こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑 外形扁(外科)2面 6

2018年08月09日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
二、面(六)

三、眼

二、眼が肝の穴になる場合の続き

磁腎明目湯   血少・神労・腎虎の眼病を治す。
     処方 当帰・川芎・白芍薬・生地黄・熟地黄各一銭、人参・桔梗・梔子・黄連・白芷・蔓荊子・甘菊・甘草各五

       分を細茶ひとにぎりと燈心ひとにぎりを入れ、水で煎じて服用する。

補肝散          肝風内傷で痛がゆく、一物が二物に見えるなどの症に使う。
   処方 羚羊肉・防風各一両、人参・赤茯苓各七銭半、羌活・車前子・細辛・玄蔘・黄苓各三銭半を作末して毎二

      銭を米飲で食後調服する。

墜瞖丸     内傷有瞖を治す。
     処方 青羊胆・青魚胆・鯉魚胆各七個、熊胆二銭半、牛胆五銭、麝香三分、石決明一両を麵糊で梧子大に丸め、

        空腹時茶漬けで一〇丸呑み下す。

羊肝元     眼目の諸疾と障瞖と青盲を治す。
     処方 黄連細末、白羊子肝一具を梧子大に丸め、空腹時三〇丸呑み下す。

本事方羊肝元  内傷青盲を治す。
     処方 白羯羊肝の子肝をうすく切て瓦の上で焼いて熟地黄一両半、兎絲子・決明子・車前子・地虜子・五味子・

        枸杷子・茺蔚子・苦葶子・青箱子・氋仁・麦門冬・沢寫・防風・黄苓・白茯苓・桂心・杏仁・細辛各一

        両を蜜で梧子大に丸め、温水で三〇~五〇丸を一日三回呑み下す。

補腎丸     腎虚に依る目の弱さと内傷に使う。
     処方 磁石火煆醋淬回・兎絲子酒製各二両、熟地黄・肉蓯蓉酒浸焙・石斛・五味子・枸杷子・猪実子・覆盆子酒

        浸・車前子酒蒸各一両、沈香・青塩各五銭を作末して梧子大に丸め、空腹時に温水で五〇~七〇丸呑み

        下す。

杷苓丸     腎虚に依る目の昏暗と内傷に使う。
     処方 茯苓四両、枸杷子酒浸二両、兎絲子酒製・当帰各一両、青塩五銭を作末して蜜で梧子大に丸め、空腹時に

        温水で五〇~七〇丸呑み下す。

五退散     内傷を治す。
     処方 蟬退・蛇退・蚕退・鳥鷄卵殻・男子髪を各等分に焼いて粉末にし、猪肝を煎じた湯で一銭調服する。

密豪花散    一六種の内傷で多年昏暗な症に使う。
     処方 密豪花二両、羚羊角・蠐螬(即ち桑蚕)・人参・覆盆子・地虜子・枸杷子・甘草各一両、茺蔚子・菥冥子・

        槐花各五銭を作末して毎二銭を米飲で調服する。 

沖和養胃湯   脾胃の虚弱が心火と三焦がともにおき、上に上がって内傷のおきたのを治す。
     処方 黄芪・羌活各一銭、人参・白朮・升麻・乾葛・当帰・甘草灸各七分、柴胡・白芍薬各五分、防風・白茯苓

        各三分、五味子二分、乾薑一分水で煎じて半分くらいになったら、黄苓・黄連各五分を入れ、また煎じ 

        て滓を取って食後温めて服用する。

当帰湯     肝腎と瞳子の補強薬。
     処方 両胡二銭、生地黄一銭半、当帰・白芍薬各一銭、黄苓と黄連の酒に浸したものを、各七分半、甘草灸五分

        を水で煎じて服用する。


東医宝鑑 外形扁(外科)2面 5

2018年08月04日 | 日記

東医宝鑑 外形篇(外科)一
二、面(五)

三、眼

二、眼が肝の穴になる場合
肝の穴は眼である。
肝が血を守るので、熱があると赤腫が出来、治っても目がくらむ。これには地黄粥を食べると良く寝られ、すぐ治る。

地黄粥    寝て起きたとき、目が赤く腫れ、少したつと白くなり、また少したつとなくなる。これは肝病でなく血熱の

      症である。横になると血が肝に入るが、血熱もまた肝に入るので寝て起きると目が赤く、少し立つと血はまた

      四肢にちらばるもので、地黄粥食べて肝と血を涼しませる。
  処方 生地黄を多少にかかわらず、米半升につけて煮たあと、三回さらし、磁器に水一合入れて粥をつくって食べる。

