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マレーシア会社の株式割当(1)

2024-10-07 | 会社設立

特に説明されない限り、本見積書においてマレーシア会社とは、マレーシアの2016年会社法に基づいて設立される非公開株式会社をいいます。

 

会社は、事業経営及び事業拡大に使われる十分な資金を得るための有効的で信頼できる方法を持つ必要がある。会社は何らかの目的で資金が必要な場合、株式割当はよく使われる方法である。

 

株式割当(Allotment of Shares)及び新株発行について十分に理解することは、会社の資金の安定性や事業の成長性を展示したり、新しい投資者を誘ったりする会社にとっては重要である。本稿は、この点について解説します。

 

  1. 一般的な禁止事項と規制事項

 

マレーシアの2016年会社法では、株式割当に関する手続き及び規則を定めている。それらの規定に違反した会社は、罰則、罰金に処するか、又は訴えられる恐れがある。

 

2016年会社法第43(1)条では、非公開会社は株式又は債権の公募を行うこと、公衆に提供する意図でと証券を割り当てること、会社に預金をするよう導くことを禁止すると定めている。

 

第43条において「株式の公募」とは、公衆の一部に対して何らの方法で株式申込をさせることが含まれている。2016年会社法第44(2)条では、当該申込は会社と相手との個人的な取引である場合、公募とみなされないと定めている。

 

そのため、非公開会社の株式割当及び新株発行の対象は、家族、友人、仕事関係者の場合が多い。

 

  1. 新株発行と株式割当の定義

 

多くの法律条項では、新株発行と株式割当は同じ意味で使われている。法律上、株式の「発行」と「割当」には違いがある。その違いを利用することは重要である。

 

一般的に、株式を販売して資金を調達するプロセスでは、先に株式を発行してから割り当てをする。両者の違いは以下の通りである。

2.1     新株発行

 

新株発行とは、潜在的な投資家に対して、予め決められた価格で株式の引き受け又は購入をさせることである。2016年会社法第75条により、新株発行の権利は、株主が株主総会で取締役に付与することが明確にした。

 

2.2     株式割当

 

株式割当とは、正式に株式を、発行期間中に株式を購入する又は引き受ける特定の個人又は法人に割り当てることである。取締役は、受領した申請書に基づき、利用可能な株式の割当方法を決定する権限を有する。

 

  1. 新株発行と株式割当のよくある原因

 

新株発行及び株式割当は借金と違い、会社が定期的に利息、元金を返済する必要がない。新株発行の主な理由は以下の通りである。

(1)    事業経営に資金を提供する

(2)    資産買収又はその他など、将来の事業拡大に資金を提供する

(3)    資金源を多様化する

(4)    株主の参加を高める

(5)    敵対的買収を避けるために利益を資本化する

(6)    新規プロジェクトに投資する

(7)    研究開発活動をする

(8)    財政危機を解決するために負債を返済する

 

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