マレーシア会社の配当について(2)

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3. 配当の支払いの流れ

 

株主数が少ない会社にとって、配当金の支払いは簡単で直接的である。配当を支払う流れは以下の通りである。

 

（1）    会社（グループではなく）が配当する十分な利益があるか否かを検査し、銀行口座に配当を支払う十分な残高があるか否かを確認する。

（2）    配当を支払う日付を決める。

 

（3）    予定の支払日から12ヶ月以内の期間におけるキャッシュフローを予測し、その他の返済能力に対するテストを行い、会社が配当した後返済能力を持つことを確保する。

 

（4）    取締役は決議を通過して、配当、配当金額の発表日、支払日を承認する。配当が株主の承認が必要であると定款に定められている場合、取締役は返済能力テストを行った後、配当金額を株主に提出して株主の承認を取得する必要がある。

 

（5）    秘書役は、配当支払日に株主に配当券、小切手を発行する。

 

（6）    未払配当金があるか否かを確認するために銀行取引明細書を検査し、Unclaimed Moneys Act 1965の要件に従って必要な措置を講じる。未払配当金とは、法的に所有者に支払うべき全ての配当金のうち、支払期日から1年以上経過しても未払いとなっているものである。

 

4. 配当のメリット

 

配当によって、会社は株主と利益を共有することができる。配当のメリットは以下の通りである。

（1）    株主が株式を保有することを奨励し、株主に株式を保有し続けるようにする。

（2）    企業の財務状況を確実に反映する。

（3）    より多くの投資を呼びかけ、株式の需要を創出する。

（4）    会社の発展や業績に関する情報をはっきり伝え、会社の財力を間接的に示す。

 

5. 配当可能利益の計算方法

 

会社は返済能力を持つ場合に発表できる配当の最高額に関する計算方法は以下の通りである。

 

	シナリオ1	シナリオ2
2022年12月31日までの会計年度の監査報告	300万リンギットの累積損失	500万リンギットの純利益
2024年1月31日までの財務諸表	100万リンギットの利益	300万リンギットの損失
配当可能利益	100万リンギット	200万リンギット

 

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