こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑 外形扁(外科)  頭5

2018年03月22日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)、頭(五)

一〇、温熱頭痛の場合
心が煩はしく頭痛の症は病が脳中にある症で、即ち温熱頭痛である。
清空膏・小清空膏を使い、または吐法にも使う。

清空膏    風・湿・熱の偏・正頭痛を治す。
    処方 黄苓三両の半生半酒炒、甘草灸一両半、防風・羌活・黄連酒炒隔一両、柴胡七銭、川芎五銭を作末して     

       毎二銭を茶漬けで調合し膏をつくって寝しなに口内に入れてとかし、白湯を少し飲みながら下す。

小清空膏   風・湿・熱の偏・正頭痛を治す。
    処方 片苓を細切りにして酒につけて粉末にし、茶請けで二銭調服する。

一一、厥逆頭痛の場合
頭痛に歯痛を兼ねる症で、即ち厥逆頭痛である。羌活附子湯を使い、厥という症は逆さまという意味で、邪気が逆上して痛みを発し、白附子散を使う。厥頭痛は即ち腎厥巓頂痛で、痛みにたえかねる症に玉真丸を使う。

羌活附子湯  寒が脳を犯し脳痛で歯痛を兼ねる症を脳風というが、この薬がもっとも効く。

白附子散   頭痛・歯痛・両眼がつれ失明に至ることもある。
    処方 白附子一両、麻黄の節のあるものと、川鳥・南星隔五銭、全蝎五個、乾薑・朱砂・麝香隔二銭半を

       作末して温酒で五分服用して横になっている。

玉真丸
    処方 硫黄二両、石膏煆・半夏製・硝石各一両を粉末にして薑汁糊で梧子大に丸め、陰干しにしたものを

       毎二〇~三〇丸薑湯または米飲で呑み下す。

一二、痰厥頭痛
痰厥頭痛には上清白附子丸・定風餅子・芎辛導痰湯を使う。
湿痰痛に三生丸または二陳湯に南星・蒼朮・川芎・細辛を加えてつかう。

玉壺丸    痰厥頭痛の目眩を治す。
    処方 白麵三両、半夏生・南星生各一両、天麻・白朮各五銭、雄黄水飛三銭半を作末して薑汁で梧子大に丸め、

       毎三〇丸を一杯煎じたところえ入れて五~七回煎じたあと、薬が浮くのを待ってすくって、別に生薑湯

       をつくって食後に呑み下す。

半夏白朮天麻湯 胃脾が虚弱して痰越頭痛を病み、頭が痛く、身が重く、四肢が冷え、嘔吐・目眩して目も開けて

                      いられない症に使う。
     処方 半夏製・陳皮・麦芽炒各一銭半、白朮・神麹炒各一銭、蒼朮・人参・黄芪・天麻・白茯苓・沢瀉を

                      各五部、乾薑三分、黄柏酒で洗ったもの二分を剉作して薑五片を入れて水で煎じて服用する。

上清白附子丸 風痰で頭痛・目眩などの症に使う。
    処方 白附子炮・半夏製・川芎・甘菊・南星炮・白殭蚕炒・陳皮・去白・施覆花・天麻各一両、全蝎炒半両を

                   作末して、薑汁を浸して蒸した餅で梧子大に丸め、三〇丸を薑湯で呑み下す。

定風餅子   痰厥頭痛と嘔吐めまいを治す。
    処方 川鳥・川芎・南星・半夏・乾薑・天麻・白茯苓・白附子・甘草各等分に作末して、薑汁糊で茨実大の団子

                   をつくり、朱砂で衣をし、毎日一つを薑湯で食べる。


芎辛導痰湯  痰厥頭痛を治す。
    処方 半夏製二銭、川芎・細辛・南星炮・赤茯苓各一銭、枯殼・甘草各五分に薑七片入れ水で煎じて服用する。

三生丸    痰厥頭痛を治す。 
    処方 半夏・白茯苓・天南星を各等分に作末して薑汁浸蒸餅で緑豆大に丸め、食後薑湯で四〇~五〇丸呑み下す。


東医宝鑑 外形扁 頭(4)

