マレーシアで飲食店を開業する方法(1)

特に説明がない限り、本稿において「マレーシア会社」とは、マレーシアの2016年会社法に基づいて設立された非公開株式会社をいいます。

 

マレーシア人の料理に対する高い熱情は、飲食業界に大きな市場を生み出している。外国人が経営するレストラン及びカフェは、クアラルンプールだけでも1,000軒以上あると言われている。

 

飲食店は合法的に営業を始める前に、関連するライセンス・許可を取得しなければならない。マレーシアで飲食店を開業するために必要なライセンス・許可については、本稿をご覧ください。

 

1.    会社設立

 

マレーシアで飲食業を行おうとする者は、2016年会社法に基づいてマレーシア企業委員会（CCM）に事業を登録する必要がある。マレーシアの国民及び永住者のみはマレーシアで独資企業又はパートナーシップが設立できる。外国人は、会社又はリミテッド・ライアビリティ・パートナーシップ（LLP）が選べる。

 

2.   卸売・小売・貿易（WRT）ライセンス

 

マレーシアで流通貿易、即ち（1）小売、輸出入、卸売、（2）レストラン、（3）フランチャイズ、（4）サービスとコンサルティングに従事する外資系会社は、事業を始める前に、国内取引・生活費省（Ministry of Domestic Trade and Cost of Living）にWRTライセンスを申請・取得した方がいいと、マレーシア政府が勧める。外資系会社とは、外資比率が50％以上である会社をいう。

 

上記の全ての業種は、専門職労働許可証（Professional Work Permit）を申請する前に、WRTライセンスを取得する必要がある。WRTライセンスを取得するためには、会社は払込資本が100万以上で、事業所ライセンス、有効な賃貸借契約書や電話回線を持たなければならない。新規会社は事業所を置いていない場合、事業計画書及び投資計画書を提出することができる。

 

3.   事業所・看板ライセンス

 

実体事業所を持つ飲食店は、関連する市役所に事業所ライセンスを申請する必要がある。どの市役所が飲食店を管轄するかを確認するために、市役所の発行したCukai Taksiran（Pintu）の写しを提出することができる。通常、市役所の発行する事業所ライセンスは1年間有効である。所定の更新料を納付した後、事業所ライセンスを毎年更新することができる。

 

全ての事業所又は会社は、事業所の外にその商号及び登録番号を表示した看板を設置しなければならない。看板は飲食店のアイデンティティを開示し、ビジネスのブランディングに大きな役割を果たすため、必要不可欠なものである。マレーシアの法律では、看板を設置するために有効なライセンスを持たなければならないと定めている。通常、看板ライセンスは1年間有効である。

 

看板の要件は以下の通りである。

 

（1）    事業内容、商号、登録番号をマレー語で明記すること。

（2）    ガラス構造物、窓、ファサードに設置されたり、視界や通路を妨げたりしないこと

（3）    アルコール、たばこの写真又は下品な写真が貼り付けないこと。

 

未完了～～

 

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