シンガポール会社法が会社のコンプライアンスに対する要求を了解した後、税法の規定を知る必要があります。
- 税法によるコンプライアンス要求
3.1 法人所得税
シンガポール納税者は、会計年度末(FYE)から3ヶ月以内に税務機関へ見積課税所得額(ECI)を提出する必要があります。但し、2017課税年度及びその後の年度では、以下の要件に該当する場合は申告が不要です。
(1) 会計年度内の年間収入は500万SGD未満であること。
(2) その会計年度に見積る税がないこと。
税務機関は毎年5月に納税者へ番号付き申告書Cを送付します。納税者は申告書を受け取った後、要求に従い記入し、電子申告又は郵送等で税務機関へ提出します。税務機関は納税者の提出した申告書類を申請し、納税通知書(Notice of Assessment)を納税者に郵送します。納税者は納税通知書を受け取る日から1ヶ月以内に税金を納付します。さもなければ、税務機関は未払い税金に対して罰金を課します。
3.2 物品サービス税(Goods and Service Tax:GST)
(1) GST事業者登録
物品サービス税(以下「GST」という)はシンガポール現地において物品又はサービスを提供し、又はシンガポールへ商品を輸入する際に発生する税金です。シンガポールで物品・サービスを提供し、且つ年間課税売上高が100万SGDを超える(又は100万SGDを超えると見込まれる)事業者はGST登録をしなければなりません。GST登録を行う義務が発生する日から30日以内にIRASに通知しなければなりません。
物品又はサービスの大部分が輸出される場合、又は免税取引(Zero-rated Supplies)である場合は、GST登録が不要です。
会社はGST課税業者として登録する方が有利だと判断した場合、GSTの登録義務がなくても任意に登録を申請することができます。登録申請が成功するか否かはGST部門監査官(Comptroller of GST)によって決められます。申請が承認された場合、会社はその登録を2年間以上維持する必要があります。
(2) GSTの申告・納付
一般的に、会社は四半期ごとにGSTを申告しなければなりません。GST部門監査官に毎月又は半年ごとの申告を申請することもできますが、申請が承認されるか否かは監査官によって決められます。
GST登録をしている会社は申告期間の末日までに(即ち、会計期間末から1ヶ月以内に)GSTの差額を納付しなければなりません。例えば、2020年3月(第一四半期)までの会計期間の場合、申告期限は2020年4月30日となります。
3.3 年間給与明細書
従業員を雇っているシンガポール会社は雇用主として毎年3月1日までに、シンガポールで働いている従業員全員のために、フォームIR8A及び添付書類8A、添付書類8B又はフォームIR8S(適用の場合)を作成する必要があります。従業員は上述のフォームに基づいて個人所得税の申告を行います。
従業員を7人以上雇用しているシンガポール会社は、毎年3月1日までにIRASにフォームIR8Aを提出しなければなりません。従業員が7人未満である場合、記入済Form IR8Aを発行することは結構であり、IRASへの提出は不要です。
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