2021.01.03
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
草野「あけましておめでとうございます。『ロック大陸漫遊記』、今年もよろしくお願いします。」
(こちらこそ、よろしくお願いします)
今日のテーマは【スピッツメンバーで漫遊記・2021初春】 ~三輪テツヤ編:田村バンドで漫遊記~。
今日から3週にわたって・・・です。
そして第一声は、
テツヤ「明けましておめでとうございます。ギターの三輪で~す」
一年ぶりの登場!
テツヤ「へ~。早いね。じゃ、メンバーは一年に一回ってことなんだ」
草野「今のところはね。別にずっと来てくれてもいいんだけど(笑)」
(前回は何やったんだっけ?で盛り上がっているお二人。前回はコレです。ついでに、一昨年はコチラです)
テツヤ「1年は経つのは早いけど、1年前のことは覚えていない」
草野「30年前のことはすっげー覚えているんだけど、去年のことはなかなか思い出せない」
(わかる・・・)
この番組はフル尺で流すのが基本だけれど、せっかくのメンバー出演なので「そのあたりはご了承ください」ということです。(OKです)
オンエア曲
01 ハートが帰らない(スピッツ)
02 Magic(Rainbow)
03 Detroit Rock City(Kiss)
04 You(G-Force)
05 Rock You Like A Hurricane(Scorpions)
06 Don't Tell Me You Love Me(Night Ranger)
07 Aces High(Iron Maiden)
08 Zokkon命(シブがき隊)
09 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツの「ハートが帰らない」(2000年、9thアルバム『ハヤブサ』)。
(いい曲だなあ。忘れていることも多いけれど、流れてくると、2000年の夏を思い出してキュンとします)
コーラスは五島良子さん、「いい声だね」とテツヤくん。
電気グルーヴの「虹」には、もちろん欠かせない声。
去年の猫ちぐらのライブで久々に演奏して緊張したので、ここで選んだそうです。
「またライブのレパートリーに加えたい」と草野くん。
テツヤ「曲自体はすっごく好きなんだけど・・・、忘れてたね」(笑)
そういう曲、やっぱりおおいらしい。
草野「スピッツ、長いからね」
(ほら~(-_-;)。そういう問題ではない)
そして今夜は、「伝説(笑)の田村バンドで漫遊記」。
田村バンドは、「テツヤが人生で初めて在籍したコピーバンド」。
最初の曲は、Rainbowの「Magic」(1981年、5thアルバム『Difficult to Cure アイ・サレンダー』)。
田村バンドで最初にやった曲。
テツヤ「たぶんこれだと思う。田村にも確認したんだけど、案外覚えてないんだよね」
こういうシンプルな曲こそ、「ちゃんとやると難しくて」、「なかなかこんなふうにはいかなかった」と。
当時は『YOUNG GUITAR』などに掲載されている楽譜を利用することが多かったそうで、「ハードロックが多かったよね。あと、邦楽だと、RCサクセションとかハウンドドッグとか」(草野)。
テツヤ「田村バンドはゴリゴリのヘビメタが多かった。パンクよりはヘビメタだった」
草野「そうだね、刺激を求めるからね、思春期は。そんな中で(この曲は)ちょっとポップかな」
そこは、やっぱり「楽譜があった」から、ということで。
テツヤ「今思うと、(当時は)やっぱりイントロはリフがいいね。これみたいにフレーズだとスカスカになっちゃう。間のとり方が難しいよね」
中学3年か高校1年ころだったそうで、「中学でコピーするには高度だよね」(草野)。
田村バンドにはキーボードはいなかったし、ドラムセットもなかったそうで・・・。
テツヤ「(田村くんの)おばあちゃんの詩吟の譜面を乗せる板を並べて叩いていたね」(笑)
草野「オレ、それがすっごい気になってAmazonで検索したら、『詩吟の台』ってちゃんと売ってたよ」
(笑)
テツヤ「ホントは叩いちゃいけないものだから。もう若気の至りだね」
田村くんのご両親には許可も得ずに練習していたそうで、防音のために卵のパックをたくさんもらってきて部屋中に貼ったそうだ。「結局、半分くらいで挫折した」らしいけど。
(防音効果ってどのくらいなんだろうか)
続いて、Kissの「Detroit Rock City」(1976年、4thアルバム『Destroyer 地獄の軍団』)。
Rainbowでうまくいかなかった田村バンド。「次はちゃんとやりたいな」ということで選んだのがKiss。「ツインギターの気持ちよさもありつつ、ロックンロール、やっぱりこれだな」と。
