こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る50(大便11)

2017年10月28日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(10)

<風痢>
風痢は風を嫌う。鼻がつまり身体が重く、また水にようなものが下がるときは蒼朮防風湯を使う。
風痢には食廩湯、胃風湯、露宿湯を使う。

露宿湯    風痢に血がまざっているとき使う。
    処方 杏仁の皮尖七個、苦木瘡の手のひらぐらい一つ、鳥梅一、草果一、酸石榴皮半分、青皮                             二、甘草一寸、薑三片を入れて水で煎じて、一晩露にあて翌る朝空腹時に服用する。

<寒痢>  
寒痢は便の色が鴨溏に似て、腸が鳴り痛む。理中湯に詞子・肉豆蔲を加えて使い、良くなった症は黄連補腸湯を使う。

黄連補腸湯  大腸が冷え青白色の便を下すとき使う。
    処方 黄連四銭、赤茯苓・川芎各三銭、酸石榴皮五片、地楡五銭、伏竜肝二銭、       に剉作して水で煎じて服用する。

赤石脂散   冷痢の赤白と腸骨を治す。
    処方 肉豆蔲煨一両、縮砂五銭、赤石脂・甘草灸各二銭半を作末し、毎二銭を栗米飲で調下する。

<湿痢>
湿痢でお腹が脹り、黒豆汁のような便が下り、また赤と黒がまざるのは危険な症である。当帰和血散・加味除湿湯・戊己丸を使う。

加味除湿湯  下痢が黒豆汁のようなときに使う。
    処方 半夏・厚朴・蒼朮各一銭二分、藿香 、陳皮・赤茯苓各七分、木香・桂皮・甘草各五分、薑三片、棗二を入れ空腹時に水で煎じて服用する。

戊己丸       湿痢を治す。
    処方 黄連・呉茱萸・白芍薬を等分に作末して、麵糊で梧子大に丸め、空腹時       に米飲で五〇~七〇丸呑み下す。

<熱痢>
熱痢は暑痢と同じ。大体、痢疾は伏暑に依ってなる症で、背が冷たく、顔に垢がついて顔色は悪く、口がかわき、いつも水を飲むのはみな暑症である。酒蒸黄連丸を使うのが良い。
扁熱(身体の一部に熱がある症)で便が赤くなるのは、暑症だが、軽症には黄苓芍薬湯を、重症には導滞湯を使い、良くなったのには黄連阿膠湯を使う。
熱痢には黄苓芍薬湯が最も良い。
下痢のひどいときは食廩湯を使う。
下痢で水ばかり飲むのは熱があるためで、白頭翁湯を使う。
熱痢には鳥梅丸と寧胃散に当帰を加えたものを使う。

鳥梅丸    熱痢で腹痛と血が下る症を治す。
    処方 黄連一両半、鳥梅肉・当帰・枳殻各一両を作末し醋糊で丸め、米飲で空腹時に七〇丸呑み下す。

寧胃散        赤白熱痢を治す。
    処方 白芍薬銭半、黄苓・黄連・木香・枳殻各一銭半、陳皮一銭、甘草灸五分を水で煎じて服用する。

<気痢>
気痢は大便に泡があって痛むのが特徴で、茱蓮丸・気痢丸・牛乳湯を使う。

気痢丸    気痢で大便が泡のような症に使う。
    処方 詞子皮・橘皮・厚朴各一両を作末し、蜜で梧子大に丸め空腹時に米飲で三〇丸呑み下す。

牛乳湯        気痢を治す。
    処方 華撥二銭を切って牛乳半升に煎じ、半分に減ったら空腹時に服用する。


東医宝鑑を観る49(大便9)

2017年10月18日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(9)