2018年03月09日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(四)

七、正頭痛
頭痛の通治薬は川芎茶調散・一字軽金散・如聖餅子・七生丸を使う。頭痛に川芎を使っ
て治らないと引経薬を加えるが、太陽には羌活、陽明には呉茱萸をそれぞれ使う。
頭痛には正頭痛、偏頭痛、があり、風寒頭痛・湿熱頭痛・蕨逆頭痛・痰飲頭痛・熱蕨頭痛・気厥頭痛・真頭痛・酔後頭痛などがある。
婦人頭痛には養血袪風湯・四神湯を使う。

川芎茶調散   偏頭痛・正頭痛と鼻づまりなどを治す。
     処方 薄荷二両、川芎・荊芥穂各一両、羌活・白芷・甘草各五銭、防風・細

        辛各二銭半を作末して、毎二銭を茶漬けで食後調服し、または七銭づ

        づ茶を少し入れ煎じて服用しても良い。偏頭痛には細末にして葱で調

        合し、両太陽穴にはると効果がある。

一字軽金散   偏頭痛・正頭痛で眉稜骨が痛み、両目がひきつれ、骨が痛い症を治す。
     処方 川芎・白芷・藿香・荊芥・施覆花・石膏・防風各五銭、南星・川鳥生

        各二銭半、草鳥一銭半を切って日向で干し、作末して毎1銭を茶漬け 

       で調服する。

如聖餅子    気厥・痰厥の頭痛を治す。
     処方 南星・乾薑・川芎・川鳥・甘草各一両、防風・半夏製・天麻・細辛各

        五銭を作末して薑汁麵糊でまぜ、芡実大に団子をつくって、五つを温

        酒または茶漬けで食べる。

七生丸     男女の頭痛と一切の一切の頭痛。痰厥・腎厥・傷寒・傷風頭痛を治す。

     処方 川芎・川鳥・草鳥・南星・半夏・白芷・石膏を各等分にして、細辛・

        全蝎を加え各半分づつ減らして細末し。韭葉の自然汁で梧子大に丸め 

       て生葱をかじったあと、茶漬けで七~九丸づつ呑み下す。

四神散     婦人の血風眩暈と頭痛を治す。
     処方 甘菊・当帰・施覆花・荊芥穂各七分を作末して、実二銭を葱白三寸、

        茶末一銭を煎じた水で調服する。

八、偏頭痛
偏頭痛とは片側が痛む症である。
偏頭痛が右側におきたら、痰と熱に依る症で、痰であったら蒼朮・半夏を使い、熱だったら酒製・片苓を使う。左側だったら風邪と血虚に属する症で、荊芥・薄荷を使い、血虚だと芎帰・芍薬・酒黄柏を使う。
右の偏頭痛には二陳湯に川芎・白芷・防風・荊芥・薄荷・升麻を加え、左の場合は二陳湯に四物湯を合わせ防風・荊芥・薄荷・細辛・蔓荊子・柴胡・酒苓を加えて使う。
偏頭痛が長いと大便がかわき、目は赤く、めまいの症には大承気湯で下し、外には大黄・芒硝を粉末にして両太陽穴にぬると良い。
偏頭痛には川芎茶調散・一字軽金散・川芎散・芎犀元・嗑鼻法を使う。

川芎散     偏頭痛に効く。
     処方 甘菊・石膏・川芎・白殭蚕生を粉末にして毎三銭を茶漬けで調服する。

芎犀元     偏頭痛を治す。
     処方 川芎・石膏各一両、人参・赤茯苓・細辛・甘草各五銭、麦門冬七銭半

、        阿膠珠四銭、梔子仁・竜脳・犀角各二銭半、朱砂銭半を粉末にして蜜

        でねり芡実大に丸め、朱砂で衣をし一~二丸こまかくかんで温酒また

        は茶漬けで呑み下す。

九、風寒頭痛
三五七散・芎辛湯・芎正蘇散・加聖餅子などを使う。

三五七散    風寒が脳に入って頭痛・目がくらむときに使う。
     処方 防風二両、山茱萸・乾薑炮・赤茯苓各一両半、附子炮・細辛各七銭半

        を作末して毎二銭を温酒で服し、または七銭を切って薑三、棗二を入

        れ水で煎じて服用する。

芎辛湯          風・寒・湿が脳にあって頭痛・嘔吐・めまいがするときに使う。
     処方 川芎三銭、細辛・白朮各一銭半、甘草一銭を剉作して薑五片、茶芽を