これも気持ちよく詩吟の台を叩いていたらしい。「詩吟の台でも気持ちいい!」
草野「キメのある曲は、みんなでやると気持ちいいよね」
この曲は「案外うまくいって、その後バンドの十八番になった」。
(「キメ」というたとえが、素人の私にもわかる曲だな。Kiss好きは周囲に何人もいたあの頃)
そして、次は、G-Forceの「You」(1980年、唯一のアルバム『G-Force』)。
これも、田村バンドの十八番になった曲。
テツヤ「ゲイリー・ムーアは渋いのかな、ここのリスナーには」
草野「『パリの散歩道』のイメージがあるかもね」
(そうか。シン・リジィのギタリストのイメージかな。あ、ココで、田村くんがゲイリー・ムーアを語っています)
草野「詳しい人は、シン・リジィやスキッド・ロウのイメージもあるだろうし」
速弾きの多くのギタリストに影響を与えている。「ヘビメタの人脈には通じているけれど、ブルースの要素も強い」
(こちらは、ブルースロックに軸を置きだしたころ、1990年の映像)
Still Got The Blues GARY MOORE スティル・ゴット・ザ・ブルース ゲイリー ムーア
草野くんは当時、それほどはまらなかったけれど、福岡でライブに行ったことはあって、「赤い(サーモンピンクだそうです)ストラトはかっこよかった」と。
ブラッド・ギルスの赤いストラトとともに憧れの楽器なんだそうです。
(そのあたりを熱く語り合う、かつてのギターキッズ)
そして、「パリの散歩道」エピソード。
あの頃、学校帰りに毎日田村宅に通いつめていた面々。日曜日の夕暮れは部屋を暗くしてこの曲を流して、そしてそれぞれに家路についたとか。「帰宅のテーマソング」
(「You」、ちょっとポップで聴きやすくて、いいじゃないですか)
曲終わりで、
草野「ギターソロを聴くと、ハードロックのギタリストを目指す人の基本的なテクニックが全部入っているね」
テツヤ「オレも改めて今日『You』聴いて思ったけど、かなり影響受けてんな」
草野「やっぱ思春期に聴いた曲は影響受けてるよ」
スピッツの曲にもそれが表れているそうです。「要所要所にね」(テツヤ)
ここで、田村バンドを簡単にご紹介。
中二のころ、アコースティックギターを持っている仲間が集まって、「なんとなく結成」。
アコギ持って、「7、8人来たんだよね」。
テツヤ「そのときは何もできなくて。初めてなのにアコギだけでヘビメタやるのは無理があるんで」(笑)
で、田村くんはギターを持っていなくて、ベースということで。
テツヤ「あの人、楽器好きだしさ。ギタリストがいなかったらギターやってたんじゃないかな」
そのころ、静岡の中学はほぼ坊主頭だったそうで、「オレら、坊主メタルって言ってたんだけど。坊主頭で激しくスコーピオンズを」(笑)。
ちなみに、田村バンドとしてはライブは一度しかやっていなくて、それぞれ別の高校に行ってからはそれぞれがバンドを組んで文化祭などで演奏していて、それでたまに田村宅に集まっては、ラウドネスのコピーバンドでテツヤくんがボーカルやったりしていたそうだ。
田村バンドのライブのテープはテツヤくんが持っているらしいけど、見つからない。「どんな演奏してたか聴きたいんだよね」
草野「でも意外にまともな演奏してたりするんだよね。メタメタだったと記憶してても、そうでもなかったり」
テツヤ「『それ風に』ね。完コピじゃないけどね」
次は、「みんな大好きなマイケル・シェンカーのお兄さんのいるバンド」、Scorpionsの「Rock You Like A Hurricane」(1984年、9thアルバム『Love at First Sting 禁断の刺青』)。
あちこちで語っていらっしゃいますが、新幹線でマイケル・シェンカーに遭遇したスピッツメンバー。色めき立ってサインを求めた、というエピソード。
草野くんにとっては、「Scorpionsは初めて生で見た洋楽バンド」。福岡時代に。
その同じツアーのライブを、静岡組は地元で観ていた、と。
そのライブの様子を盛り上がって話す二人。
「最初はシルエットで登場」「ドラム台がせりあがってくる」「ボーカルがカウベルを激しく叩いて」「そうそう、かっこよかった!」
テツヤ少年はピックを奪い取ったそうで、「ルドルフさんの」。
「オレ、一回も取れたことないんだよな」
「どっか探したらきっとある!」
「オレ、いつか、ジェイク・E・リーさんのピックほしいんだよね」
思い出話はつきそうにないので、曲へ・・・。
曲終わりで、「まさにリフの曲だね」と。
メッセージコーナー。
藤枝市の蓮華寺池公園の大滑り台が新しくなったので、「地元に帰ったら、ぜひ滑ってください」と藤枝在住の方から・・・。
蓮華寺池公園/藤枝市ホームページ (city.fujieda.shizuoka.jp)
(おお、きれいな池だ!)