<噤口痢>
痢疾で食べ物を受け付けない症を噤口痢という。万一頭痛がして手足が熱いと毒気

が上へ心肺をつく症で、これには敗毒散五銭に蓮肉一銭陳米一〇〇粒、薑三、棗二

を加えて煎じて服用する。
噤口痢は胃口に熱がひどいためで蔘連湯と掩臍法を使う。
下痢で噤口し食べない症は、やはり脾虚に依るもので、蔘苓白朮散から山薬を抜いて

石菖蒲を加えて作末し糯米飲に二銭づつ調下し、または人蔘・赤茯苓・石連子・菖蒲

を煎じて服用すると良い。
噬口痢に食廩湯・開噤湯・石連散・解噤丸・納臍膏を使う。

蔘連湯    噤口痢で胃口の熱がひどい症に使う。
    処方 黄連三銭、人蔘・石蓮肉各二銭を剉作して、水で煎じて服し、濃汁を少

       しづづ呑みながら掩臍法を使う。

掩臍法        熱をさます。田螺二箇に麝香を少し入れてかきまぜ、臍につめてほうた

       いしておく。

食廩湯        噤口痢で煩い手足があつく頭痛の症に使う。
    処方 人蔘敗毒散に黄連一銭、石蓮肉七枚、陳倉米三〇〇粒、薑三、棗二を入

       れ煎じて服用する。

開噤湯       噤口痢を治す。
   処方 砂糖七銭、細茶五銭、縮砂一銭、生薑五片を水で煎じて一晩露にあて、次

      の朝北に向かって温服し、水鱉子の殻をとったもの三銭、麝香二分をつい

      て臍をふさぐと、すぐ食慾が出る。

石蓮散   噤口痢を治す。
   処方 石蓮子・去槌留心と肉を作末し、米二銭を陳米飲で調下する。この病気は

      は毒気が心肺に上衝するしせいで、この薬で心気を通じさせると良い。東

      壁土を炒った橋皮を作末して、薑を入れて煎じて服用する。

解噤丸      噤口痢を治す。
   処方 黄連八両、生薑四両を同時に炒って薑を捨て黄連を取って作末し、陳米飲

      で梧子大に丸め米七〇~八〇丸呑み下す。赤痢には陳米飲で呑み下し、赤

      白痢には陳米橋皮湯で呑み下す。

納臍膏      噤口痢の重いときに使う。
   処方 王爪藤蓮茎薬の露にあてたものを、晒して乾かし焼いて灰にし、香油でこ

      ねて臍の中に入れると良い。

<休息痢>
痢痰が発生したり止んだりする症を休息痢という。
休息痢が治らず気血が弱くなると八物湯に陳皮・阿膠珠・黄連・黄苓をそれぞれ加えて

使い脾胃が弱い症には補中益気湯・蔘苓白朮散を使う。
休息痢に加味養臓湯・三根飲・阿黎丸などに効く。

加味養臓湯  休息痢を治す。
   処方 真人養臓湯に附子・青皮・鳥薬・茯苓を加えて薑三、棗二枚を入れ煎じて

      服用する。

三根飲   休息痢の長いときに使う。
   処方 五倍木根・蒼耳草根・臭樗木根の白皮を等分にし、毎七銭に薑三、大棗二、

      黒豆三六粒、糯米四九粒、を入れ煎じて空腹時に服用する。

阿黎勒丸    休息痢で百薬効なきときに使う。
   処方 樗根白皮二両、詞子肉五銭、母丁香三〇粒を作末し醋糊で梧子大に丸め、

      陳米飲で醋を少し入れ五〇丸づづ1日三回呑み下す。

神効丸      休息痢で膿血のとまらないときに使う。
   処方 当帰・鳥梅肉・黄連・阿膠珠を等分に作末し蜜で梧子大に丸め、空腹時に

      厚朴湯で三〇~五〇丸呑み下す。甚だしいのには蠟丸を使う。


東医宝鑑を観る43(大便8)

2017年10月15日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(8)