三、内傷の場合
内傷は肝の病である。内傷という症は瞳のなかの混暗した症で、傍目には何とこないように見え、ただ瞳のなかが青白いものがあるものもあり、ないものもある。
内傷は、先に片目を病み、次に両眼とも病む症は白帯が黒晴内から瞳をかぶせるためにある。大体黒晴を通す脈は目系に足蕨陰・足太陽・手小陰三経に属する。三経が弱いと邪が目系から黒晴に入って瞖となる。
内傷は痛くもなく、涙も流れない、よく見ると、うすい霧のようなものが目にかかる。
色慾で腎精が弱まった症は益陰腎気丸を使い、肝血が弱い症には養肝丸・生熟地黄丸を使い、肝と腎がともに弱い症は駐景元・加減駐景元・明目壮水丸を使う。
血が少なく、神の労苦、腎の弱いところには滋陰地黄丸・滋腎明目湯を使い、内傷には補肝散・墜瞖丸・羊肝元・本事法羊肝元・補腎丸・杷苓丸・五退散・蜜豪花散・沖和養胃散・当帰湯・還晴湯・還晴丸・撜雲退瞖還晴丸などを使う。

益陰腎気丸   
    処方 熟地黄二両、生乾地黄酒焙・山茱萸各一両、五味子・山薬牡丹皮・柴胡・当帰・尾酒洗各五銭、茯神・沢瀉

       各二銭半を作末して蜜で梧子大に丸め、朱砂で衣をして、空腹時塩湯で五〇~七〇丸を呑み下す。

養肝丸    肝精の不足で眼がくらく、目やにや涙が出、婦人の血虚による眼疾を治す。
    処方 当帰・川芎・白芍薬・熟地黄各一両、防風・猪実子炒・車前子酒炒・氋腎湯侵去各五銭、を粉末にして蜜で

       梧子大に丸め、白湯で空腹時七〇丸呑み下す。

生熟地黄丸  血虚眼昏を治す。
    処方 生乾地黄・熟地黄・玄蔘・石膏各一両を五指大に丸め、空腹時茶漬けで五〇=七〇丸呑み下す。

駐景元    肝腎ともに弱く、黒花が出来、くらくまた瞖障が出来るとき使う。
    処方 兎絲子酒製五両、車前子炒・熟地黄各三両を蜜で梧子大に丸め、空腹時五〇~七〇丸呑み下す。

加減駐景元  肝腎ともに弱く、黒花が出来、くらくまた瞖障が出来るとき使う。
    処方 兎絲子八両、枸杷子・五味子・車前子・猪実子・川椒炒各一両、熟地黄・当帰身各五銭を蜜で梧子大に丸

       め、空腹時に温酒、または塩湯で五〇~七〇丸呑み下す。 

明目壮水丸  肝腎が不足し眼目が昏暗、つねに黒花が見え、冷涙が出るとき使う。
    処方 黄柏と知母の汁をしぼって乳とまぜ、さらし乾かしたもの各二両半、熟地黄・生乾地黄酒洗い・天門冬・

       麦門冬・山茱萸酒蒸・甘菊各二両、枸杷子酒洗一両六銭、牛膝酒洗一両三銭、人参・当帰酒洗・五味子・

       兎絲子・白茯神・山薬・柏子仁炒・沢寫・牡丹皮酒洗各一両、白豆蔲三銭を蜜で梧子大に丸め、空腹時に

       塩湯で一〇〇丸呑み下す。

滋陰地黄丸  貧血・神労・腎弱・昏目・瞳子散大などの症を治す。
    処方 熟地黄一両、柴胡八銭、生乾地黄酒焙七銭半、当帰身酒洗・黄苓各五銭、天門冬・地骨皮・五味子・

       黄連各三銭、人参・枳殻・甘草各二銭を蜜で緑豆大に丸目、毎一〇〇丸を茶漬けで呑み下す。


東医宝鑑 外形扁(外科)2面5

2018年08月01日 | 日記

 

 

東医宝鑑 外形篇(外科)一
二、面(五)

三、眼

    八廊

  <天廊>
  雪山で雪の反射光を受け、夜暗いところで細かい物を読んだ りすると、物をみても、かすみがかかったように見え、目が 痛くて開けてもいられない。

 <地廊>
  湿気が頭をつつみ、冷気が瞳子を襲うとときに発生する。
 この時は瘀血に依って瘡がでる。

 <火廊>
  心神が恐れ怖き、赤厥が目を浸し、血が瞳子に入ると発病   する。その症勢は瞼に紅腫ができ、晴子が疼痛して熱涙が   あふれ出る
 <水廊>
  力いっぱい闘い、棒をふるい、弓をひき、力をしぼって駆け たときなどに発病する。この症勢のときは、いつも混暗とし て晴子がくらみ涙が多い。
 <風廊>
 枕辺の窓のすきま風を防がず、いつも風気があると、脳中に 風邪が入って発病する。症状は黒晴がいつもかゆく、両瞼がいつもまどろく涙が多い。
<雷廊>
枕をせず、酒後に房事を行い、血脈がいっぱいつまってあふれ、風邪を内浸して発病する。症勢は目の周囲に赤腫が出来、瞼内に瘡が出来、まつげが乾き、晴子に努肉がかぶさる。

<山廊>
瞳子をついて傷つき、片目を防ぐと発病するが、これは目が暗く、瘀血が晴子を浸犯する。

<沢廊>
病は春になっても治らず、冬に陽毒が集まり、熱物を多く飲むと、脳脂がかたまり、血涙があふれ出、雲や霧がかかったように見え、黒花が見える。