        少し入れて水で煎じて服用する。


東医宝鑑 外形扁(外科)1頭(3)

2018年03月04日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(三)

<気暈>
七情が傷つき気が鬱して痰とよだれが心竅を塞ぎ、めまいがして眉間が痛く、目をあけていられない症を治す。

玉液湯    気鬱・生涎・めまい・動悸を治す。
    処方 半夏薑製四銭、薑10片を入れ、水で煎じて沈香を少し入れて飲む。

補虚飲    気鬱・よだれ・熱・動悸・めまいを治す。
    処方 人参・麦門冬・山薬各一銭、白茯苓・茯神各八分、半夏製・黄芪各七分、

       前胡・熟地黄各五分・枳殻・遠志薑製・甘草各三分、薑五片、絿米ひと

       にぎりを水で煎じて服用する。

<虚暈>
内傷で気が弱りめまいがするときは補中益気湯を使い、失血過多でめまいする症には芎気湯、虚暈に香橘飲・滋陰健脾湯を使う。老人が朝おきて、しばらくめまいが感じるときには黒錫丹腎の弱いときは十全大補湯を使う。

香橘飲    気虚のめまいを治す。
    処方 半夏製二銭、陳皮・白茯苓。白朮各一銭、木香・縮砂研・甘草灸各五分

       を剉作して薑五片入れて水で煎じて服用する。

滋陰健脾湯    仕事するとき落ち着かず、めまいのする症を治す。
    処方 白朮一銭半、陳皮を塩水で洗ったもの、半夏製・白茯苓各一銭、当帰・

       白芍薬・生乾地黄各七分、人参・白伏神・麦門冬・遠志製各五分、川芎

       ・甘草各三分お剉作して薑三、棗二を入れて水で煎じて服用する。

<湿暈>
雨に濡れたために鼻がつまり、めまいがするときには、芎朮湯を使う。

芎朮湯    冒雨中湿で頭が重く、鼻がつまり、めまいがする症を治す。
    処方 川芎・白朮・半夏薑製各二銭、甘草灸五分を剉作して薑七片を入れ、水 

      で煎じて服用する。

六、頭や目がすっきりしないとき
これは風・湿・熱・痰・涎が晴明の腑に鬱するので、頭や目がすっきりしない症で、川芎丸・防風散・川芎散・沃雪湯・精神養栄湯を使う。

川芎丸    頭・目をすっきりさせ、めまいを止める。
    処方 桔梗五両、川芎・薄荷各三両半、細辛・暴風・甘草各一両二銭半、を作

       末して蜜でまぜ、、毎一両半を五丸にして、毎一丸を茶漬けでかみ下す。

防風散    目や頭をすっきりさせる。
    処方 防風・川芎・白芷・甘菊・甘草各一両を作末して毎二銭を茶で服用する。

精神養栄湯  目や頭をすっきりさせる。
    処方 麦門冬・当帰各一銭二分、川芎一銭、白芎一銭、白芷七分、薄荷・甘菊

       ・羌活・梔子各五分、甘草四分、升麻二分を剉作して薑三片、茶少し入

       れて水で煎じて服用する。

沃雪湯    めまい、精神不快、のどが乾き、鼻がつまる症を治す。
    処方 薄荷葉三両、甘草一両四銭、荊芥穂・白塩各一両二銭、天花粉二銭七分、

       縮砂一銭を作末して毎一銭を白湯で点服する。

川芎散        頭や目が晴れない症を治す。
    処方 酒炒黄蓮・酒炒片苓各一両、生乾地黄・甘草灸各七銭半、羌活・防風・

       藁本・升麻・生甘草各五銭、柴胡三銭半、川芎二銭半を作末して、毎二

       銭を食後茶で重複する。


東医宝鑑 外形扁(外科)1 頭(2)