<水穀痢>
脾胃の気が弱く、消化不良で糟粕がかたまって水穀痢に変ずる。

<膿血痢>
芍薬湯が主治薬である。
小便が渋く、大便に膿血がまざるときは大黄湯で降ろす。これは重剤で

、黄苓芍薬湯で混ぜるのは軽剤。
膿血がねっとりとした症は、火に属する症で、太陰の湿は瀉を主とし、

小陰は痢を主とする。これは先に下痢して津液がなくなって乾くことで、

腎が燥を嫌いながら下焦に入ると、血分はその邪を受け膿血が下る。

いうなれば瀉に脾に属し、痢は腎に属するということである。
熱がつもって紫黒色となる症は瘀血で、腹痛から異常な症をおこすが、

桃仁承気湯で下す。要は痢がみな瘀血からくるが、特に黒色は瘀血の

甚だしい症である。
膿血痢には桃花湯、導気湯、黄連阿膠湯、導滞湯、地楡散、解毒金花散、

芍薬柏皮丸、赤石脂丸、人蔘散などを使う。

芍薬湯    痢疾で小便が渋く、膿血をするが、行血させると便膿は

       おのずと治る。
    処方 白芍薬二銭、黄連・条苓・当帰各一銭、大黄七分、木香・

    檳榔・桂心・甘草各五分水で煎じて服用する。

大黄湯        熱痢に膿血が稠枯して日夜下痢しつづけるのを治す。
    処方 大黄一両を酒で二盃、半日浸しておいたのを一盃半を煎じて

       え二回に分けて頓服する。また芍薬湯を食べてまざるようにする。

       これは邪熱を除く薬である。

黄苓芍薬湯(一名黄苓湯)下痢に膿血がまざり、身体に熱があって腹痛のある症に使う。
    処方 黄苓・白芍薬核二銭、甘草一銭を水で煎じて服用し、腹痛が激しいと桂

       心三分を加える。

導気湯        下痢・膿血などを治す。
    処方 当帰2銭半、大黄・黄苓・白芍薬各一銭、黄連・木香・檳榔各五分を水

       で煎じて服用する。

黄連阿膠湯    熱毒下痢が膿血の腐った肉汁のようなときに使う。
    処方 黄連・阿膠珠・黄柏・梔子各一銭二分半を水で煎じてふくようする。

導滞湯        下痢・膿血・腹痛などの症を治す。
    処方 白芍薬二銭、当帰・黄苓・黄連各一銭、大黄七分、桂心・木香・檳榔・

       甘草各三分を空腹時に水で煎じて服用する。

地楡散        熱毒・下痢の膿血を治す。
    処方 地楡・犀角・黄連炒・葛根・黄苓各一銭、大黄七分、桂心・木香・檳榔

       ・甘草各三分を空腹時に水で煎じて服用する。

解毒金花散    熱毒膿血症を治す。
    処方 黄連・黄柏各二銭、白朮・黄苓・赤茯苓・赤芍薬っく一銭を水で煎じて

       服する

芍薬柏皮丸    湿熱悪痢で膿血を下す症を治す。
    処方 白芍薬・黄柏皮各一両、当帰・黄連各五銭を作末し水で小豆大に丸め温

       水で三〇~四〇有る呑み下す。

赤石脂丸      下痢・膿血・腹痛を治す。
    処方 赤石脂・乾薑各一両、黄連・当帰各二両を作末し蜜で梧子大に丸め米飲

       で三〇~五〇丸を空腹時に呑み下す。

人蔘散        酒毒で熱があり、下痢・膿血・腹痛が治らないときに使う。
    処方 樗根白皮・人参各一両を作末し毎二銭を空腹時に呑み下す。


東医宝鑑を観る42(大便7)

2017年10月12日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(七)

