隠れ家-かけらの世界-

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過去から目をそむけないこと~教科書問題で11万人デモ(沖縄)

2007年10月02日 18時49分25秒 | 日記
■10月2日 教科書検定の見直し?

 文部科学省の高校歴史教科書検定で、沖縄戦での「集団自決」の日本軍強制の記述が削除・修正された問題。

 保健体育の教科書の編集を以前にやったことがあって、検定前の作業の違和感は十分感じたことがあるのだけれど、それでも保健体育の問題はそれほど深くはない(でも、とにかく細かいチェックやくだらない細かい指摘にびっくりしたんだけど)。
 社会、とくに日本史の教科書での問題は、以前から注目され、論争の的になっていたけど。それは今もある意味継続中で、きちんと過去を受けとめないなかで、この国の「戦後は終わった」なんていうノー天気なことは許されない、と強く主張する人もおおぜいいる。
 
 9月29日午後3時から宜野湾市の宜野湾海浜公園で開催された「教科書検定意見撤回を求める県民大会」(同実行委員会主催)には11万人が参加したという。宮古島や、八重山群島の大会も含めると、県内外から11万6千人の人が結集したという。
 
 軍の一部の人の「軍から指示したことはない」という証言に基づいて、事実がはっきりしないということで、今回の削除・修正が決定したと言うけれど、地元の人たちの証言を拾い上げない姿勢は本当におかしい。
 いろいろな団体(あえて具体的にはあげないけど)に圧力があったんだろうか。
 沖縄が本土の犠牲になり、多くの人々が命をおとしたことは周知の事実だし、日本軍が駐留していた地域でだけ集団自決があったということ。生き残った人たちの証言をとりあげないで、なにが事実だと言うのだろうか。
 私たちは、過去の愚行を認めることを恥ずべきことだとは思わない。そのひとつひとつの事実はもちろん悲惨で、その犠牲になった人たちの思いをそのまま受けとめられているかと言えば、それもあやふやなものだ。
 でも少なくとも、その事実に目をそむけ、過去にふたをしてしまうことの愚かさと恥ずかしさはわかっている。
 
 昨日、文部科学大臣が「教科書検定の見直し」を示唆し、「沖縄の人々の無念を思い、何をすべきかを考える」というようなことを言ったらしいが、今後どんなふうに進んでいくのだろうか。
 昨日のニュースで、今回の検定がどんなふうに進められたかが検証されていたが、「それじゃいったい、どこの過程でどんなふうに誰が削除したの?」というあたりがわかりにくかったなあ(私の無知からか?)。
 NHKあたりで、しっかりわかりやすく解説してください。

 「亡くなっていった人たちに申し訳ない」と話していた80歳代の女性の凛とした表情が、むしろ悲しみや無念を強く感じさせて、印象的だった。

>★沖縄問題については、『沖縄タイムス』のHPで、今までの記事を参照できます。

★沖縄戦概説については、那覇市役所のHPへ。

文部科学省のHPで、「教科書制度の概要」について掲載されています。

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