田村くんの母校、藤枝東高の近くになるそうです。
昔は肝試しができちゃうような公園だったけど、「今はすっごくきれいになった」と。
「ギターソロをもっと弾きたいと思うことはないですか? 私は『ヒバリのこころ』の最後をもう2回りくらい聴きたいです」に対して、「オレ、そんなにソロに執着ないんだよね」と。
基本的にメンバーは4人ともハードロック、ヘビメタ出身だから「ギターソロ」にはこだわりあり。
テツヤ「マサムネも曲作ってくるとき、必ずギターソロ入れてくるからね」
草野「ギターソロ、楽しいからね」
テツヤ「でも、弾いてって言われなければ弾かないかも。アルペジオずっとやってるほうが気持ちいいかな」
最近のロックバンドはソロがなかったりするけれど、「世代的には入れたくなるね、ギターソロ」と草野くん。
次は、「当時、すごい人気だった」、Night Rangerの「Don't Tell Me You Love Me 炎の彼方」(1982年、デビューアルバム『Dawn Patrol』)。
歌謡曲のような印象的なアルペジオ風のリフで始まって、実際に歌謡曲などにも流用されて、「あれ?って、そっちを記憶している人もいるかも」(テツヤ)。
2人のギタリストがスター性のある人で、
(たしかに・・・。全然違う感じのギタリストによるツインギターはカッコいい)
先ほども話題に出たブラッド・ギルスの赤いストラトがわかる。
草野「あれに憧れてて。検索したら、ボロボロになってて今でも演奏しているっぽい」
「赤で、黒のピックガード。フロイトローズがついている。で、ハムバッカー」
2人が立て続けに説明してくれたけど・・・。
草野「今はポール・リード・スミスをメインに使ってらっしゃるけど、赤いストラトもまだ健在で、すごい物持ちのいい方だな、と」
テツヤ「当時のヘビメタのギタリストって、レスポールとかじゃなくて、ストラトのシェイプにハムバッカーかけている人、多かったよね」
草野「ヴァンヘイレンからの流れだと思うけど」
草野くんはそういうのに憧れていたけれど、「オレは今になってハムバッカーストラトを弾いてる感じかな」に、「ああ、ステージで弾いてるね」とテツヤくん。
結構売れたアルバムで、「聴いてたよ、サビのメロディーが切ない感じで」と草野くん。
そして最後は、「田村バンドのリーダーが師匠と呼ぶベーシストがいるバンド」、Iron Maidenの「Aces High 撃墜王の孤独」(1984年、5thアルバム『Powerslave』)。
コピーを試みたけれど、「うまくいかなかった曲」だそうだ。「結構ハードル高いよね、Iron Maidenは」と草野くん。
ドラムの手数が多いので、「ドラマーが大変」。
草野「これも、詩吟の板?」(笑)
テツヤ「これはどっかからもらってきたYAMAHAのドラム」
今聴くと、ドラム隊の演奏がいいね、と。
テツヤ「今も第一線だし、ボーカルはジャンボジェットの免許をもっているから、ワールドツアーもその人が運転(操縦?)して回ってるしね」(すごい・・・)
(気持ちいいなあ。こんなときに聴くと、高揚して元気になれそう)
特集の最後に。
メタルとハードロックは違いがわかんないという人もいるかもしれないけど、「当時のオレたちはヘビメタと思って聴いてたよね」とテツヤくん。
田舎のヘビメタ少年たちには「こういう傾向あったよね」と。
テツヤ「こうやって聴いてると、マサムネも﨑ちゃんも田村もオレも、影響受けてんなと思うね」