四、痢疾の諸症勢
帯下する症勢が内経に記載されたものをみると、血溢・血泄・血便の泄下などがあり、

古方には清・膿血と泄下などがあるが、近世には通称痢疾というが、みな同じである。
痢疾に赤痢・白痢・赤白痢・水穀痢・膿血痢・噤口痢・休息痢・風痢・寒痢・湿痢・

熱痢・気痢・滑痢・積痢・久痢・疫痢・虫症痢・五色痢などがある。

<赤痢>
赤痢は小腸からおきる症で、湿熱の根元である。
赤痢は即ち下痢に血がまじって熱がある。益元散に木通・芍薬炒・陳皮・白朮煎湯を

加え保和丸を呑み下す。赤痢には導赤地楡湯・加減平胃散・地楡散・固腸丸・消六丸などを使う。

導赤地楡散  赤痢と血痢を治す。
    処方 地楡・当帰身酒洗各一銭半、赤芍薬・黄連酒炒・黄苓酒炒・槐花炒各一

       銭、阿膠珠・荊芥穂各八分、甘草灸五分を水で煎じて空腹時に服用する。

加減平胃散  赤痢と血痢を治す。
    処方 脾胃が弱ると血が四肢に流れず、胃に入って血痢になる。
    処方 白朮・厚朴・陳皮各一銭二分、桃仁・人蔘・黄連・阿膠珠・赤茯苓各七

       分、甘草灸・木香・檳榔各五分、薑二片入れて水で煎じて空腹時に服用 

      する。

地楡散        赤痢と血痢を治す。
    処方 地楡・赤芍薬・黄連・青皮を各等分に末し毎三銭を空腹時に淡米飲で調

       服する。

固腸丸        赤痢と血痢を治す。
    処方 樗根白皮を焙って乾かし末にし、粥で梧子大に丸め空腹時の米飲で二〇

       ~三〇丸呑み下す。

<白痢>
白痢は気に属し大腸におき湿熱の根本となる。泄痢変じて白膿となって、したたり

落ちるのは脾を温めねばならぬし、火を温めて治らないと腎を温める。腎は骨髄を

主管し白膿は骨髄の異名である。その症勢は顔色が黒く破古紙・当帰・木香・乾薑・

肉桂を使う。白痢に益元散・温六丸・水煮木香元・瀉白安胃散を使う。

温六丸        白痢を治す。
    処方 益元散一剤に乾薑一両を加え作末して、飯で梧子大に丸め白湯で五〇~

       七〇丸呑み下す。

水煮木香元    白痢と淡紅痢を治す。
    処方 乾薑二両、瞿栗穀一両、詞子肉三銭、当帰・白芍薬各二銭半、木香・

       陳皮・甘草各一銭半を作末し、蜜で弾子大に丸め熱い湯で一丸呑む。

瀉白安胃散    白痢を治す。
    処方 蒼朮炒・白芍薬酒沙・蓮肉各一銭、白朮七分半、人蔘・陳皮・白茯苓・

       黄芪蜜炒・当帰酒洗各五分、木香・乾薑炮・甘草灸各三分を作末して水

       で煎じて服用する。

<赤白痢>
冷えと熱が調整されないと白赤はそれぞれ半分になる。薑黒丸を使う。
痢疾であるようで痢疾でないのに茱連丸を使う。
赤白のまざった症は冷えと熱の調整が取れぬので小駐車元を使う。
赤白痢に黄連阿膠元・固腸湯・真人養臓湯・茱連丸を使う。

薑黒丸        赤白痢と蠱症痢を治す。
    処方 乾薑炒・松煙墨煆を等分に作末し、醋煮麵糊で梧子大に丸め、

       空腹時に米飲で一日三回三〇丸~五〇丸づつ呑み下す。

茱連丸(一名黄連丸)赤白痢を治す。
    処方 呉茱萸・黄連各二両を酒で浸して三日おき、それぞれ選んで焙ってかわ

       かし、醋糊で梧子大に丸め、赤痢には黄連丸三〇粒を甘草湯で呑み下し

、       白痢には茱連丸三〇丸を乾薑湯で呑み下し、赤白痢には二つをそれぞれ

       三〇粒づつ甘草乾薑湯で呑み下す。

小駐車元      赤白痢を治す。
    処方 黄連三両、阿膠珠一両半、当帰一両、乾薑五銭を作末して醋糊で梧子大

       に丸め空腹時に三〇~五〇丸呑み下す。

黄連阿膠元    赤白痢と熱痢を治す。
    処方 黄連三両、赤茯苓二両を作末し水で調合して阿膠炒末一両と梧子大に丸

       め米飲で三〇~五〇丸を空腹時に服用する。

固腸湯        赤白痢を治す。
    処方 罌栗穀醋炒二銭、白芍薬一銭半、当帰・甘草灸各七分半、陳皮・詞子・

       乾薑各五分、人蔘・木香各三分を水で煎じて空腹時に服用する。

真人養臓湯    赤白痢と痢疾を治す。
    処方 罌栗穀一銭、甘草九分、白芍薬八分、木香・詞子六分、肉桂・人蔘・

       当帰・白朮・肉豆蔲各三分を水で煎じて空腹時温服する。


東医宝鑑を観る41(大便6)