2018年03月03日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
一、頭(二)

        度量衡換算
      一銖=約0.05g                 一合=約180cc
      一分=約0.3g                  一勺=約18.039cc
      三分=約1.0g                  一合1勺=約200cc
      一斤=約20.8g                 五合五勺=約1リットル
      一両=約1.3g                      一升=18リットル
      二両=約2.7g                      一斗=180リットル
      六両=約二銭08毛8豪=7.8g
      五銭五分=一斤=20.8g

<眩暈>
眩暈は痰が火に因って動く症である。
眩暈は中風の初まりで、肥った人は四君子湯を使い、倍蜜・炙黄芪に半夏・陳皮を加え、川芎・荊芥を少し加える。痩せた人は二陳湯・四物湯を合わせて片苓・薄荷を加え竹瀝・薑汁・童便を入れて使う。
痰は上にあり、火は舌にあり、火炎が上がって痰をつくる症には、二陳湯に酒苓・梔子・黄蓮・蒼朮・羌活を加えて使う。
眩暈に風・熱・痰・気・虚・湿がある。

<風暈>
傷風に因って眩暈、悪性のかぜで自汗が出、本来頭痛があって発作することもあるが、川芎散・芎竅散を使う。

川芎散   風症眩暈を治す。
   処方 山茱萸肉一両、山薬・甘菊・人参・川芎・茯神各五銭を作末して毎二銭を

      酒で調服する。

芎竅散   頭風眩暈を治し、兼ねて肝虚暈を治す。特に婦人に良い。
   処方 川芎一銭、当帰七分半、羌活・施覆花・蔓荊子・細辛・石膏・藁本・荊芥

      穂・半夏麵・熟地黄・防風・甘草各五分に薑三片を入れて煎じて服用する。

      養血祛風湯と同じだが重両数がちがう。

<熱暈>
火熱が上にあがり、口がかわいて水を飲みたがる、これは夏の熱い盛りに多い。大黄散、荊黄湯を使う。

大黄散   瘧暈でたえられない症に使う。
   処方 大黄を酒に浸して三回炒り、茶漬けで一~二銭調服する。

荊黄湯   風熱眩暈を治す。
   処方 大黄酒炒・荊芥穂・防風各二銭を切って水で煎じて服用する。

<痰暈>
痰が多く嘔吐し頭の重い症で、めまいと動悸の症には半夏茯苓湯即ち茯苓半夏湯・沢瀉湯を使う。痰暈に白附子丸・天麻半夏湯・人参前胡湯・清暈化痰湯を使う。

沢瀉湯   心下に支飲があるとめまいがする。
   処方 沢瀉二両半、白朮一両半を切って水二升を一升になるまで煎じて二回に分 

     けて服用する。

白附子丸  風痰の眩暈と頭痛を治す。
   処方 白附子炮・天南星炮・半夏薑製・施覆花・甘菊・天麻・川芎・橘紅・白殭

      蚕炒・乾薑各各一両、全蝎炒五銭を作末し、生薑半片を取って汁をしぼり、

      糊で梧子大に丸め荊芥湯で五十丸呑み下す。

天麻半夏湯 風痰で眩暈し吐きたい症を治す。
   処方 天麻・半夏製各一銭、橘皮・柴胡各五分、黄蓮三分を薑三片入れ、水で煎

      じて服用する。

人参前胡湯 風痰でめまいがする症を治す。
   処方 半夏麵一銭、紫蘇葉・枳殻・赤茯苓・南星炮・前胡・橘紅・甘草灸各八分、

      木香・人参各三分を薑五片入れ煎じて服用する。

清暈化痰湯 
   処方 陳皮・半夏製・白茯苓各一銭、枳実・白朮各七分、川芎・黄蓮・白芷・羌 

     活・人参・南星炮・防風各五分、細辛・黄蓮・甘草各三分に薑三片入れ水

      で煎じて服用する。また作末して薑汁の糊で丸め服用する。