草野「そうだね、たぐればいっぱい出てきそう」
テツヤ「スピッツ聴いてすぐには浮かばないかもしれないけど。改めて聴くと・・・」
草野「そうなんだよね。断片がいっぱい・・・」
草野「楽屋でも田村バンドの話はよく出るから知ってる話とかも多かったんだけど」
テツヤ「田村バンドのメンバーも、スピッツのライブに来るしね」
でも、草野くんも言っていたように、ファンには新鮮だし、とても貴重な楽しい1時間でした。
草野「坊主頭のテツヤと田村を思い浮かべながら聴いていただけたら」(笑)
そして、「ちょっぴりタイムマシン」のコーナー。
(今日はテツヤくん?で「ハートが帰らない」)
曲は、シブがき隊の「Zokkon命」(「命」と書いてLOVE)(1983年、5thシングル)。
これも三輪テツヤセレクトです。
さっきも話していたように、「このころの歌謡曲って、ここの部分、洋楽のあそこから?」という曲が多いんだそうだ。
「Zokkon命」はイントロの部分。
草野「でもさ、このころのシブがき隊の曲って、今聴くとぶっ飛んでる曲が多いんだよね」
テツヤ「ぶっ飛んでる」
草野「オレ、カラオケでよく歌うんだよね。『喝!』とか」
テツヤ「知ってますよ。ある年のクリスマスのカラオケパーティーでも歌ってました」
草野「ああ、そう」(笑)
2人で「うー 喝!」
これがそれです。
シブがき隊「喝!」
曲終わりで、
草野「盛り上がるね~」
テツヤ「盛り上がるね~。新春一発目の『ロック大陸』の最後がシブがき隊っていうのもいいかも」
草野「シブがき隊特集っていうのもおもしろいかもと思ってしまいました」
そして来週は、「スピッツメンバーで漫遊記 2021初春 その2」。
どちらの声が聴けるのでしょうか。
楽しみです。
おまけ・・・。
忘れていたけれど、最初のときは、メンバー4人一緒にご出演だったのですね(ココ)。
彼らにとって、ロックが、バンドが、「仕事だけにはなっていない証拠」を目の当たりにしたような回だったな。
4人顔を合わせれば、同じ話を何回しても、あの頃にちゃんと戻れる。幸せな男たち・・・。
思い出が思い出に終わらずに、ずっと並走している感じか。
高校の部活の仲間や、大学のクラブの仲間はいるけれど、思い出はやっぱり思い出に過ぎないし、そこから今は生まれない。それがきっと普通だろうし。
仕事を始めたころの仲間とは、シビアでほろ苦い中に、今でも語り合える過去があるかもしれないけど。
それにしても、やっぱり彼らの関係性は、奇跡的でうらやましい。
「紫の夜を越えて」。
タイトルを聴いたとき、脳裏にイエモンの音楽が鳴ったような気がしたけど(笑)、実際に聴いてみたら(まだ一度しか聴けていない)、疾走感があって、応援歌じゃなくて、でも半歩でも前に行けそうなイメージをくれて、「おお、スピッツ!」と感じた。
フルで聴きたい!!
日テレは、米津玄師さんの曲だとか。
深夜零時前が、なかなかにぎやかです。
https://www.barks.jp/news/?id=1000194775
そして、『猫ちぐらの夕べ』。
スピッツ / 猫ちぐら (映画『スピッツ コンサート 2020 “猫ちぐらの夕べ”』より)
今度の日曜日に締め切りの仕事を終えたら・・・。
楽しみだー!
後手後手に現れるコロナ対策を横目で見ながら、私なりにしっかりやっていく、そう決めている。
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