2017年10月11日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(六)

<暴泄>
太陽が太陰に伝わると下痢に溏が出る。理中湯・漿水散を使う。
暴泄には漿散・朝真丹を使う。

漿水散    暴泄で一身に冷や汗をかき、脈が弱く、気弱で離すことも出来ず甚だしいと

       吐くこともさえある。
    処方 半夏製二両、乾薑炮・肉桂・附子炮・甘草灸隔五銭、良薑二銭半を粗末にし

       て毎五銭を水二盃で煎じ、一盃になったら空腹時に熱くして飲む。

朝真丹        下痢が続き腸がなり冷えに使う。
    処方 流黄三両、白礬煆七銭半を作末し、水に浸して蒸餅にして梧子大に丸め、

       朱砂三銭で衣をし米飯で三〇丸呑み下す。

<久泄>
蕨陰経が動ずると下痢が止まらず、脈は遅れ、手足がしびれ、鼻水とつばから血膿が出る。

この症は難治で、法に「風邪が中で萎縮するのをほぐさねばならぬ。桂枝麻黄湯で汗を出すと」

と。久泄の原因は真陰が弱くなって生じる症で、補中益気湯と四神丸でその本源を治さないと

、あと必ずたと必ず胸痞と小便淋渋と腹脹などの症を発生し不治の場合が多い。
久泄は風邪が内にこもっておこる症で、汗を出さないといけない。麻黄升麻湯で発汗させる。
虚滑が長い間治らないと、痢疾なる憂いがあるので厚朴枳実湯を使う。
久泄が止まらないのには破古紙・肉豆蔲・山薬を使う。
久泄が蓼朮健脾丸・温脾散・詞子散を使う

厚朴枳実湯  虚滑が長い間治らず痢疾となるのを防ぐ。
    処方 厚朴薑製・詞子皮半生半熟・枳実麩炒各二銭、木香一銭、大黄六分、黄

       連・甘草灸各四分を水で煎じて服用する。

蓼朮健脾丸  長年の下痢と臍腹の冷痛のときに使う。
    処方 蒼朮八両に二両は塩水に浸し、二両は米泔に浸し、二両は醋に浸し、二

       両は葱白炒・人蔘・白朮・白茯苓・山薬炒・破古紙酒炒・枸杷子・兎絲

       子酒製・蓮肉各二両、川蓮肉・五味子・牛膝・各一両半、川椒炒・香塩

       炒・陳皮・木香・遠志各五銭を作末し酒糊で梧子大に丸め空腹時に塩湯

       で一〇〇丸呑み下す。

除湿健脾湯    久泄で顔色が青く、食慾のない症を治す。
    処方 白朮一銭半、蒼朮炒・白茯苓・白芍薬炒各一銭、当帰・陳皮各八分、猪

       苓・沢寫各七分、厚朴・防風各六分、升麻・柴胡各五分、甘草四分、薑

       三片、棗二枚入れ水で煎じて空腹時に服用する。

温脾散    久泄で消化不良になったときに使う。
    処方 黄芪蜜炒・人蔘・白朮土炒・白茯苓・山薬炒乾薑炮・詞子炮・肉豆蔲煨

       ・瞿栗穀蜜炒・草果・丁香・肉桂・附子炮・黄連・薑汁沙・縮砂・陳皮 

      ・厚朴・甘草各五分、薑三片、棗二枚入れ水で煎じて服用する。

詞子散    久泄のとまらないのを治す。
    処方 詞子皮一両の半生半熟、木香五銭、黄連三銭、甘草二銭を作末し、毎二

       銭を白朮・白芍薬で煎じた湯で調服する。