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「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」(阿佐ヶ谷スパイダース)
(2月12日 (金) at 本多劇場)
作・演出 長塚圭史
出 演 池田鉄洋/内田亜希子/加納幸和
小島 聖/伊達 暁/中山祐一朗
馬渕英俚可/光石 研/村岡希美
山内圭哉
■役者たち
長塚圭史氏がイギリス留学から戻って初の阿佐ヶ谷スパイダース公演 「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」。それにふさわしい豪華な顔ぶれだ。
池田鉄洋は、「少女とガソリン 」、「はたらくおとこ」、「日本の女」、「悪魔の唄」(これはマジで傑作!)でもおなじみ。
小島聖は「悪魔の唄」では可憐な新妻?を演じていたけれど、今ではすごい存在感で舞台を中心に活躍している。
山内圭哉も「悪魔の唄」「桜飛沫」でおなじみだし、「wat mayhem 2 Cheat 3」での異才ぶりもおかしかった記憶あり。
伊達暁と中山祐一朗はもちろんスパイダーズの仲間として長塚作品には欠かせない人たち(ときどきうまいのか下手なのかわからなくなるんだけど(笑))。
そのほか、加納幸和、村岡希美(ナイロン100℃の「犬は鎖につなぐべからず」はおもしろかった。「イヌの日」にも出演していますね)らの安定感+アンバランス感は見ていて心地よい。
若手の馬渕英俚可(といってももうベテランだけど)、内田亜希子の伸びやかな演技も気持ちいい。
さて、主人公の作家を演じた光石研。テレビ、映画の名バイプレイヤーとして有名だけど(最近では「BOSS」の小心上司)、舞台はそんなに経験されていないんだな。今回はこの人の緩やかさに救われた部分があったけど。
■感想が書きにくい…
なんで?と聞かれると困るんだけど。
だって、「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」だし。これでは答えになっていない。わかってます。
clockwise が「時計回りに」ということなら、アンチってことで時間の流れを壊してしまうイメージで芝居が進む。先に進んでいるのかと思うと、急に時間が戻ったり、違う場所で起こっていることが同じテーブルの周りで進行したり。
wonderland は「おとぎの国」? そんなに夢あふれる感じじゃないけど。でも、いつもの長塚ワールドに比べたら、エロもグロも控えめで、彼のカテゴリーの中では「おとぎの国」に近いのかもしれない。
荒唐無稽ではなく、むしろ知的な男の中で進行する妄想の世界。どこまでが現実で、どこからが妄想なのか、私の感覚でとらえていいんだろうか、と不安にさせられる。
最後に全員が作家を取り巻き、作家が彼らを眺めているシーンでは、あれ、妻や手伝いの女の子や編集者まで、この作家の頭の中で動いている架空の生き物?と思わせる。
かつての人気作家は、また傑作を編み出せるのか。「今日はいい天気だね」と光あふれる部屋の中で穏やかに言う彼は、妄想(?)の中で繰り広げられた出来事を一編の書物に仕立て上げられるのだろうか。
いつもの長塚作品よりもっと言葉の意味や定義に重きをおいた台詞の数々。その言葉の羅列にときどき浮遊しながら、ときどき置いていかれる疎外感を感じつつ、芝居は進行していった。
長塚圭史がどこへ行こうとしているのか。それはもう彼の自由で。しばらくはその作品を追っていくのだろう、私たちは。
見えない道だからこそ、遊ばれている不健康な楽しみでもある。それが「ファン」ってやつです、たぶん。
【追記】
作家の妻が人形作りをならっていて、彼女の作品がなぜか「胎児」というシーンが最初にあり、創作に行き詰まる夫のために若い女性を差しだそうとするあたり、この妻のヤバさがストーリー展開にどう影響するのかなと思っていたけれど、この妻はけっこうまともな女性で。あの「胎児」は何を意味したんだろう?
人形作家の男の存在は?
うーむ。いろいろ考えると、見終わったあとのほうが重い、というかキツイ?
