾を止める。煮て汁を飲み、肉を食べ、汁をつくって食べる。

    久痢に効く。橘・椒・葱・塩・醤を調合して団子にして食べる。

牛肝   痢疾を治す。醋で煮て食べる。

牛角鰓  赤白痢と冷痢の瀉血を治す。作末して温酒または米飲で二銭を調服し、また

     は蜜で丸めて食べる。

黄雄狗頭骨 久痢と労痢・休息痢を治す。脳骨を黄色く焼いて粉末にし、米飲で 二銭

      を飲むか、蜜で丸めて服用する。

狗肝   下痢と臍・腹痛を治す。狗肝を細切りにして米一升に入れ、粥をつくり、葱

     ・椒・塩・醤油で味付けをする。

猪胆   大便の不通を治す。導便法に詳しい。

猪肝   冷泄、湿泄、滑泄を治す。猪肝をうすく切って詞子皮末をぬり、とろ火で焼

     いたのを空腹時にかんで呑み下す。 


東医宝鑑を観る57  大便(17)単方

2018年02月21日 | 日記

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(17)単方<七〇種>

硫黄   冷瀉・暴瀉が水のように下る症を治す。硫黄と滑石を等分に作末して温水で

     三銭服用する。

焰硝      関格に大小便の不通を治す。 蜜一缶、硝二銭、白湯一ふりを空腹時に調合

     して飲む。

好黄土    赤と白の下痢と腹痛下血を治す。 水で煎じて滓を取って温めて服用する。

百草霜  暴瀉痢を治す。 細末にして二銭を米飲で服用する。

蒼朮      傷湿・下痢を治す。 また茯苓を合わせ、または芍薬合わせ毎五銭を水で煎

     じて服用する。

白朮      一切の下痢を治す。 煎・末・丸服ともに良い。または白芍薬、白茯苓を合

     わせて煎じて飲む。

車前草   下痢と熱を治す。 一盃に蜜一合を入れ二回に分けて温めて服用する。

車前子   一切の下痢を治す妙薬、炒って粉末にして空腹時に2銭を調服する。

木香      下痢と痢疾を治す。 煎・末・服みな良く、または黄蓮を合わせて丸服する

     と良い。

白芍薬    下痢と痢疾を治す。 煎・末・丸服ともに良い。

黄蓮      赤・白痢の腹痛、または膿血硝を治す。黄蓮三銭を酒で煮て飲み、または作

     末して卵大に丸めても良い。

乾薑   冷泄・冷痢に煎・末服ともに良い。 万一血痢だと焼存性を作末して毎一銭

     を米飲で調服する。

土瓜根  大便の不通を治す。汁を出して竹管で肛門に吹き入れる。

馬藺子  水痢を治す。 黄色になるまで炒って作末し白麵と等分にして米飲で2銭服

     用する。

萱草根  大便の不通を治す。 生薑ひとにぎりとたたいて汁を取って飲む。

黄苓   腸澼・赤・白痢・腹痛・身熱を治す。 芍薬と同時に煎じて服用する。丸・

     末服ともに良い。 

艾葉   赤・白痢と膿血痢を主治するが、醋で煎じて服用する。

地楡   下痢を治す。 三合を水で煎じて空腹時に服用する。

縮砂   冷泄と休息痢を治す。 作末して一銭を空腹時に米飲で調服する。

肉豆蔲  下痢が水の如く、止まらないとき、三個を麵でくるんで焙り、作末して米飲

     で調服する。

黒牽牛子 大小便を通す。 大便が不通だと半生半炒して毎二銭を薑湯で調服する。万

     一通じないと熱茶漬で呑み下す。風秘結渋には少し炒って作末したもの一両、

     麩炒桃仁五銭を蜜で梧子大に丸め温水で三十丸呑み下す。

大黄   大小便を通し、また熱痢と膿血に使う。 大便には水で煎じて服用し、熱痢

     には酒で服用する。 

萹畜   大小便の不通を治す。 水辺に紫花の咲いたものを汁をしぼって一盃頓服す

     ると良い。

楡白皮  大小便の不通を治す。 水で煎じて服用する。細末二銭を空腹時に蜜水で服

     用する。

檳榔   大小便を通し、また大便不通を治す。 細末二銭を空腹時に蜜水で調服する。

五倍子  陽虚下痢に作末し、白湯で二銭服用する。

橡実   下痢を止める。 作末して米飲にまぜて飲む。

詞子皮  下痢・赤白の諸痢を治す。 詞子三個のうち二枚を炮り、一枚は生で作末し、

     温水にまぜて飲む。

樗根白皮 赤・白痢と久痢による腸滑不禁に使う。 皮ひとにぎり、陳米一合、葱白三

     茎、甘草三寸、鉄二合を水で煎じて空腹時に服用する。 丸薬にすると固腸

     丸となる。

花   赤・白痢で作末し、米飲にまぜ、または麵にまぜて煎じ餅をつくって食べても良い。

    下痢に良い。 蜜と薑汁一合を温水で飲む。

    下痢、膿血を治す。 黄蠟を多少にかかわらず香油燈の上で焼きくぶし、水

     椀のなかに落とすこと七回、蘿菖子大に丸め、毎三十丸を白痢には甘草湯で、

     赤痢には鳥梅湯でそれぞれ呑み下す。

牡蛎粉  大小便、遺尿を治す。 牡蛎粉・白礬枯を等分に作末し、二銭を一日三回酒

    で調服する。

蓮子肉  下痢、または噤口痢を治す。皮は捨て芯を取って作末し米飲で二銭調服する。