そんな芝居だったような。
すみません。レビューにはなっていなかったですね。
Yahoo ニュースで「上村愛子 4位」の速報。(仕事中なんで)
お疲れさんです。
7位→6位→5位→4位って、本人は悔しいだろうけど、でもすごいよね。
(2月12日 (金) at 本多劇場)
作・演出 長塚圭史
出 演 池田鉄洋/内田亜希子/加納幸和
小島 聖/伊達 暁/中山祐一朗
馬渕英俚可/光石 研/村岡希美
山内圭哉
■役者たち
長塚圭史氏がイギリス留学から戻って初の阿佐ヶ谷スパイダース公演 「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」。それにふさわしい豪華な顔ぶれだ。
池田鉄洋は、「少女とガソリン 」、「はたらくおとこ」、「日本の女」、「悪魔の唄」(これはマジで傑作!)でもおなじみ。
小島聖は「悪魔の唄」では可憐な新妻?を演じていたけれど、今ではすごい存在感で舞台を中心に活躍している。
山内圭哉も「悪魔の唄」「桜飛沫」でおなじみだし、「wat mayhem 2 Cheat 3」での異才ぶりもおかしかった記憶あり。
伊達暁と中山祐一朗はもちろんスパイダーズの仲間として長塚作品には欠かせない人たち(ときどきうまいのか下手なのかわからなくなるんだけど(笑))。
そのほか、加納幸和、村岡希美(ナイロン100℃の「犬は鎖につなぐべからず」はおもしろかった。「イヌの日」にも出演していますね)らの安定感+アンバランス感は見ていて心地よい。
若手の馬渕英俚可(といってももうベテランだけど)、内田亜希子の伸びやかな演技も気持ちいい。
さて、主人公の作家を演じた光石研。テレビ、映画の名バイプレイヤーとして有名だけど(最近では「BOSS」の小心上司)、舞台はそんなに経験されていないんだな。今回はこの人の緩やかさに救われた部分があったけど。
■感想が書きにくい…
なんで?と聞かれると困るんだけど。
だって、「アンチクロックワイズ・ワンダーランド」だし。これでは答えになっていない。わかってます。
clockwise が「時計回りに」ということなら、アンチってことで時間の流れを壊してしまうイメージで芝居が進む。先に進んでいるのかと思うと、急に時間が戻ったり、違う場所で起こっていることが同じテーブルの周りで進行したり。
wonderland は「おとぎの国」? そんなに夢あふれる感じじゃないけど。でも、いつもの長塚ワールドに比べたら、エロもグロも控えめで、彼のカテゴリーの中では「おとぎの国」に近いのかもしれない。
荒唐無稽ではなく、むしろ知的な男の中で進行する妄想の世界。どこまでが現実で、どこからが妄想なのか、私の感覚でとらえていいんだろうか、と不安にさせられる。
最後に全員が作家を取り巻き、作家が彼らを眺めているシーンでは、あれ、妻や手伝いの女の子や編集者まで、この作家の頭の中で動いている架空の生き物?と思わせる。
かつての人気作家は、また傑作を編み出せるのか。「今日はいい天気だね」と光あふれる部屋の中で穏やかに言う彼は、妄想(?)の中で繰り広げられた出来事を一編の書物に仕立て上げられるのだろうか。
いつもの長塚作品よりもっと言葉の意味や定義に重きをおいた台詞の数々。その言葉の羅列にときどき浮遊しながら、ときどき置いていかれる疎外感を感じつつ、芝居は進行していった。
長塚圭史がどこへ行こうとしているのか。それはもう彼の自由で。しばらくはその作品を追っていくのだろう、私たちは。
見えない道だからこそ、遊ばれている不健康な楽しみでもある。それが「ファン」ってやつです、たぶん。
【追記】
作家の妻が人形作りをならっていて、彼女の作品がなぜか「胎児」というシーンが最初にあり、創作に行き詰まる夫のために若い女性を差しだそうとするあたり、この妻のヤバさがストーリー展開にどう影響するのかなと思っていたけれど、この妻はけっこうまともな女性で。あの「胎児」は何を意味したんだろう?
人形作家の男の存在は?
うーむ。いろいろ考えると、見終わったあとのほうが重い、というかキツイ?
そんな芝居だったような。
すみません。レビューにはなっていなかったですね。
Yahoo ニュースで「上村愛子 4位」の速報。(仕事中なんで)
お疲れさんです。
7位→6位→5位→4位って、本人は悔しいだろうけど、でもすごいよね。